MMA
インタビュー

【UFC】フライ級5位マテウス・ニコラウ、アレック・ペレスとの試合は「間違いなくWARになる」=4.27 ラスベガス

2024/04/26 17:04

ロイバル戦は、すべての攻撃を同じリズムで戦ってしまった

──ラスベガスでのインタビュー、ありがとうございます。NASCARのロンTを着ているけど、お好きなんですか?

「好きだよ! スポーツ全般好きだけど、そのなかでもモータースポーツは好きで。今は長袖がなかったからこれを着てるってだけなんだけど(笑)。ちょっと冷たい水を飲み過ぎちゃって、寒いなって思って長袖着てるんだ」

──オーバルトラックで行われる米国のNASCARを観戦したことも?

「ううん、まだないんだけど、いつか行ってみたいなあ!」

──ブラジルから来るときは試合に関わる時でしょうし、なかなか時間も無いですよね。今回の練習環境はリオだったのでしょうか。サンディエゴでの練習風景をポストしていましたが。

「うん。サンディエゴで練習したのは、トレーニングキャンプに入る前なんだ! ホントはバケーションのはずだったんだけど、やっぱり違う環境で違う人たちとも練習してみたかったから、グレイシーバッハで、柔術や柔道だったりテイクダウンのスキルを伸ばしたかった。それで、ブラジルに帰ってノヴァ(ウニオン)でキャンプを張ったよ、アンドレ(ペデネイラス)のもとでね。デデは明日(水曜)ベガスに合流して試合まで帯同してくれるよ」

──リオではどんな練習パートナーと?

「とりわけ僕の階級にいい選手がいっぱいいて、トレーニングパートナーは本当に素晴らしい面々が揃っているんだ。そういうなかで今回すごく手伝ってくれたのがパウリーニョ。彼はフライ級の期待の新星だよ! 素晴らしい選手なんだ。あともうひとりすごく助けてくれたのがブレノだ。それからパントージャっていう同じ階級のプロボクサーがいるんだ。あとはね、ヴィニシウスだね」

──今回の対戦相手のアレックス・ペレスはレスリングベースで、前戦でモカエフを相手にテイクダウンを簡単には許しませんでした。その部分での対策は?

「レスリングもすごくいいコーチが揃っているのだけど、もともとブラジルのレスリング・ナショナルチームで試合をし、その後コーチになった、ダニエル・ピラーチェっていうコーチがいるんだ。“ピラーチェ”っていうのはニックネームなんだけど、英語で言うパイレーツ(海賊)だね。というのも彼は片目が見えないからなんだ。18歳のときにリオに越してからずっとこういう人たちと練習してきたから、レスラーと戦う対策っていうのはいつも万全なんだ。アルドの経験値から見ても、ずうっといろんなレスラーのバックボーンの選手たちと戦ってきたものだしね。そういうわけでレスリング背景の選手と戦うっていうときの対策面ではとても充実した練習環境なんだ。今回もしっかり準備はできてきたよ!」

──ハファエル・ドス・アンジョスのレスリングも指導しているダニエル・マルヴィーノコーチですね。

「その通り。アレックス・ペレスの危険な部分は、彼はグラップリングが上手いし、打撃戦になると足がきく。だけど全局面で自分は戦えるよ」

──全局面といえばあなたのタイミングに優れたカウンターパンチのみならず、ジャパニーズ・ネクタイでの一本勝ちという稀有なフィニュシュも記録していますね。

「レオ・サントスとよく練習したものだよ。僕のUFCの最初の試合(ブルーノ・コリア戦)でのサブミッション勝利は、彼に教わったジャパニーズネクタイで極めたんだ。ノヴァ・ウニオンで彼は他の選手に教えてたんだけど、僕はそれを見てて、そのポジションを練習しようってなったんだ。レオは本当にセンスがあって大好きなんだ。ケージの中でも外でも本当に好き。素晴らしい人で彼のもとで練習できることをとても光栄に思うよ」

──UFC4連勝から、2023年4月の前戦では、ブランドン・ロイバルの右ヒザ蹴りに敗れました。左の前手を振ったところに打点の高い右ヒザを合わされてダウンを喫しましたが、あの試合から学んだことは?

「僕たちは常に敗北から何かしら学ぶものだけれど、それは技術的な面だけでなくて、すべてが一緒になっている。そのうえで技術的な面について話すとしたら、あの場面での僕の最大のミスは、すべての攻撃を同じリズムでやっていたことだ。リズムを変えることをしなかった。だから、あそこで彼に捕まってしまったんだと思う」

──なるほど。ペレスとはどんな試合になりそうですか。

「戦いは間違いなくWARになる。ファンにとって本当にエキサイティングな試合になるだろうし、自分のオクタゴン経験のなかで最高のパフォーマンスを見せるつもりだよ」

──フライ級の上には、王者のパントーハを筆頭に、そのロイバル、モレノ、アルバジ、カラフランスがいます。トップ戦線との距離をどう感じていますか。

「世界最高峰の舞台でトップに立つ選手たちはみんな素晴らしいとはもちろん思っていてリスペクトしているけれど、自分は全員倒せる、そう思っているよ!」

──フライ級で5連勝中の日本の平良達郎選手のことも?

「うん。知ってるよ! オールラウンダーだよね。ストライキングもできてグラップリングが上手い。それにこの階級で見ると背が高いよね。彼はいい人だと思うし、偉大な格闘家で、間違いなくトップへの道を登り詰めて行くと思うんだ」

──2013年10月には漆谷康宏選手と日本で戦う寸前でした。さきほど名前が挙がったペデネイラス代表をはじめ、ヴィトー・シャオリン・ヒベイロ、レオナルド・サントス、マルロン・サンドロ、エドゥアルド・ダンタス、ジョズエ・フォルミーガらノヴァの選手はたくさん来日してくれましたが、いつかニコラウ選手の試合も生で見てみたいものです。

「もちろん、日本に行って戦うだけでなく、自分自身の向上のためにも行きたいと思っているんだよ。僕の夢のひとつなんだ。日本に行っていろんなことを知りたいと思ってる。というのも日本の文化、武士道、日本人の生き方が好きなんだ。日本の全ての人、全ての文化に対して尊敬の念を抱いているんだよ。まず日本に行って、戦うことは夢だね」

──週末の試合に向けて、日本のファンにメッセージを。

「日本の皆さんが大好きです。とても強い人たちだと思うし、とても敬意を抱いています。皆さんが応援してくれていると思えるのは、光栄です! ぜひ日本からもU-NEXTで僕の試合を見てくださいね」

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