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【PANCRASE】黒澤亮平が2R KOでストロー級暫定王者に「若林、出て来いよ!」、久米が粕谷に判定勝ち、佐藤が長岡との大熱闘制す、KARENが判定勝ち、ソンチャンが松岡に判定負け、前田が砂辺に判定勝ち

2024/04/29 13:04
 2024年4月29日(月・祝)東京・立川ステージガーデンにて、PANCRASE 30周年記念大会 Vol.4『PANCRASE 342』(U-NEXT配信)が開催されている。28日の前日計量は再計量含め、全選手がパス。29日の当日券は13時30分より発売。 ▼ストロー級暫定王座決定戦 5分5R〇黒澤亮平(THE BLACKBELT JAPAN)52.15kg #2位/修斗第6代世界ストロー級世界王者・18勝4敗[2R 3分17秒 KO]リトル(HIDE'S KICK!)52.05kg #4位・11勝13敗1分1NC  ストロー級ランキング2位と4位で行う「暫定王座戦」は、修斗第6代世界ストロー級世界チャンピオンの黒澤亮平 (飛鳥拳)と、2023年に1勝1分の激情型ファイター・リトルとで行われる。  黒澤はPANCRASEで小林了平、八田亮に連勝。リトルは植松洋貴とドロー後、寺岡拓永にスプリット判定勝ち。  打撃の黒澤と、組みのリトル。空位の第4代ストロー級K.O.P.にリーチするのは、黒澤かリトルか。 黒澤「自分を信じて全部出し切ってベルトを巻きます」 リトル「見に来てくれた人、画面で見る人たちの思い出に残る、『見てよかった』という試合で勝ちます」  ストロー級暫定王座決定戦。  1R、両者オーソドックス。すぐに詰めていくリトルだが、黒澤の左フックがヒットし倒れこむ。上になろうとする黒澤にリトルはタックルを狙うが、切ってバックに回る黒澤。ハーフバックから両足をフックしバックマウントに。パウンドを入れる。仰向けでたすきを取る黒澤。反転しようとするリトルだが、黒澤は背中に胸をつけて密着。  立ち上がったリトル。ケージ際で正対すると黒澤離れた。黒澤の前蹴りが腹にヒット。リトルは大振りのパンチを振っていくがヒットせず。右ボディを入れた黒澤。組んで上を取る。ボディ・顔面にパウンドを入れ1R終了。  オープンスコアは三者黒澤。  2R、ボディ・顔面にパンチを入れる黒澤。リトルがタックルに入るが切った。黒澤のジャブがボディ・顔面にヒット。リトルがハイを放ちスリップしたが、上を取られる前に立ち上がる。黒澤がタックルで飛び込むが切ったリトル。しかし右をヒットさせる。上体を振りながら詰めるリトル。左フック。黒澤の前蹴りが腹にヒットするが、リトルはパンチを振って出る。黒澤の右ボディがヒット。腹を押さえて距離を取るリトルをすかさず追いかけて右!顔面を捕らえるとリトルダウン!追い打ち不要のKO勝ち!  2R3分17秒、KO勝ちで黒澤がストロー級暫定キングオブパンクラシストに。試合後、黒澤は「僕、格闘技が大好きで、もう止めようと思ったときもあったんですけど……結局、止められなくて。毎日、格闘技を一番に考えた生活をしています。だから、『今、出来ない』って何回も断ってきたやつのせいでこのベルトが“暫定”王座のことにムカついています。若林(耕平・1位)、出て来いよ! 今日は最後までありがとうございました。またよろしくお願いします」と語った。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R×粕谷優介(総合格闘技道場CROWN)70.7kg #2位・13勝9敗2分[判定0-3] ※27-30×3〇久米鷹介(ALIVE)70.7kg #3位/第7代王者・25勝7敗4分 「桜咲くこの時期、久米はまた帰ってきた。再度王者となる為に。粕谷も子共達の為にこの戦いを選んだ。4月29日、久米の桜花バーニングが舞い上がるか? それとも粕谷が子共達とCAGE内で微笑むのか?」(PANCRASEプレスリリースより)  粕谷は、平信一、岡野裕城、葛西和希を相手に3連勝も、2023年12月に雑賀ヤン坊達也との「ライト級次期挑戦者決定戦」で判定負け。連勝が途切れた。  久米は、2021年12月の雑賀戦で腕十字で一本勝ちでライト級統一王者に。しかし、2023年4月に暫定王者アキラに敗れ、正規王座から陥落している。 粕谷「誕生日おめでとうございます。尊敬している選手で、敬意を持って倒しに行きます」 久米「ありがとうございます。リスペクトできる相手に、しっかり作り込んでこれたものをすべて出せるように頑張ります」  ライト級。  1R、サウスポーの粕谷にオーソドックスの久米。久米が左アッパーをヒットさせ、ケージまで後退した粕谷にワンツーをヒットさせる。粕谷は左ボディから右を打ち込みヒット。粕谷の右足をカーフで蹴る久米。粕谷は左ミドル。久米が右ミドルから組んでケージに押し込む。左脇を差して押し込みながら右の肘を入れる。右脇も差そうとする久米だが、左手で防いでいる粕谷。残り時間わずかとなり、押し込みながらパンチを入れる久米。1R終了。  オープンスコアは3者とも10-9で久米を支持。  2R、前後にステップする久米。粕谷が左右のパンチで出ると左ミドルをヒットさせる。カーフの蹴り合い。また左ミドルを入れた粕谷。詰めてきた久米の右脇を差してケージに押し込んだ。入れ替える久米。左脇を差して背中でクラッチするとテイクダウンを狙うが、ケージでこらえる粕谷。テイクダウンを狙いながらヒザを入れる久米。両者展開なくブレイクがかかる。残り1分。パンチから右ミドルを入れた久米。タックル。テイクダウン。粕谷がバタフライガードで浮かせようとしたが、久米が上をキープ。背中を向けた粕谷からバックマウント。残り時間わずかでパウンドを打ち込む久米。粕谷耐えて2R終了。  2Rも3者10-9で久米。  3R。粕谷がパンチから左ミドル。久米のタックルを切った。またタックル。久米は切られた直後にまたタックルに入りテイクダウン成功。立ち上がろうとする粕谷を寝かせて押さえ込む。粕谷は上半身を起こして立ち上がろうとするが、今度はバックを狙う久米。左足をフックしてハーフバック。パウンドで削る久米だが、粕谷立ち上がった。正対するとパンチを入れ離れる。しかし直後に久米の左フックで腰が落ちた。粕谷シングルレッグに。テイクダウンしてハーフで寝かせた粕谷。パウンドを入れる粕谷だが時間がない。タイムアップ。  30-27×3の3-0で久米勝利。マイクを握った久米は、「まずほんとうに、自分のわがままで戦い続けていることを応援していただき、ありがとうございます。あと、ヤン坊選手がこないだ激励してくださったんですけど、『ROAD TO UFC』頑張って勝ち獲ってきてください。あと残り、もうわずか少し、わがままを貫きたいと思ってますし、自分のことを心配してくれる方々も多いと思いますんで……(泣きながら)粕谷さんとの試合でここまで作れましたし、セコンドの皆さんのおかげで続けていられます。メインのタイトルマッチを楽しんでいってください」と語った。 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R〇佐藤生虎(UNITED GYM TOKYO)77.55kg 4勝[判定3-0] ※29-28×3×長岡弘樹(DOBUITA)77.35kg GRAND第3代同級王者・29勝25敗13分  極超音速弾パンチを武器に3戦全勝の佐藤生虎、しかもその全てを90秒以内で終わらせている秒殺者でもある。長岡は弟子・ヤン坊戴冠に続き、20年以上のMMAキャリア全てを持って、この虎に向かっていく。 佐藤「4回目の30周年記念大会で、今回もKOで勝って盛り上げたいと思います。応援よろしくお願いします」 長岡「30周年記念大会で、このような強い選手と戦わせていただき感謝します。根性出して気合見せて気持ち見せて戦いますので、応援よろしくお願いします」  ウェルター級。  1R、両者サウスポー。ガードを下げた構えからジャブで牽制する佐藤。ワンツーを見せる。タックルのフェイントを見せた長岡。ジャブから右フックを入れる佐藤。さらにワンツー。ケージに詰めた佐藤がパンチを打ち込む。組みに来る長岡だが佐藤は引き剥がしつつ肘を入れる。長岡がタックルからケージに押し込むが、両腕で押し返して引き剥がす佐藤。入れ替えると離れた。佐藤の左がヒット。長岡が詰めてくるところに左フックを入れる。右フック、ワンツーとヒットさせるが、長岡は詰めていく。そこにまたワンツーを入れるが長岡が組み付く。肘を入れて離れた佐藤。1R終了。  オープンスコアは三者10-9で佐藤。  2R、ノーガードのままパンチを振って出る佐藤。長岡はジャブを返すが、左右のパンチ連打でケージに押し込んだ佐藤。長岡はケージを背負いながら首相撲に捕らえてヒザを入れる。そこからタックルに入るが、ケージでこらえる佐藤。長岡シングルレッグから軸足を刈ってテイクダウン。立ち上がろうとする佐藤のバックに回った。佐藤が立ち上がると長岡はすぐまたタックルへ。佐藤は長岡の腕をキムラに取ると後方に投げた。バックを狙うが長岡は立ち上がるとまたタックルへ。シングルレッグでまたテイクダウン。ハーフで寝かせた長岡。残り1分。ハーフからパウンドを入れる長岡。2R終了。  2Rは長岡が三者10-9で取り返した。  3R、長岡がケージに押し込むが肘を入れる佐藤。しかし長岡組み付くとクリンチからアッパー。両者とも消耗している。頭を付けた体勢から打撃の入れ合い。右フックを入れた長岡。大外刈りを狙った長岡だが、こらえてパンチで引き剥がした佐藤。ワンツーを入れるとケージに押し込んだ。長岡入れ替えるとタックルへ。長岡の手首を掴んでクラッチを防いでいる佐藤。切って離れた。長岡がパンチで出る。両者ふらつきながらパンチを打ち合う。タイムアップ。  ジャッジ三者とも29-28で佐藤を支持。3-0で判定勝ちした佐藤だが、ベテラン長岡が意地を見せ、無敗の佐藤を追い込む場面を見せた。判定コール後、マットに座り込んだ後でマイクを持った佐藤は、「むっちゃシンドイです。勝てて良かったです。また応援よろしくお願いします」と語った。 [nextpage] ▼ストロー級 5分3R〇KAREN(THE BLACKBELT JAPAN)52.05kg #2位/第4代ストロー級 Q.O.P.・9勝2敗[判定3-0] ※30-27×3×ホン・イェリン(DK gym)51.4kg 4勝4敗  ゆっくりだが着実に現代MMAを取得し続けているKAREN。2023年は4月ソルトに判定負けで王座陥落も、9月に高本千代に判定勝ち。12月の修斗でパク・ソヨンに判定勝ちで2連勝中。  今回の相手イェリンは2019年11月に沙弥子に判定負け、また2023年2月の『Black Combat 5』では大島沙緒里に一本負けで4勝3敗。そのパンチ力は油断できない。 KAREN「国際戦でしっかりチャンス活かして、KO・一本で勝ちます」 ホン「強い選手と試合出来て光栄です。頑張ります」  1R、両者オーソドックス。アップライトに構えるKAREN。ジャブ、ローを蹴る。インロー。イェリンも右を打ち込む。飛び込んで組みに行ったKARENだが、イェリンが脇を差してケージに押し込む。差された腕を小手に巻いて入れ変えたKAREN。足をすくってテイクダウン。倒され際に三角を仕掛けるイェリンだが、両腕をガードの中に入れて防いだKAREN。イェリンは下から腕十字を狙う。下から左足をKARENの首にかけようとするが防ぐKAREN。残りわずかで足が首にかかるが、KARENはクラッチを放さずディフェンス。1R終了。  1R三者10-9でKAREN。  2R、パンチから組みに行くKARENだが、入れ変えたイェリンがケージに押し込むと自ら離れた。KARENタックルへ。倒されながら飛びつき三角を狙ったイェリン。KARENは密着して防ぐと、右の足でガードを割ってパスしてサイドに回る。うつ伏せになったイェリンの首をギロチンに抱えながら腹にヒザを入れるKAREN。立ち上がったイェリンだが、首をギロチンに抱えたまま放さないKAREN。2R終了。  2Rも三者10-9KAREN。  3R、組み付いてケージに押し込んだKAREN。シングルレッグへ。テイクダウンするとハーフで固める。押さえ込みながら肘を入れるKAREN。ハーフからアメリカーナを狙ったが外れる。なおも左腕で腕を狙いながら右で肘を入れるKAREN。背中越しに腕を取り固定したKARENが強いパウンドを打ち込む。イェリンは前転して足関を狙うが、KARENはこらえるとなおもパウンドを打ち込む。残り1分。バックマウントに移行したKARENがチョークに。しかし首に回された腕を下から押してディフェンスするイェリン。タイムアップ。  判定30-27の3-0でKAREN勝利。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R×松岡嵩志(パンクラスイズム横浜)70.4kg #6位・13勝11敗[判定0-3] ※28-29×2, 27-30〇ホン・ソンチャン(KOREAN TOP TEAM)70.0kg 10勝3敗2NC  2023年の『ROAD TO UFC』経験者のKTTホン・ソンチャンが参戦。RTUでロン・チュウに1R TKO負け後、豪州Eternal MMAでウェス・キャパーに判定負けとここ2戦は落としているが実力派なのは間違いない。  松岡は、4月に岡野裕城に判定勝ち後、同じマッハ道場の葛西和希に判定負け。キャリア初の国際戦を物にできるか? ※Hong Sung Chan ホン・ソンチャン (KOREAN TOP TEAM) 1989年11月28日 170cm 大韓民国出身 松岡「前回負けてるけどいい相手を用意していただきありがとうございます。いい試合をして勝ちます」 ホン「PANCRASEの試合に出れて光栄です。いい試合が出来るように頑張ります」  ライト級。  1R、ともにオーソドックス。詰めてきたソンチャンが左右のパンチから組んでケージに押し込む。押し込みつつ左で細かいパンチを入れるソンチャン。離れる松岡。カーフキックを入れるが、ソンチャンはすぐ間合いを詰めると右をヒットさせてタックルへ。ケージでこらえる松岡。テイクダウンを狙うソンチャンのクラッチを切りながらヒザを腹に打ち込むが、ソンチャンはまた押し込みながら細かいパンチを入れていく。残り1分半でレフェリーブレイク。またカーフを蹴る松岡。タックルに来たソンチャンに首相撲ヒザを打ち込む。ソンチャンはそのまま押し込むが、残り40秒で入れ替えて離れる。カーフキックを連打する松岡。また組んできたソンチャンだが、松岡はすぐに入れ替えると残り10秒で膝つきタックルへ。ソンチャンがこらえて1R終了。  1Rのオープンスコアは二者ソンチャン、一者松岡で判断が割れた。  2R、タックルに来たソンチャンにヒザを合わせる松岡だが、ケージに押し込んだソンチャンがタックルでテイクダウン。寝かされずにケージを使って立った松岡。入れ替えて離れる。左右のパンチを入れた松岡がタックルへ。ケージに押し込んだ松岡だが、ソンチャンが入れ替える。ヒジで抵抗した松岡。入れ替えて離れるが、ソンチャン再びタックルへ。押し込みながらテイクダウンを狙うソンチャンに肘を入れる松岡。さらに頭部にヒザを入れる。レフェリーブレイク。残り1分。カーフ、ワンツーを入れる松岡だが、ソンチャンも足を止めてパンチを打ち合う。松岡が首相撲からヒザを入れるが、ソンチャンがタックルを合わせてテイクダウン。バックを取らせて立った松岡。松岡がスイッチで逆にバックを狙ったところで2R終了。  2Rは三者ソンチャン。  3R、間合いを詰めたソンチャンが足を止めてパンチを打ち込む。松岡もパンチを打ち返すが、ソンチャンがタックルに入るとまたケージに押し込んでいく。レフェリーブレイク。ソンチャンのタックルをがぶってヒザを入れた松岡。そのままケージに押し込んできたソンチャンだが、入れ変えた松岡が肘を入れ離れる。ケージ中央で足を止めての打ち合い。松岡がタックルに入るが今度はソンチャンがケージでこらえる。離れた松岡。またケージ中央でパンチの打ち合いになるが、ソンチャンにバッティングがありタイムストップ。再開。パンチから首相撲に捕らえた松岡がヒザを入れ離れる。残り1分でソンチャンがタックル。ボディロックからテイクダウンするが、松岡はすぐに立ち上がる。しかしボディロックを放さないソンチャン。組み付いたままケージに押し込みタイムアップ。  29-28×2、30-27の3-0で初参戦のホン・ソンチャンがランカーの松岡を下した。 [nextpage] ▼フライ級 5分3R×砂辺光久(reversaL Gym OKINAWA CROSS×LINE)57.0kg 初代・ストロー/フライ/Sフライ級K.O.P. 29勝12敗4分[判定0-3] ※27-30×3〇前田浩平(GRABAKA)57.2kg→再計量57.10kg 2018年IMMAFオセアニア選手権優勝・8勝7敗 “Theレジェンド”砂辺光久が、2019年の北方大地とのタイトルマッチ以来、5年ぶりのPANCRASE参戦。30周年記念大会に滑り込みセーフ。前田は2023年3月に今井健斗に判定勝ちも、ジョセフ・カマチョと萩原幸太郎に判定負け。砂辺戦で化ける事が出来るか。 砂辺「PANCRASE王になるために戻ってきました。応援よろしくお願いします」 前田「すみません。落としてきます」   フライ級。  1R、オーソドックスの砂辺に前田はサウスポー。前田がインロー・ミドルを入れる。ミドルを返す砂辺だが、それをキャッチした前田がテイクダウン。両足を腰に当てて蹴り出し距離を作る砂辺。下から蹴り上げを狙う。前田は砂辺のガードの中に入って行く。鉄槌を入れる前田。砂辺は下からヒジを頭部に入れる。下から腕十字の仕掛けを見せた砂辺だが、前田は立ち上がりパウンドを落としつつ砂辺の足を超えてサイドに出た。肩固めへ。砂辺は亀になり立ち上がる。スタンドバックからチョークを狙った前田だが、砂辺が正対し外れる。前田はケージに押し込みつつパンチを打ち込む。残り30秒で小手投げで崩す前田。首をギロチンに抱えるが、残り時間わずかで放すとパンチの連打を頭部に打ち込んだ。1R終了。  ジャッジ3者とも10-9で前田を支持。  2R、左ストレートから右ハイを打ち込んだ前田。左ミドルを腹にヒットさせると組み付いて四つでクラッチする。差し返そうとする砂辺を投げてテイクダウン。またパウンドを落としながらパスした前田。バックからたすきに取ってホールド。両足をフックさせようとしたが、砂辺が立ち上がり降りる。スタンドバックからジャーマンで投げた前田。再び両足をフックして背中に乗る。背負って立った砂辺が後方に倒れ込むが、前田がバックマウントをキープ。立ち上がろうとするところで前田がパームトゥパームでチョークを仕掛ける。前に落とそうとする砂辺。チョークは放したがバックキープを続ける前田。2R終了。  2Rも三者10-9で前田。  3R、じわじわ詰める砂辺に前田は左ストレート、インローで先手を取る。左右のパンチで出た砂辺に胴タックルで組もうとしたが、引き剥がす砂辺。圧を掛けてきた砂辺。飛び膝。また組もうとする前田だが砂辺は離れる。前田タックルでケージに押し込む。脇を差して入れ替えて離れる砂辺。前田のタックルにアッパーを合わせるが、前田は組み付いてケージに押し込む。  差し返して引き剥がした砂辺。砂辺がテンカオからパンチを入れるが、前田もヒザを返すとパンチからタックルへ。ケージに押し込むが、がぶって離れた砂辺。前田のタックルにまたアッパーを合わせた砂辺だが、前田はケージに押し込む。膝つきタックルに入る前田に鉄槌を落とす砂辺。前田がタックルで尻もちをつかせたところでタイムアップ。  判定三者30-27で前田が元王者砂辺を下した。 [nextpage] ▼ストロー級 5分3R〇寺岡拓永(ROAD MMA GYM)52.25kg 3勝1敗・#7位/2023年NBT同級優勝[判定3-0] ※29-28×3×氏原魁星(ボンサイ柔術) 52.1kg 2勝1敗  ネオブラ優勝後、リトルに僅差で止められた寺岡と、J-MMA Rookies Cupフライ級T準決勝で金井一将に判定負けも、2月25日大会で西塚丈人をRNCで64秒殺した氏原。本来の階級であるストローに下げてランキング入りを狙う。 寺岡「明日は頑張ります。応援よろしくお願いします」 氏原「PANCRSE2戦目にして30周年記念大会に出られてメッチャ嬉しいし、しかも相手7位で、盛り上がる試合を出来るよう頑張ります」  ストロー級。  1R、両者オーソドックス。間合いを詰める氏原が左右のパンチを出していく。しかし詰めたところに寺岡の右がカウンターでヒット!一瞬ダウンした氏原だが、すぐに立ち上がると四つで組み付き引き込もうとする。寺岡はケージに押し込んで引き込ませない。離れた。  またパンチで詰めてくる氏原。パンチからタックルにつなげてテイクダウンした氏原。ハーフからマウントに移行。押さえ込みながら殴ると寺岡が反転するタイミングで三角絞めをセット!そのまま下になり絞める。腕十字に切り替えた。また三角に捕らえる氏原。再び腕十字へ。しかしじわじわと肘を抜いていく寺岡。抜けて立ち上がる。残りわずかで左右のパンチをボディに打ち込む寺岡。1R終了。  ジャッジ三者とも10-9で氏原を支持。  2R、左目をカットしている氏原。疲れも見える。詰める寺岡に、氏原は下がってケージを背負う。寺岡左ボディ。飛び込んでアッパーを入れる。組み付いた氏原が引き込むが、寺岡がハーフからヒジ・鉄槌を打ち込む。ガードに戻した氏原。下からハイガードで仕掛けようとするインサイドからパウンドをいいれる寺岡だが氏原は腕十字へ。ディフェンスした寺岡。氏原がガードに戻すと、またインサイドからパウンドを入れていく。立ち上がった寺岡。レフェリーブレイク。残り30秒でサークリングする氏原。寺岡も無理に詰めずに2R終了。  2Rは三者10-9で寺岡。  3R、氏原はサークリングでケージ際を回る。寺岡は詰めると右ストレートを一発入れる。踏み込んで左ボディを入れる寺岡に氏原もパンチを合わせる。ジャブを入れる寺岡。氏原が出てきたタイミングで寺岡がタックルに入りテイクダウン。すぐにガードを取る氏原。下から三角を狙ってきた足をサバいてパスを狙った寺岡だが、ガードに戻す氏原。パウンドを落とす寺岡。残り10秒で腕十字を狙った氏原だが、寺岡はディフェンスしてパウンドを落とした。タイムアップ。  ジャッジ三者とも29-28で寺岡を支持し、3-0の判定勝ち。 [nextpage] ▼フェザー級 5分3R〇糸川義人(TURNING POINT MMA)65.85kg 3勝3敗・#12位/2022年NBT同級優勝[判定3-0] ※30-27×3×櫻井裕康(NEVER QUIT)※66.5kg→再計量66.10kg 4勝3敗 糸川「明日は全力でブッ飛ばしにいきます」  フェザー級。  1R、オーソドックスのイトカワにサウスポーの櫻井が間合いを詰める。左ハイを放つ。腕でブロックした糸川。なおも圧力をかけていく桜井に、サークリングして下がる糸川。前手で距離を測りつつ詰める櫻井。ワンツーを打ち込んだ糸川。詰めてきた糸川。櫻井のジャブをもらったがワンツーを返した。残り1分。糸川がダブルレッグに。ケージでこらえる櫻井だがボディロックされて片膝をつく。スタンドバックに回った糸川が、残り10秒で投げを狙うと、櫻井の立ち際にバックからパウンドを入れた。1R終了。  オープンスコアは三者糸川。  2R、圧を強めてきた櫻井。間合いを詰めるがそこから打撃が出ていない。糸川がタックルに入りケージに押し込むとまたスタンドでバックに回ろうとする。正対した櫻井が逆に背中でクラッチしつつ外掛けでテイクダウンを狙う。糸川がケージを背負ってこらえる。肘を入れて離れた櫻井。すぐ圧を掛けていくが、糸川が右ミドル、右ストレートを打っていく。右ボディ。右ハイ。残り1分。右アッパー、右ストレートを入れる糸川。先に手を出していく。左右の蹴りを下がってかわした櫻井。2R終了。  2Rも三者糸川。  3R、圧を掛けてくる櫻井に対し、糸川は右フック、右ストレートを打ち込む。右ボディストレート。櫻井もジャブを出していくが単発。詰めてくる櫻井に対し、糸川は時折飛び込んでパンチを入れていく。飛び込みながらアッパー。残り1分。圧をかける櫻井に対しサークリングで距離を取り右ミドルを入れた糸川。左ストレートを出した櫻井。櫻井にセコンドのNEVER QUIT安藤代表から「倒されてもいいから行けって!」と激が飛ぶが、単発にとどまりタイムアップ。  三者とも30-27で糸川判定勝ち。 [nextpage] ▼バンタム級 5分3R×坂本瑞氣(RIGHT THING ACADEMY)2勝4敗[2R 1分55秒 TKO]〇谷内晴柾(BLUE DOG GYM)4勝 ※宮島夢都希が怪我で欠場。坂本が参戦  現在3連勝の谷内の4戦目は、前戦で辛くもスプリット勝ちした平岡の同門・宮島。パンチャー宮島に対し谷内の「打撃+柔道」スタイルでどう対抗するか? ランキング入りが見える両者のヒリヒリした一戦。↓ 宮島夢都希が怪我で欠場により、現在3連勝の谷内の4戦目は、2023年ネオブラ準優勝の坂本に変更となった。“ネオブラ番外編”で勝利するのは? 坂本「準備は万端なんで明日やるだけです」 谷内「明日はワクワクする試合をしたいと思います」  バンタム級。  1R、サウスポーの坂本に対し谷内はオーソドックス。坂本はミドル、谷内はインローで牽制する。踏み込んだ谷内がローシングルでテイクダウンを狙う。そのまま組み付いたが、坂本がバックを狙う。首投げで投げた谷内。投げられたがバックについている坂本。谷内はバックを取られた体勢で桜庭アームロックを狙う。そのまま倒れ込んで極めに行くが、肘を抜いてディフェンスした坂本が両足をフックしてバックマウントを取る。四の字ロックに切り替えた。坂本の両腕を脇に挟んでディフェンスする谷内。反転して向き直った。坂本が立ち上がりスタンドに。残り40秒。インローを蹴る谷内。ジャブを入れる坂本。1R終了。  ジャッジ1名が坂本、2名が谷内とオープンスコアは割れた。  2R、打撃戦で間合いが近くなったところで谷内が1Rと同じシングルレッグからボディロック。坂本が差し返すが、投げてテイクダウン。がぶった体勢からバックを狙ったが、回らせずに坂本がシングルレッグからスタンドバックにつく。正対して右を入れた谷内が押し倒すとマウント!肘・パウンドをラッシュする谷内。背中を向けた坂本にパウンド・肘のラッシュを打ち込みレフェリーストップ!  2R1分55秒、TKOで谷内勝利。 [nextpage] 【プレリミナリーファイト】 第30回ネオブラッドトーナメント フライ級 二回戦 ▼フライ級 5分3R〇饒平名知靖(K太郎道場)56.65kg[判定3-0] ※30-27×3×名久井悠成(ANSWER FIGHT)56.55kg 饒平名「明日もしっかり勝ち切ります。押忍」 名久井「押忍、前年度最下位の名久井です。今年は天と地をひっくり返して俺が優勝します」  ネオブラッドトーナメント・フライ級二回戦。  1R、オーソドックスの饒平名に対しサウスポーの名久井。饒平名の蹴り足をキャッチした名久井がシングルレッグに。饒平名は片足でこらえながらケージを背負う。名久井は両足で饒平名の右足を挟みながらパンチを打ち込むが離れた。ケージ際までプレスした饒平名。右をヒットさせるとそこからタックルにつなげてテイクダウン。パスを狙っていきハーフにして固める饒平名だが、名久井は下で押さえ込まれた体勢でパンチを打ち込み抵抗する。饒平名は体を起こして強いパウンドを打ち込むと、両足で名久井の足をホールド。サイドを狙う饒平名。ハーフからキムラ→ダースチョークと狙っていくが、ガードに戻した名久井。上下でパンチを打ち合い1R終了。  オープンスコアは三者饒平名。  2R、饒平名がプレッシャーを掛けると右ミドルを脇腹にヒット。インロー。饒平名はまたパンチからタックルにつなげてテイクダウン。すぐにパスを狙ってハーフにすると枕を取って押さえ込んだ。名久井は下から足を二重絡みにしてスイープを狙う。外れたがフックスイープに切り替えて返した。立った饒平名のバックに付いた饒平名。スタンドバックからたすきを取って背中に飛び乗ろうとした名久井だが、足のフックがかからず落とされてまた下のポジションに。またハーフになり、名久井は二重絡みで煽ってスイープを狙う。こらえて上をキープした饒平名。残り5秒で右の肘を落とした。2R終了。  2Rもオープンスコアは三者饒平名。  3R、右ミドルをヒットさせた饒平名だが、名久井がキャッチしてテイクダウンを狙う。ケージを背負ってこらえた饒平名。離れると、左右のパンチを打ち込んでケージを背負った名久井にダブルレッグでテイクダウン。すぐにハーフにすると名久井の右脇に頭を押し込んで肩固めを狙う。防いだ名久井はガードに戻すと下からパンチ・肘を入れる。残り1分。ハーフガードの名久井が下からアメリカーナを狙ったが、解除した饒平名。押さえ込まれたまま、下からパンチを入れる名久井。タイムアップ。  判定3-0(30-27×3)で饒平名が勝利。 [nextpage] ▼フライ級 5分3R〇山崎蒼空(マッハ道場)56.85kg[2R 0分22秒 TKO]×AXEL RYOTA(ロータス世田谷)56.95kg 山崎「明日は大会に勢いをつけられるように頑張ります」 RYOTA「全局面圧倒して勝ちます!」  ネオブラッドトーナメントフライ級二回戦。  1R、両者オーソドックス。タックルに入るAXELだが、山崎は右腕で小手を巻いてケージでこらえる。なおもテイクダウンを狙うAXELを小手投げで投げて上を取った山崎。下になったAXELは下からバギーチョークに捕らえる。しかしかかりが浅いのか、山崎は肘を落とし抵抗。外れた。サイドについて肘を入れる山崎。AXELは今度は下から横三角へ。腕が入っておらず、頭だけを両足で絞める形になり外れる。ハーフに戻すAXELに対し、山崎は上から腕を首に巻いてニンジャチョークを狙う。AXEL今度は先程とは逆の腕でバギーチョークを仕掛けるが、自ら放した。残り20秒。山崎がパウンドを打ち込むとバックに回り右のパウンド連打。亀のまま打たれていたAXELだがホーンで1R終了。  オープンスコアは3者とも山崎。  2R、ジャブ・ミドルを出すAXELだが、山崎のワンツーをもらうとケージ際まで後退。すかさず近寄った山崎の飛び膝が顔面にヒット!ケージを背負うAXELにパンチのラッシュを打ち込むと、打たれるAXELを見てレフェリーストップ!  2R22秒、TKOで山崎勝利。 [nextpage] ▼プレリミナリーファイト 〇田中亮祐(UNITED GYM CHIBA)56.35kg[2R 0分56秒 TKO]×齋藤桜貴(暁道場)57.15kg 田中「明日はもう楽しむだけ、応援よろしくお願いします」 齋藤「明日はプレリムですが1試合目なんで、しつかり沸かせられるよう頑張ります」  フライ級。  1R、両者オーソドックス構え。齋藤が左フックを当てると一瞬膝をついた田中。齋藤はそのまま組み付いてテイクダウンしつつさらにパンチをヒットさせる。ギロチンで引き込んだ齋藤。しかし外れて上を取った田中。齋藤はケージを使って立つが、ラッシュでスタミナを消費した様子。田中がボディロックから倒してテイクダウン。サイドについている。マウントを狙って体をまたごうとした瞬間に反転しようとした齋藤だが、田中がこらえてまたサイドに戻る。またマウントを狙った瞬間に反転した齋藤。田中が立ち上がりスタンドへ。先にパンチを打ち込んでいく田中。齋藤はバックスピンキックを見せる。左ハイをヒットさせた齋藤。田中はシングルレッグでテイクダウンを狙う。こらえてバックを狙った齋藤だが、田中が上を取り上半身を固める。残り10秒の拍子木が鳴り、パウンドを落とそうとする田中に齋藤が下から蹴り上げ。1R終了。  オープンスコアはジャッジ三者とも齋藤。  2R、右を打ち込んだ田中。ヒットし、今度は齋藤が膝を着く。そのままタックルで組み付こうとする齋藤だが、引き剥がされると引き込む。田中が上からパウンド連打!齋藤の顔面に連続でヒットしたのを見てレフェリーストップ!  2R56秒、TKOで田中勝利。
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