2024年6月29日(日本時間30日)、米国ラスベガスのTモバイルアリーナにて開催される『UFC 303: McGregor vs. Chandler』に、日本の鶴屋怜(THE BLACKBELT JAPAN)が参戦し、米国のカルロス・ヘルナンデスと対戦することが分かった。鶴屋のマネージメントのイリディウム・スポーツが発表した。
元修斗でTHE BLACKBELT JAPANの鶴屋浩代表を父に持つ鶴屋怜は、MMA9戦無敗。レスリングベースで、2023年から2024年にかけて行われた『ROAD TO UFC Season 2』で3試合を勝ち抜き、UFCとの契約を決めていた。
鶴屋がUFCデビュー戦で対するヘルナンデスは、MMA9勝3敗でUFC2勝2敗。元HFC王者で、2023年12月の前戦では鶴屋と同門の平良達郎と対戦し、平良が右ストレートからのパウンドで2R、TKO勝ちしている。
キックボクシングのパンアメリカン準優勝・TBAムエタイ王者の肩書きを持つストライカー。アマチュアMMAで現UFCのチャールズ・ジョンソンに判定勝ち、ジョゼ・ジョンソンにリアネイキドチョークで一本勝ちの戦績も持つ。2014年のIMMAF世界王者に輝くと、2017年1月の「Titan FC 43」でプロデビュー。
ロンドン五輪キューバ代表で現ONEのグスタボ・バラートに判定負けスタートも、その後、2020年にHFCフライ級王座につくなど6連勝で2021年コンテンダーシリーズに出場。ダニエル・バレズを相手にスプリット判定勝ちでUFCとの契約を獲得した。
UFCでは初戦で元LFA王者のビクトル・アルタミラノを相手にコンテンダーシリーズ同様に1Rを奪われたが、競り合いで動きが落ちず、終盤盛り返してのスプリット判定勝ち。
2戦目はRIZINで60kg契約で元谷友貴にスプリット判定で敗れたアラン・ナシメントと対戦。1Rに右前蹴りを効かされ、左右ラッシュからのシングルレッグで手を着いた際にバックを奪われ、引き込んだナシメントにケージを蹴って背負って立ったが、スタンドのままリアネイキドチョークを極められ一本負け。連勝が「8」でストップした。
2023年6月には、ローカル14勝すべてがフィニッシュ勝利というウクライナのデニス・ボンダーと対戦。3Rに投げた際のヘッドバッドによりボンダーが失神、テクニカル判定で30-27×2、29-28の3-0で打撃の手数で勝ったヘルナンデスが勝利している。
そして、2023年12月の前戦で平良にTKO負け。その試合で平良は、1Rに寝技で圧倒。バック・マウントを奪取すると、続く2Rに右ストレートを効かせて右から左フックでダウンを奪い、パウンドアウト。MMA戦績を15戦15勝・UFC5連勝とし、2014年5月に水垣偉弥氏が記録した日本人最多連勝記録に並んでいる(※平良は5月18日(日本時間19日)、米国ラスベガスで開催予定の『UFC Fight Night』(UFC Vegas 92)で、同級9位のティム・エリオット(米国)と対戦)。
沖縄の平良と千葉の鶴屋は同グループながら、同階級のライバルでもある。グラップラーの平良が立ち技の進化を見せるなか、鶴屋はUFCデビュー戦で、同じく強い組み技を武器にヘルナンデスを相手にどんな試合を見せるか。その内容も比べられる、険しいオクタゴンデビュー戦となりそうだ。
そしてその会場は、コナー・マクレガーとマイケル・チャンドラーがメインイベントで対戦するラスベガスのTモバイルアリーナでのナンバーシリーズの『UFC 303: McGregor vs. Chandler』。いきなり有観客のビッグマッチ抜擢に、UFCから鶴屋への期待も感じられるヘルナンデス戦となる。
(C)@AmericanTopTeam
現在、鶴屋は米国フロリダのアメリカントップチームで堀口恭司、元谷友貴らとトレーニングを積んでおり、UFC初戦に向け、着々と準備を進めている。平良同様に無敗の鶴屋のUFCデビュー戦に注目だ。