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【PFL】ベイダーが初回TKO負け! Bellator5連勝も最後にPFLフェヘイラが一矢報い、ガヌーと対戦へ。エブレンがカサンガネイとの激闘制す、ジャクソン完勝、ネムコフがカッペローザ極める、ロメロがサントス完封、AJが鮮烈一本勝ち! ピコが初回TKO勝ち

2024/02/25 03:02
 2024年2月24日(日本時間25日2時半~)にサウジアラビア・リヤドのキングダム・アリーナにて『PFL vs. Bellator: CHAMPS』(U-NEXT配信)が開催された。  PFLとBellatorの対抗戦は、AJ・マッキーがクレイ・コラードに一本勝ちを皮切りに、Bellator勢力が5連勝も、メインイベントでヘナン・フェヘイラがライアン・ベイダーに初回TKO勝ちで一矢報い、フランシス・ガヌーとの対戦権を獲得した。 『PFL vs. Bellator: CHAMPS』速報 2024年2月24日(日本時間25日2時半)U-NEXT配信サウジアラビア・リヤドのキングダム・アリーナ 【メインカード】 ▼ヘビー級 Champion vs. Champion 5分3R〇ヘナン・フェヘイラ(ブラジル)PFL2023ヘビー級王者 263.2ポンド(119.38kg)[1R 0分21秒 TKO]×ライアン・ベイダー(米国)Bellatorヘビー級王者 231.1ポンド(104.82kg)※フェヘイラがフランシス・ガヌーと対戦へ  1R、先に中央に出たベイダー。フェヘイラは右ローのフェイント。そこに左ジャブを伸ばしたベイダーに、避けながら口もとに受けたフェヘイラだが、右を打ち下ろしてベイダーをダウンさせると、パウンド連打! レフェリーが間に入った。   身長203cm、リーチ216cmのフェヘイラはPFL4連勝。Bellatorとの対抗戦5連敗のPFL勢のなか、最後に一矢報いたフェヘイラは、これでフランシス・ガヌーとの対戦権も獲得。スーパーベルトを肩に「俺は記録破りの男、ガヌーはどこへ行った? 俺がヘビー級で最も偉大な男だ」と語った。 [nextpage] ▼ミドル級 Champion vs. Champion 5分3R×インパ・カサンガネイ(米国)PFL2023ライトヘビー級王者 185.8ポンド(84.27kg)[判定1-2] ※28-29×2, 29-28〇ジョニー・エブレン(米国)Bellatorミドル級王者 185.5ポンド(84.14kg)  1R、ともにオーソドックス構え。カサンガネイの右にエブレンは右クロスを合わせに行くと、スイッチして左を振ってダブルレッグへ。すぐにスタンドバックから足をかけようとするが、かけさせずに正対するカサンガネイは離れる。  サウスポー構えからオーソに戻して右ストレートを突くエブレン。左ミドル、右オーバーハンドを突く。バックステップでかわすカサンガネイに、右カーフを当てるネムコフ。右の打ち合いで額に当てるカサンガネイ。ネムコフの詰めをサイドにステップでかわす。  ワンツーの右を突くカサンガネイ。エブレンも右を狙うとそこにカサンガネイは垂直跳びのヒザ蹴りを合わせに行く。エブレンはかわす。  2R、カサンガネイの右アッパーに崩れたエブレン! さらに詰めるカサンガネイは左右のショートも当てると、エブレンはシングルレッグで押し込み。しかし突き放したカサンガネイが左右でラッシュ。エブレンはシングルレッグのハイクロッチで持ち上げるが、着地するカサンガネイ。  なおもシングルレッグからもう片足の足首を掴んで崩してボディロックから持ち上げ、手をマットに着かせてバックを奪うエブレン。正対したカサンガネイに、エブレンはハーフからパウンド。  3R、エブレンの左に右アッパーを合わせに行くカサンガネイ。エブレンも押し戻して右ストレートのダブル。ジャブの刺し合いから右アッパーを巧みに打つカサンガネイ。ワンツーの連打で前に出るのはエブレン。カサンガネイの右をかわしてダブルレッグをドライブしてテイクダウン!  カサンガネイは背中を見せての立ち上がりに、エブレンはバック奪取で4の字ロック。背後にヒジ打つカサンガネイにエブレンはバックからパウンド連打! ゴング。  判定は2-1で熱戦を制したエブレンは「僅差だった。巻き返して戦うのが自分なんだ。このベルトは意味のあるものだ」と語った。 [nextpage] ▼キャッチウェイト 182ポンド契約 Champion vs. Champion 5分3R×レイ・クーパー3世(米国)PFL2019&2021ウェルター級王者 182.4ポンド(82.73kg)[2R 0分23秒 TKO]〇ジェイソン・ジャクソン(ジャマイカ)Bellatorウェルター級級王者 182ポンド(82.55kg)  1R、先にクーパーが前に、長身のジャクソンが右カーフを2発。クーパーは左右で詰めるがジャクソンはさばく。さらに右カーフを当てるジャクソン。  クーパーはレベルチェンジから左右を振るが、かわすジャクソンは右カーフ。そこにクーパーはカウンターの右を狙う。  ジャクソンの右カーフにバランスを崩すクーパーはスーパーマンパンチで詰めて組みつくが、体を入れ替えダブルレッグテイクダウンはジャクソン! クローズドガードで抱き着くクーパーに残り10秒でヒジ! 背中を見せて打たれ続けるクーパーだが終了のゴング。2Rにクーパーは出て来れるか。  2R、ジャクソンの最初の右カーフでクーパーがダウン! パウンド連打にレフェリーが間に入った。  2023年11月のヤースラフ・アモソフ戦のTKO勝ちに続く勝利で8連勝を決めたジャクソンは、「レイクーパーに感謝。カーフを狙っていたけど、俺のレスリングも凄いぜ」と語ると、元GLORYウェルター級王者で3月7日にPFL2戦目を迎えるセドリック・ドゥンベとの対戦をアピールした。 [nextpage] ▼ヘビー級 5分3R×ブルーノ・カッペローザ(ブラジル)PFL2021ヘビー級級王者 236.2ポンド(107.13kg)[2R 2分13秒 肩固め]〇ワジム・ネムコフ(ロシア)Bellatorライトヘビー級王者 238.1ポンド(108.00kg)  Bellaorライトヘビー級王座を返上したネムコフ。肉体改造の成果は? エメリヤーエンコ・ヒョードルがセコンドにつく。カッペローザは2023年4月のマテウス・シェフィールとの再戦のNC以来の試合。  1R、ともにオーソドックス構え。右ローを突くネムコフはダブルレッグでドライブしてケージに。体を入れ替えるカッペローザは両差しで離れる。  左ジャブを突くネムコフ。シャープなワンツーの右! カッペローザは右ロー。その蹴り足を掴んでバランスを崩すネムコフ。カッペローザと立ち合い、バックフィスト、ワンツーから蹴りに繋ぐ。 スイッチしたカッペローザに右ミドルのネムコフ。さらに左ジャブをダブルで突く。  2R、カッペローザの蹴りに右ハイを返すネムコフ。さらにワンツー。カッペローザは右前蹴りをかすめる。さらに右をテンプルに当ててフラついたネムコフに前に。しかし、ここでダブルレッグテイクダウンはネムコフ! すぐにパスガード、マウントから肩固めをセットし、サイドに出て極めた。  これでBellator勢が3連勝で対抗戦の負けは無くなった。ネムコフはマイク・タイソンから王座統一のスーパーベルトを受け取り、「ヘビー級に慣れる必要があった」と語り、舞台上の王座に座った。 [nextpage] ▼ライトヘビー級 5分3R×チアゴ・サントス(ブラジル)205.2ポンド(93.07kg)[判定0-3] ※27-30×2, 28-29〇ヨエル・ロメロ(キューバ)205ポンド(92.98kg)  1R、サウスポー構えのロメロは左インロー。サントスはオーソ。ロメロは右の関節蹴り。サントスは左ハイをガード上に突く。左フックから右で詰めるがヒットさせないサントス。左前蹴り、極端に低いレベルチェンジのフェイントから、ワンツーの左。しかしさばくサントスが右を狙う。前蹴りは空振り。ロメロはワンツーをボディに突く。  2R、右ローで詰めるロメロ。ヒザ着きのダブルレッグは切るサントスはワンツー。しっかりかわすロメロは右ハイ。インロー。サントスは手数が減る。左右のインローを突くロメロ。ローからハイキックと打ち分ける。前に出て来たサントスに再び右ローを当てる。  3R、左オーバーハンドを振るロメロ。サントスは右アッパーも遠い。右インローをこつこつ突くロメロ。右でサントスの奥足の右ヒザを蹴るロメロ! 足が流れるサントスを詰めるが、金網背にボディ打ちで突き放す。  詰めるロメロはワンツーの左をかすめる。サントスの打ち返しをかわして、両手をサントスの目前で回してかく乱し、右インロー、さらに左インローも。ロメロは左の蹴りを突くが単発。  ロメロの左右フックをかわして打ち返すが、目のいいロメロは上体でかわす。最後にロメロが右ローを突いてゴング。ロメロが判定3-0勝利。MMA16勝7敗となったロメロは、車座になってサウジアラビアの食事風景を再現して記念撮影した。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R×クレイ・コラード(米国)155.5ポンド(70.53kg)[1R 1分10秒 アームバー]〇AJ・マッキー(米国)154.8ポンド(70.21kg)  1R、オーソのコラードに、サウスポー構えからワンツー、ダブルレッグテイクダウンはAJ。  コラードの立ち際にギロチンチョーク、さらに三角絞め狙いから三角十字へ。頭を抜いたコラレスに、左腕を右脇に挟んでストレートアームバーを極めてタップを奪った。  AJは「チャンピオンになるのが目標だからタイトルマッチを戦いたい」と語った。 [nextpage] ピコが緊急参戦コラレスに何もさせずTKO勝ち、モハメド・アリの孫ウォルシュがプロデビュー戦勝利、BOX女王シールズが辛勝 【アーリーカード】 ▼フェザー級→ライト級 5分3R×ヘンリー・コラレス(米国)155.7ポンド(70.62kg)[1R 4分53秒 TKO] ※グラウンドヒジ〇アーロン・ピコ(米国)155.7ポンド(70.62kg)  2019年1月以来の再戦。初回では、4連勝中のピコをコラレスが67秒KOで下している。今回の再戦は、フェザー級戦からライト級契約に変更。  6連勝からジェレミー・ケネディ戦の悪夢の肩脱臼敗戦を経て、ジェームズ・ゴンザレス、ペドロ・カルバーリョに連勝しているペコ。  対するガブリエル・ブラガの代役で緊急参戦のコラレスは、Bellator3連勝から2023年10月の前戦でカイ・カマカ3世にスプリット判定負け。  1R、ともにオーソドックス構え。圧力をかけて近い距離から右ロー、さらにシングルレッグテイクダウンのピコ。金網まで這うコラレスの立ち際にバック狙うとアンクルピックでスタンドバックに。放し際に右ハイを打つ。  離れてもすぐにワンツースリーの連打から再びシングルレッグテイクダウンのピコ。右パウンド。半身で這って金網で立つコラレスにスタンドバックからヒザ蹴り、バックスピンヒジは当たらず。詰めて関節蹴り、左右、ヒジ、右カーフを打ち込む。  ジャブ&ローで詰めてダブルレッグテイクダウンはピコ。サイド奪うと左ヒジ連打。背中を見せて立とうとするところにヒジを打ち込み、レフェリーが間に入った。ピコが緊急参戦のコラレスに何もさせずに勝利。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇ビアッジョ・アリ・ウォルシュ(米国)155.4ポンド(70.48kg)[判定3-0] ※30-27×3×エマニュエル・パラシオ(アルゼンチン)152.6ポンド(69.21kg)  モハメド・アリの孫のアリ・ウォルシュはアマチュアMMA6勝1敗。今回がプロMMAデビュー。  1R、大きくMMAで構えて右を振って金網背にさせてボディロックテイクダウンを奪うアリ! 中腰からパウンドもパラシオは股を潜って立ち上がり。すぐに組むアリは右で差して押し込み。両脇差しでテイクダウン。フルガードのパラシオにインサイドから中央にステイして足をさばいてパスガード。サイド奪うも、パラシオは再びフルガードに入れる。パラシオの足関節狙いに離れたアリ。跳びヒザで飛び込むアリは左右連打もゴング後に右を被弾。  2R、右カーフを当てるが、パラシオの左フックを被弾するアリ。右から左ヒジ、右ハイキックをガード上に当てるアリ。パラシオは左右で押し戻すが、アリの押し戻しにジャンピングガードで引き込み。  離れてスタンドになるアリは、パラシオの左を浴びながらも跳びヒザで前に出てダブルレッグテイクダウン。トップのままゴング。  3R、右カーフを当ててダブルレッグテイクダウンはアリ。ハーフからサイドに出るとパウンドも、そのスペースでフルガードに戻すパラシオ。膠着ブレークに。  右カーフのアリは組んで浴びせ倒して上に。クローズドガードのパラシオはケージを蹴って腕十字狙いも、かけさせないアリがトップキープ。上から鉄槌をこつことと打ち込みゴング。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇クラレッサ・シールズ(米国)164.4ポンド(74.57kg)[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×ケルセイ・デサンティス(米国)164.6ポンド(74.66kg)  シールズは、現WBAスーパー・WBC・WBO・IBF女子世界スーパーウェルター級王者。現WBA・IBF・WBC・WBO女子世界ミドル級王者。元WBC・IBF女子世界スーパーミドル級王者。世界3階級制覇王者。ミドル級およびスーパーウェルター級の2階級で世界4団体統一を達成している。2012年ロンドン・2016年リオ五輪2大会連続ミドル級金メダリスト。ボクシングのオリンピック2連覇は男女通じてアメリカ人史上初。2021年6月デビューのMMAでは1勝1敗。2021年10月にはスプリット判定負けで苦い黒星を喫している。  対するデサンティスはローカルMMAで1勝2敗。  1R、ともにオーソドックス構え。遠間に立つシールズ。じりじり詰めるが、右ストレートを当てるシールズ。一瞬、グラつくが、続く右を受けて組みに。左差しで押し込むシールズは右ボディ打ち。しかしデサンティスは首を抱えて大内刈テイクダウン!  ハーフガードながら背中を着かされるシールズ。足を抜かずハーフのまま押さえ込むデサンティスはマウントからパウンド、腕十字! ヒジが伸びるが、シールズはタップせず足をかけてまたごうとして防ぐ。左手は使えるか。  2R、遠間から左右を突き、組みを切って離れるシールズ。デサンティスに金網を背負わせて左ボディ! 右ボディ、顔面と打ち分ける。しかしワンツーの右に組むデサンティスは首相撲ヒザ。離れるシールズは右オーバーハンド!  デサンティスは左ミドルもそこに右ストレートを合わせに行くシールズ。連打にボディロックからスタンドバックにつくデサンティス。金網際で正対したシールズだがワンツーの右は身体がブレてしまう強振。組むデサンティスにヒザを突き左右も、振りが大きく組まれてしまう。  脇を差し上げて右フックのシールズ! さらに左右のボディ打ちから右を突くもゴング。  3R、先に中央に歩いていくシールズ。左の蹴りのデサンティス。右を突くシールズは、組もうとするデサンティスに右フック、さらに左右を連打も、タフなデサンティスは倒れず。ダブルレッグからドライブしてスタンドバックから崩してマウント! 残り2分10秒。  寝技で足が利かないシールズ。パウンドするデサンティスは鉄槌も。首を抱えてバックもうかがうが、背中は見せないシールズ。デサンティスは腕十字でニアフィニッシュ、しかし最終回の鉄槌は有効打は多くは無かった。ポジショニングは失ったシールズだが、ダメージはいかに。  判定はスプリットに割れて2-1でシールズが辛勝。   2年4カ月ぶりのMMAで、持ち前の強打と我慢強さを見せるもポジショニングはあまり成長が見られなかったシールズは、「ほんとうにMMAをリスペクトしている。辛いキャンプをやってきた。腕十字はほんとうにヤバかった」と語った。 [nextpage] ▼フェザー級 5分3R〇アブダラ・アルカタニ(サウジアラビア)146ポンド(66.22kg)[3R 0分23秒 TKO]×エドゥコンダラ・ラオ(インド)145.7ポンド(66.08kg)  サウジアラビア初のMMAファイターのアルカタリはBRAVE CF、PFLで活躍し、MMA7勝1敗。ラオはローカル大会で4勝1敗。  1R、四つからテイクダウンするアルカタリに、ラオは左でダウンを奪うが、足首取って上を取り返すアルカタリがパウンド。スタンドバックからジャーマンスープレックスも。2Rにワンツーの右を当てるアルカタリは首相撲ヒザ。テイクダウンを奪う。3R、ラオのドクターチェック後、アルカタニがケージに詰めてラッシュ、右ストレートを効かせて右ミドルもボディに効かせると、レフェリーが間に入った。 [nextpage] ▼アマチュア フライ級→キャッチウェイト 3分3R〇マリク・バサヘル(サウジアラビア)124.9ポンド(56.65kg)[判定3-0] ※30-27×2, 29-27×ヴィニシウス・ペレイラ(ブラジル)129.2ポンド(58.60kg)※※ペレイラが計量失敗。試合は129ポンドのキャッチウェイトで行われる。
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