僕の中ではヘビー級の10kgや10cm差は誤差
──今回はセミファイナルのひとつ前の試合順になりました。
「一昨日追い込みが終わって、自分を褒められる追い込みが出来ました。あとは皆さんに褒めてもらえるように、ヘビー級らしい迫力のある試合をしたいと思っています。大晦日で『一番(日本で)強い』と言われてたスダリオ(剛)選手に勝った本当の理由”が、今回の試合で表現できると思っています。『上田幹雄が日本のヘビー級の一番手』として世界と戦って、皆さんにもっと知ってもらえるような試合がしたいです」
──上田選手がMMAで2R TKO勝ちしたスダリオ選手が『BREAKING DOWN12』で安保瑠輝也選手とのキックルールで延長判定負けした後に、SNSで上田選手から投稿がありました。
「いまはもう自分のことに集中しないといけないのですが、僕の中の意見なんですけど、同じ舞台で戦ったら憎しみはない。僕はもう武道家兼格闘家として、戦ったらもう称え合うという考えがあって。スダリオ選手は僕の中でライバル、良き仲間だと思ってるので、正直、勝って欲しかったなっていうところなんです。“お疲れ様”兼“お互い頑張りたい”そういう気持ちでした」
──今回の対戦相手のコバルチェクは120.0kg、193cmと上田選手を上回ります(※上田は体重105.0kg、身長187cm)。
「練習でもシビサイ(頌真)選手、赤沢(幸典)選手、岡見(勇信)選手、水野(竜也)選手らとも練習していますので、身長のイメージは出来ています。ヘビー級は、僕の中では10kgや10cm差は誤差。そんなに変わらないです」
──大きな外国人選手相手に何を見せたい?
「正直、僕は海外の選手の方が得意です。当てやすいというか、そんな感覚があるので今回は本当に自分の全てを出せるんじゃないかと思ってます」
──シャドーで見せたかかと落としも試合で見られるでしょうか。
「かかと落としは、“イチ・ニ”なんで、MMAではイチの時間が怖いんです。ただ、いずれMMAでも出せるように。それに身についている技なので出るかもしれない。それも楽しみにしていてください」
──なるほど。上田選手のMMAの完成形が100だとすると、現時点ではどのくらいでしょうか。
「まだ半分もいってないと思います。ほんとうの強さまでに──ただ、現時点でできるすべてはやり尽くしました。それでも“負けました、すみません”じゃすまないと思っています。そのすべてを日曜日に出せたらと思います」
──シェミスラブ・コバルチェク選手との試合はどんな試合になりますか。
「空手の世界では分かってもらっていたと思うんですけど、MMAの世界でも“こんな凄い奴がまだ日本にいたのか”と、自ずとKSWのファンの人とか(世界のMMAの)関係者が思ってくれると思います。そういう意味ではすごく大事な試合になると思います。自分よりデカい相手なので思いっきりいこうと思います。今回は凄く楽しみです」