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【RIZIN】大晦日ベストバウト級の熱戦、JTTのモラレス「早く日本に戻ってきたい」×元谷友貴「諦めずに、またATTで強くなっていきたい」──石川帰郷で余震注意喚起も

2024/01/05 13:01
【RIZIN】大晦日ベストバウト級の熱戦、JTTのモラレス「早く日本に戻ってきたい」×元谷友貴「諦めずに、またATTで強くなっていきたい」──石川帰郷で余震注意喚起も

(C)RIZIN FF

 2023年12月31日(日)さいたまスーパーアリーナにて『RIZIN.45』が開催され、JTTで朝倉海のスパーリングパートナーで元UFCのヴィンス・モラレス(米国)が、ATT所属の元谷友貴に判定勝ち。「なるべく早く戻ってきたい」とRIZIN継続参戦を希望した。また、モラレスのコーチとして帯同したビリー・ビゲロウが、3月から日本に滞在し、JTTの専属レスリングコーチとなることが分かっている。

▼第10試合 RIZINバンタム級(61kg)5分3R
×元谷友貴(アメリカン・トップチーム)=61.0kg
[判定0-3]
〇ヴィンス・モラレス(Syndicate MMA)=60.75kg

 石川県加賀市出身出身・34歳の元谷は、MMA34勝10敗1NC。2021年大晦日から2022年の大晦日までは5連勝をマークしている“北陸の鉄人”だ。

 2022年の大晦日にホジェリオ・ボントリンを2R KOに下して5連勝をマークも、2023年5月の朝倉海戦でボディへのヒザ蹴りを受けて3R KO負け。11月のDEEPでCOROに2R TKO勝ちで再起を飾っている。

 対する33歳のモラレスは、MMA13勝7敗でUFC3勝5敗・Bellator2勝0敗。2023年5月に『XMMA 6』で石原夜叉坊と対戦し、右オーバーハンドでダウンを奪ってから得意のダースチョークで一本勝ちを極めている。

 ジャパントップチームで朝倉海とのファイトキャンプを経て今回RIZINに初参戦。元PANCRASEで現Invicta FCファイターの紫乃ヴァンフースがフィアンで、日本行きを薦められた。

 試合は、レスリング出身ながらリズムよく巧みなボクシング技術を見せるモラレスが手数とヒットで優勢に。

 2Rに元谷が2度のダブルレッグで尻を着かせるが、リストコントロールしようとする元谷をモラレスが剥がして立ちあがり極めさせず。

 最終Rは、詰める元谷に、モラレスがポンポンとジャブ、左の蹴りを突き、元谷のシングルレッグにスイッチでバックを取らせず前に落としてギロチンチョーク狙い。

 首を抜いた元谷のバック狙いを脇を潜り、リバーサルから元谷が体勢を起こしてきたところに得意のダースチョーク、さらにペルヴィアンネックタイ狙いも見せるが、最後に元谷が首を抜き、上からパウンドを振ってゴング。

 判定は3-0でモラレスが勝利。今大会随一のMMAの熱戦に、両者はハグをかわした。

 また、大会後、石川県に帰郷した元谷は、能登半島地震が起きたことを受けて、「ずっと余震が続いているので石川県のみなさん気をつけてください!」と注意を喚起。関係者によれば、元谷自身の無事も確認が出来ている。

モラレス「海からのアドバイスをもっと忠実に遂行していたら──」

「コンニチハ」

──試合後の率直な感想を。

「たくさんあります。まずは(日本語で)“酒ノミタイ!”(笑)。とても素晴らしい経験をさせてもらいました。満員の観客の前の花道を歩いて、まさかこんなに暖かく迎えてもらえると思ってなくて、その全てを試合に注ぎんこんで、とにかく試合にだけはその時は集中して、試合後にはまた感情が爆発して。この場にいるっていうこと、パフォーマンス、この経験の全てもだし、さらにそこに勝利も合わさって、喜び以外の何物でもない感情だし、自分が求めていた以上のものでした」

──勝利して飲むお酒の味は?

「勝利後のビールに敵うものはないですね、これほど素晴らしいものはないです。特に日本のビールは大好物だから(手に持ったビールを)これは最高。これこそまさに、大一番の後の夜を締めくくるのにふさわしいものですよね」

──鼻や目に怪我が見えますが、元谷選手と実際に対戦してイメージと違うところはありましたか。

「元谷選手は非常にタフで打たれ強いし、いいパンチを持っている。1Rに結構いいパンチを当てた手応えがあって終われるかと思ったけど、彼は諦めずに力を振り絞って戦い続けていた。その意味では、戦士として評価したい。最終ラウンドで彼は何発かいい左を放ってきて、それで親指が僕の目頭をとらえて切れてしまって。ドクターチェックで縫うか・縫わないかを聞かれたのですが、『はい(縫います)』って答えたんです、というのは、日本の思い出をもうひとつ、持ち帰れますからね」

──今回、勝利し、今後の目標や展望があれば教えてください。

「いずれ分かってくることで、実際まだどうなるか分からないです。何を、どこでいつするのか、どういう流れになるか。自分としてはもしできたらなるべく早く戻ってきたいです。さっきも言ったけれど、とても素晴らしい経験ができたので。

 それに、自分の愛する格闘技を、武道の国・日本で、聖地として象徴されるさいたまスーパーアリーナでこうやって出来るなんて、本当に幸せなことだす。これって過去に夢見てきたことが実現したことにほかならないし、ましてや、たくさんの観客のなかで、日本人のフィアンセが応援してくれるなんて。人生のなかでもこの経験は素晴らしく大きなものです。今後は“どうなるか見てみよう”という状況ですけれど、どうあれ、良いものになると思っています」

──5月に元谷選手と対戦した朝倉海選手から、JTTで聞いていた対策は、ハマりましたか。

「実際とても役に立ちました。今振り返って考えると海からのアドバイスをよりもっと忠実に遂行していたらと思います。試合中はちょっとガンガン攻めすぎて、ヘッドハンターになっていたところがあるんですけど、代わりにもっとボディ(攻撃)に力を入れて行けば、フィニッシュできたんじゃないかと思います。どうしても計画したことはあっても、その場の勢いで変わってしまいますね。そういうものだし、そこから学んでいます」

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