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【PANCRASE】住村が5R TKO勝ちでウェルター級王座奪取、伊藤がフライ級暫定王者、透暉鷹が河村に一本勝ちでバンタム級新王者に! 雑賀が粕谷越えでアキラに挑戦へ、女子アトム級T決勝は沙弥子vs.SARAMIの横浜対決に。平田が亀井を下す、Ryoが逆転一本勝ち!

2023/12/24 13:12
 2023年12月24日(日) 神奈川・横浜武道館にて、パンクラス30周年記念大会・第2弾『PANCRASE 340』(U-NEXT配信)が開催された。 ▼第14試合 PANCRASEウェルター級王座戦 5分5R (※選手名から会見コメント)×林 源平(和術慧舟會IggyHandsGym)王者 76.9kg[5R 2分09秒 TKO] ※パウンド〇住村竜市朗(TEAM ONE)挑戦者・2位 77.1kg※住村がウェルター級新王者に  林は、第15代ウェルター級キング・オブ・パンクラシスト。2012年11月のMWJ杯JMLオープントーナメントウェルター級優勝からプロに。2014年の第20回ネオブラッド・トーナメント決勝で佐藤天に敗れ準優勝も、以降4連勝もマーク。2020年9月、雑賀ヤン坊達也と暫定ライト級KOPを争い、KO負けし、2022年にライト級からウェルター級に転向。2022年12月の『PANCRASE 330』で押忍マン洸太を初回KOに下し、2023年6月のウェルター級王者決定戦で村山暁洋に判定勝ちで新王者となった。  対する住村は、リーチある打撃に加え、青木真也らとの練習で組み技も強化。いまや組み技を軸に相手をドミネートするスタイルで第9代DEEPウェルター級王座についている。2022年5月にDEEPウェルター級のベルトを返上し、2023年7月の『PANCRASE 336』で草・MAXに判定勝利。9月に藤田大をTKOで下して、PANCRASEウェルター王座挑戦を決めた。  前日計量では、林が「ブッ倒します」、住村が「格闘技人生、すべて賭けてベルトを獲ります」とシンプルに意気込みを語っている。  1R、いきなり詰めてボディロックテイクダウンの住村に、すぐに立つ林。スタンドバックにつく住村にクラッチを切る林。背後からヒザを突く住村に、正対する林。  左手でフレームを作って離れるが、林が左を突いたところで、カウンターのダブルレッグテイクダウン! ここもすぐに立つ林が正対も脇を潜る住村がスタンドバックに。ヒザをこつこつ突き、踵も足に落とす。ここも正対する林だがホーン。ジャッジ3者10-9、住村を支持。  2R、林のローに合わせてテイクダウンは住村。そのままサイドを奪い、左肩で首を殺して押さえ込み。ハーフからエビを打ち、背中を見せて立とうとする林のバックに乗る住村を背負う林が立ち上がり。右腕を両手で持ってチョークを防ぐ。  着地してスタンドバックにつく住村。正対した林は左右から右ミドルハイ。住村の組みを切ると、住村も左の蹴り。組みを警戒する林は詰めにくくなる。3者10-9、住村を支持。  3R、組んでくる住村。右アッパーを突いた林。さらに組んできた住村にスイッチから立ち上がった林は、四つから小外がけの住村の投げに内股で返して投げた林。住村もすぐに立ち上がると、スタンドでワンツーを打つ林。しかし住村は林が左を振って右ローを蹴ったたところにシングルレッグテイクダウン!  立ち上がる林はローブロー。再開から住村はダブルレッグテイクダウン。下の林は腕十字狙い。それはかわした住村に林は立ち上がり、跳び蹴りもホーン。3者10-9で住村を支持。  4R、すぐに組んで四つから小外がけテイクダウンは住村。左で差して寝かせてハーフから押さえ込み。フルガードに戻す林だが、背中を着かされる。  腰を抱いて寝かせる住村に、上体を立てて右手を差し込もうとスイッチを狙う林を再び寝かせる住村。左肩でアゴを殺し、ヒザをこつこつ突いて、肩固め狙いの動きも見せてマウント。残り5秒でヒジを落とすもホーン。3者10-9で住村と、ここまで全ラウンドを住村が取る。  5R、早々に詰めてダブルレッグテイクダウンは住村。パスガードからマウントでヒジ! 抱き寄せる林は亀になり立とうとするが、すぐにバックにつく住村は、両足をかけてマウントからパウンド! 左右ラッシュにレフェリーが間に入った。  林に打撃を打たせず、テイクダウンからしっかり削って最後はフィニュシュした住村がウェルター級王座奪取。セコンドの青木真也とハイタッチをかわし、同じくセコンドの松嶋こよみ、ケージサイドの皇治、イゴール・タナベらとエールをかわした。  試合後、新王者は「すごい悔しい思いもしましたが、こうして新しい目標ができて形になって、何かひとつでも頑張ればいいことがあるんだなと思いました」と語った。 [nextpage] ▼第13試合 PANCRASEフライ級暫定王座決定戦 5分5R〇伊藤盛一郎(リバーサルジム横浜グランドスラム/ZST)1位 56.65kg[2R 3分05秒 リアネイキドチョーク]×有川直毅(K-PLACE)3位 57.5kg→再計量56.7kg※伊藤がフライ級暫定王者に  フライ級正規王者の鶴屋怜が『ROAD TO UFC』参戦中のため、同級1位でZST第3代同級王者の伊藤盛一郎(リバーサルジム横浜グランドスラム/ZST)と、同級3位の有川直毅(K-PLACE)による暫定王座戦が組まれた。  伊藤は、16勝4敗2分。うち10試合で一本勝ちを誇るグラップラーだ。ZSTを主戦場に2017年にRIZINに参戦し才賀紀左衛門に勝利も、階級上のマネル・ケイプと58kgで、続けて59kg契約で神龍誠に敗れたが、その後、ZSTで浜本“キャット”雄大に1R TKO勝ちすると、RIZINで橋本薫汰に2R 一本勝ち。  2022年12月にPANCRASEに参戦し、上田将竜、秋葉太樹をともにリアネイキドチョークで極めるなど、4試合連続のフィニッシュ勝利を飾っている。  対する有川は、8勝4敗1分。伊藤と同じくZST出身で、2019年からPANCRASEに参戦し、3連勝。2023年4月のコルトン・キエルバサ戦では、ONE FFで藤沢彰博を秒殺している強豪キエルバサを相手に、ヒジでカットさせてTKO勝ち。今回の暫定王座戦を決めた。  前日計量では、伊藤が「格闘技始めてもう13年目になりますが、格闘技人生で一番、最強の伊藤盛一郎に仕上がったと思います。明日は必ずベルトを巻きますので、皆さん応援よろしくお願いします」と意気込み。有川は「明日は最高のスピードと最高の有川直毅を見せます」とスピードを見てほしいとした。  1R、ともにオーソドックス構え。伊藤の右ローに右を狙う有川。伊藤はその打ち終わりにダブルレッグで前に出るが切る有川。さらに組み際に右アッパーは伊藤。伊藤の右の蹴りを掴んでこかす有川。さらに右カーフを蹴る伊藤。跳び込んでの右をヒット! さらに左右で前に詰めると有川は首相撲ヒザで突き放す。  左ミドル、右カーフの伊藤。さらに右。有川の打ち返しにダブルレッグに入るが、ここはがぶる有川がワンツーで押し戻す。右の相打ち!  右から左を打つ伊藤。右のアッパーに右を合わせる有川だが、伊藤はダブルレッグテイクダウン! 左で枕に肩でアゴを殺して寝かせるとパス狙い、マウント、バックも残り10秒。残り1秒で腕十字もホーン。有川は一度足を叩いたが……。3者10-9で伊藤のラウンド。  2R、有川の右腕のダメージはいかに。詰めて左右を突く伊藤は、シングルレッグテイクダウン。左で枕で寝かせてパスガード。  背中を見せる有川にバックテイク。おたつロックで正対を許さず、ツイスター狙いから左腕を喉元に。後ろ手を剥がそうとする有川はタップせず、失神。3分05秒、伊藤が一本勝ちでフライ級新王者に輝いた。  試合後、伊藤は「メリー、パンクラス! ずっと第三代ZSTフライ級王者と言っていましたが、フライ級暫定キングオブパンクラシストになることが出来ました。ありがとうございました。連敗して勝てない厳しい時期もありましたが、後輩や仲間、家族の支えもあって…(涙ぐむ)ようやくここに戻って来ることが出来ました。前半でウチの選手がいい試合をしてプレッシャーでしたが、勝てて良かったです。まだ『暫定』なんでここで気を緩まずに練習頑張って、胸張ってチャンピオンと言えるように頑張ります。グランドスラムのジムのみんな、伊藤家集合でお願いします」と語り、ケージのなかで菅原美優らと記念撮影に収まった。 [nextpage] ▼第12試合 PANCRASEバンタム級王座決定戦 5分5R×河村泰博(和術慧舟會 AKZA)1位 ※第2代Fighting Nexusバンタム級王者 61.2kg[1R 4分45秒 肩固め]〇透暉鷹(ISHITSUNA MMA)※第9代フェザー級K.O.P 61.05kg※透暉鷹がバンタム級新王者に  中島太一がベルトを返上したバンタム級の「王座決定戦」。  河村は、現Fighting Nexusバンタム級王者。PANCRASEには3年ぶりの参戦で、デカゴンでは竹本啓哉、RYUKIらに勝利し、Fighting Nexusで戴冠。PANCRASE以降では、VTJでの佐藤将光戦、RIZINでのヒロ・ヤマニハ戦以外は勝利しており、2023年2月のNexusでは、森永ユキトを得意のダースチョークで極めて、RIZINへのリベンジを宣言。2023年9月の『PANCRASE 337』でもバンタム級1位の井村塁を1R ダースチョークで極めている。  対する透暉鷹は2021年10月から4連勝、2022年は無敗、2023年7月大会で亀井晨佑にネックロックによる一本勝ちでフェザー級暫定王者につくと、2022年12月の『PANCRASE 330』で初の国際戦。のちにGLADIATOR王者となるパン・ジェヒョクにスプリット判定勝ち後、バンタム級に転向するためフェザー級王座を返上している。  前日計量で河村は、「Fighting Nexusバンタム級チャンピオンの河村です。今回、僕がPANCRASEに喧嘩を売って決まったカードだと思っています。PANCRASEが準備してくれた最強の相手を倒したいと思っています」と意気込み。見事にバンタム級に絞った身体を見せた透暉鷹は、「バンタム級に下げたんですけど、最高の状態を作れたんで、明日は河村選手、最高の試合をしましょう。よろしくお願いします」と語った。  1R、ハイキックを打つ透暉鷹。左を突いてシングルレッグでテイクダウンに、河村は下から得意のダースチョーク狙い。  さらに下からセンタク挟み、アンクル狙いも。首を抜く透暉鷹に河村はインバーテッドから50/50で足関節狙い、外掛けで外ヒールへ。  さらにヒザを曲げてアンクルホールド狙いも、回転して足を抜いた透暉鷹は、パスからサイドに出て肩固め! 河村を失神させて一本勝ちした。  勝利のバック宙に失敗しかけたが、ケージに上がった息子を笑顔で抱き抱えた透暉鷹は試合後、「PANCRASEなめんなよ! それは冗談ですけど、河村選手も盛り上げようとしてくれたんで。自分は1年空いて、手術もして階級も変えて、色んなことが重なったんですけど、支えてくれた周りの方々にほんとうに感謝します。バンタム級に変えて初戦だったんですけど、世界で活躍する選手になるんで、僕についてきてください!」と語り、セコンドの日沖発らと王者の記念撮影に収まった。 [nextpage] ▼第11試合 PANCRASEライト級次期挑戦者決定戦 5分3R×粕谷優介(総合格闘技道場CROWN) 70.4kg[判定0-3] ※27-30×3〇雑賀ヤン坊達也(DOBUITA) 70.05kg  PANCRASEフェザー級王者・アキラへの挑戦権をかけた一戦。  雑賀は、元PANCRASEライト級暫定王者。母がフィリピン人、父が日本人のハーフで、小学校6年間、和道流空手を学ぶ。25歳で格闘技を始め、アマキックからMMAに。NEXUSでプロデビューし4勝1敗。DOBUITAの長岡弘樹仕込みの組みでテイクダウン耐性も強化してきた。2019年7月からPANCRASEに参戦するとトム・サントスをTKOに下すなど4連勝。2020年9月のPANCRASEライト級暫定王座決定戦で林源平を1R KOし、暫定王座についた。  2021年12月には久米鷹介との王座統一戦で1Rにダウンを奪ったものの2Rに腕十字を極められ逆転一本負けで正規王座戴冠はならず。2022年4月にRIZINに初参戦し、ケージのTRIGGER 2ndで江藤公洋に2R TKO負け。その後はPANCRASEで松岡嵩志、シュウジ・ヤマウチをいずれも1R TKOで2連勝。  2023年4月のRIZINにジョニー・ケースの負傷により緊急参戦、アリ・アブドゥルカリコフに1R KO負けした。そのアブドゥルカリコフは、RIZINアゼルバイジャン大会でもアウェーで地元のナリマン・アバソフに判定勝ちしており、強豪であることが分かっている。9勝全てが1RKO決着というストライカーの雑賀は、組みを軸としたMMAが強い粕谷相手にどう戦うか。  粕谷は、2015年9月と2016年11月のUFC挑戦後、17年8月よりPANCRASE参戦。フェザー級で2連敗後、ライト級に転向すると、2019年4月に現Bellatorの菊入正行に1R TKO勝ち。しかし、「ライト級暫定王座戦」でサドゥロエフ・ソリホンに2R TKO負けで戴冠ならず。2021年6月に松岡嵩志にも1R KO負けで連敗を喫した。  しかし、2022年4月に平信一に2R リアネイキドチョークで一本勝ちで再起。12月に葛西の代役の岡野裕城を1R リアネイキドチョークで極めると、2023年4月の葛西和希戦でも判定勝ちで3連勝をマークしている。  前日計量で粕谷は、「明日は変わらず後ろに回って首を絞めたいと思います」とシンプルにコメント。雑賀は「明日はしっかり勝って、来年ベルトを獲りにいきたいと思っています。クリスマスなんでお互いに早く帰りたいと思うので、サクッと終わらせて帰りたいと思います」と早期決着するとした。  1R、いきなり組んだ粕谷に両脇を差し上げた雑賀。金網背に右オーバーフックの粕谷はかんぬきで投げも、耐える雑賀に引き込み、すぐにシングルレッグで立ち上がり、左で差して押し込み右ヒザ。雑賀は右でオーバーフックし、左で顔を剥がして左を打ち込み。しかしアゴ下に頭を置く粕谷は右でパンチ。雑賀が体を入れ替えブレーク。  粕谷の左ハイをかわしてスタンドで右を打ち込み、左右で前に出る雑賀。そこに組んでフロントチョーク狙いから引き込み、下からボディロックで立ち上がる粕谷だが、離れた雑賀が右を当ててホーン。3者10-9で雑賀を支持。  2R、遠間からシングルレッグの粕谷は右で差して押し込みバックに捨て身気味に投げ、立ち際の雑賀をボディロック&小外がけテイクダウン! すぐさま両足を足で束ねるが、右足を抜いた雑賀。  左足を4の字に組んで頭をアゴ下につけて右を振る粕谷だが、雑賀も右でこつこつ突く。足を解除し、ボディロックする粕谷に、左でこつこつ顔を叩きながら金網背に右小手巻きで立つ雑賀。そこをボディロック崩す粕谷。すぐに立つ雑賀は四つで体を入れ替えるが、再び粕谷が戻して小外をかけたところでブレーク。  右を突く雑賀! 右ハイもブロックすぐ粕谷は左の蹴りを返す。雑賀の右ストレートにアゴが上がった粕谷の頭が下がったところに雑賀はニンジャチョークも、ここは粕谷が外す。3者が1R同様に雑賀を支持する。  3R、サウスポー構えの粕谷と前手の突き合いの両者。右を突く雑賀はさらに左! 足を取りに行く粕谷を潰してがぶり。バックに回り、しっかり寝かせて背中を着かせる。粕谷はハーフからロックダウン狙い。  さらにキムラクラッチを組んでヒップスローも、腕をクラッチした雑賀は腕を抜いて、押さえ込み。両足をフルガードに戻した粕谷に、雑賀はインサイドガードからパウンド連打でホーン!  判定は3-0(30-27×3)で雑賀が勝利。テイクダウンされても立って右を当て、最終ラウンドには組みを切っての押さえ込みも見せた雑賀が、最後はキッズたちと記念撮影に収まった。雑賀がアキラへの挑戦権を獲得。 [nextpage] ▼第10試合 PANCRASE女子初代アトム級(47.6kg以下)女王決定4人トーナメント 5分3R〇沙弥子(リバーサルジム横浜グランドスラム)7勝2敗 47.7kg[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×V.V Mei(フリー)21勝15敗1分 47.9kg※決勝は3月を予定  女子アトム級2位の沙弥子は、柔道ベース。MMA6連勝後、2022年12月のジェニー・ファン戦で初黒星。7月のPANCRASEでMIYUを相手にトップキープ&パウンドでドミネイト。判定勝ちで復活を遂げている。地元横浜から王座を目指す。  Meiは、玄制流武徳会空手を学び、柔術を経て2007年3月に『スマックガール』でプロデビュー。2010年2月に辻結花を破り、VALKYRIEフェザー級王座に就いた。2015年5月にはトーナメントを制して第3代DEEP JEWELSフェザー級王座(現アトム級)に就き二冠王に。  2016年5月からは『ONE』に参戦し、ONE世界女子アトム級王座を懸けてアンジェラ・リーと2度にわたる激闘を演じた。前戦は2023年4月の『RIZIN』にて浅倉カンナに判定で敗れている。また、シュートボクシングの『Girls S-cup』では2度準優勝を収めた。  前日計量で沙弥子は、「Mei選手とベルトに恥ずかしくない試合をしたい一心で今日までやってきました。大先輩の胸を突き破る気持ちでしっかり勝っていきたいと思います」と意気込み。Meiは、「素晴らしいカードが揃った大会なので、女子の試合も負けずに激しくいい戦いをしようと思います」と激闘を予告した。  1R、ともにオーソドックス構え。中央を取る沙弥子は右ロー。そこに左ジャブを合わせるMei。詰める沙弥子はワンツーで前に。右ローを当てる。  その蹴り足を掴んで右を振るMei。沙弥子はジャブ、しかしMeiの右にバランスを崩して尻もち。詰めるMeiにすぐに立って左で差し返して体を入れ替えた沙弥子が離れる。  沙弥子のワンツーをかわしてシングルレッグテイクダウンからすぐにバックを狙うMei。沙弥子に正対を許さず。沙弥子はバックキープ背後のMeiにパンチを突く。Meiもバックからパンチでホーン。ジャッジ1者が10-9で沙弥子、2者が10-9でMeiを支持。  2R、先に左右で前に出るMeiに、右をテンプルに入れる沙弥子が右ローも。相打ちの右を効かせるMei! 沙弥子の入りにシングルレッグテイクダウン、ここもバックまでが速いMei。左腕をのどもとにパームトゥパームでリアネイキドチョーク狙い。  外した沙弥子。Meiは佐藤将光、マックス・コクエイのセコンドの指示通りにコントロール。沙弥子も背後のMeiにパンチ。正対して残り10秒で下のMeiが腕十字に入りホーン。このラウンドも2者がMei、1者が沙弥子を支持。  3R、右を振るMei。沙弥子は右ロー。Meiの組みを切る。沙弥子の右ローに右を合わせたMei。足を掴むが切る沙弥子が右ストレートを返す! Meiも右を振ると、沙弥子は左ヒジをヒット!  詰めるMeiは組んで左差しも突き放す沙弥子。ジャブの刺し合いから前に出る沙弥子が左ヒザから左右。さらに左ヒザを当てるが、掴んだMeiがテイクダウン!  立つ沙弥子がワンツーの右。Meiが左右を突いて前進に体を入れ替え。右を突くMeiに沙弥子も打ち返してホーン。  判定2-1(29-28×2, 28-29)で沙弥子が勝利。1、2Rでバックを制したMeiだがコントロールするも打撃をもらい敗れたか。際どい判定をものにした沙弥子は3月に予定されている決勝でSARAMIとの横浜盟友対決に向かう。 [nextpage] ▼第9試合 PANCRASE女子初代アトム級(47.6kg以下)王座決定4人トーナメント 5分3R×ジェニー・ファン(AACC/台湾)7勝5敗1NC 47.45kg[判定3-0] ※30-27×3〇SARAMI(パンクラスイズム横浜)17勝14敗 47.85kg※決勝は3月を予定  PANCRASE初参戦となるSARAMI(パンクラスイズム横浜)は、5年ぶりのアトム級参戦。ファンと沙弥子の試合数を合わせてもそのキャリアには届かないベテラン。12年7月のJEWELSでプロデビュー後は、DEEPを主戦場にアトム王座にも挑戦。2021年11月には修斗で黒部三奈に判定勝ちで、第2代修斗女子世界スーパーアトム級王者に輝いている。   現PANCRASEアトム級1位のジェニー・ファン(AACC/台湾)は、テコンドー&柔道ベース。ONE Championshipで活躍後、2022年12月の横浜大会でPANCARSE初参戦。今回のトーナメントに出場する沙弥子に2R リアネイキドチョークで一本勝ち。2023年6月の前戦でも修斗で古賀愛蘭にクラークプラッタを極めて連続一本勝ちしている。  前日計量でSARAMIは、「明日は私が今まで積み上げてきた強さを見せつける試合をしたいと思います」。ジェニーは「(日本語で)皆さんこんにちは、ジェニー・ファンです。明日はとても楽しみです。頑張ります」と意気込みを語った。  1R、ともにオーソドックス構え。先に中央を取るのはジェニー。左右の前進に、SARAMIは下がりながらも右を突く。左のダブルで前に出るが、そこにダブルレッグテイクダウンはSARAMI。上体は金網で立て立ち上がるジェニー。右で差すSARAMIは左も差して小外がけテイクダウン! 背中を着いたジェニーはハーフに。SARAMIは左右で枕を入れ替え、ハーフで4の字ロック。下のジェニーはエゼキエルチョークを狙う。3者10-9でSARAMIのラウンドに。  2R、右ローを打つジェニー。足を取りに行くSARAMIを一度は切ったジェニーだが、SARAMI前蹴りから足払いテイクダウン! 下のジェニーは袖車絞め狙い。ハーフのSARAMIはジェニーが背中を見せたところをまたいでキムラクラッチ狙い。  SARAMIはあえてハーフで4の字ロック。ジェニーを立たせずに寝かせてかつぎパスへ。バックにつくSARAMIにスイッチから正対を狙うジェニーだが、スタンドバックにつくSARAMIが背後から細かいヒザ、そこで向き合うジェニーが左右を振ってホーン。3者10-9でSARAMI支持。  3R、左フックをかすめるジェニー。スーパーマンパンチの打ち終わりにボディロックで組んで難なくテイクダウンはSARAMI。左足をロックし、右で送り手を掴んで左でパウンドのSARAMI。立つジェニーのスタンドバックにつき、引き込みも、そこで跳ね上げ体を離して立つジェニー。  ワンツーを突くジェニーに左前蹴りを狙うSARAMI、しかし左を振るジェニーに後退しながらも組んだSARAMI。押し込まれながら切るジェニーはSARAMIの前蹴りに右を合わせて、鼻血を流しながら前に。右を当てて前に出ると、SARAMIも左を返す。  判定3-0(30-27×3)でSARAMIが勝利。3月の決勝進出を決めた。 [nextpage] ▼第8試合 フェザー級 5分3R×亀井晨佑(パラエストラ八王子) 66.05kg[判定0-3] ※27-30×3〇平田直樹(トライフォース柔術アカデミー) 66.1kg  第9代フェザー級王者・透暉鷹がバンタム級に転向するため王座返上(※2023年12月24日の横浜大会でバンタム級で試合予定)したことにより、9月の立川大会で新居すぐると「第10代・フェザー級王座決定戦」に臨み、一本負けした亀井晨佑。再起戦でPANCRASE3連勝中の平田直樹と対戦する。  同級2位の亀井は2018年ネオブラ優勝後、2022年「フェザー級 4-MAN TOURNAMENT」で中田大貴に判定勝ちで透暉鷹とのフェザー級暫定王者決定戦に4R リアネイキドチョークで敗れ、戴冠ならず。2023年4月に現GLADIATOR王者のパン・ジェヒョクをポイントアウトしてのスプリット判定で再起も、9月に新居のセンタク挟みに敗れ、再び王座を逃した。  対する平田樹の兄・直樹は、同級5位。DEEPや海外CFFCでの経験を経て、2023年からPANCRASEに参戦し、3連勝中。4月に渡辺謙明を肩固めで極めると、7月に糸川義人をパウンドTKO。9月大会では遠藤来生に判定勝ちしている。王座挑戦に近づくのは亀井か平田か。  前日計量で亀井は、「明日はPANCRASE年内最後の試合なので、しっかり勝ちたいと思います。しっかり倒しに行くので楽しみにしていてください」。平田は「今年ラストしっかり勝って、来年に繋げたいと思います」と語った。  第9代フェザー級王者・透暉鷹がバンタム級に転向するため王座返上(※2023年12月24日の横浜大会でバンタム級で試合予定)したことにより、9月の立川大会で新居すぐると「第10代・フェザー級王座決定戦」に臨み、一本負けした亀井晨佑。再起戦でPANCRASE3連勝中の平田直樹と対戦する。  同級2位の亀井は2018年ネオブラ優勝後、2022年「フェザー級 4-MAN TOURNAMENT」で中田大貴に判定勝ちで透暉鷹とのフェザー級暫定王者決定戦に4R リアネイキドチョークで敗れ、戴冠ならず。2023年4月に現GLADIATOR王者のパン・ジェヒョクをポイントアウトしてのスプリット判定で再起も、9月に新居のセンタク挟みに敗れ、再び王座を逃した。  対する平田樹の兄・直樹は、同級5位。DEEPや海外CFFCでの経験を経て、2023年からPANCRASEに参戦し、3連勝中。4月に渡辺謙明を肩固めで極めると、7月に糸川義人をパウンドTKO。9月大会では遠藤来生に判定勝ちしている。王座挑戦に近づくのは亀井か平田か。  1R、ともにオーソドックス構え。左の蹴りで距離を取る亀井。平田のシングルレッグを差し上げる亀井だが、金網までドライブする平田は右で差して押し込み。片ヒザ立ちの亀井は、左で小手に巻くが、平田はボディロックで背中を着かせて送り手を持ってマウント。  右で脇を差して左枕でハーフからパスを狙う平田。パウンドはもらっていない亀井。左肩でアゴを殺す平田にうつ伏せからシングルレッグで立つ亀井。立ち際に平田はギロチンチョーク狙いで引き込みも残り10秒亀井は凌ぐ。3者、平田を支持。  2R、スイッチしながら左右の蹴りをジャブ代わりに蹴る亀井。ワンツーの右をかすめて左の蹴りに繋ぎ、ボディストレートを突く。右ヒジを突いた亀井。そこに組んで大内刈は平田! 残り3分30秒。  クローズドガードの亀井は、右でオーバーフック。手首を持って三角絞め・腕十字も狙う亀井に、頭をマット側に向かせる平田。上のままの平田は右で差して左足を抜いてハーフ、サイド、マウントに。背中を見せて立とうとする亀井のバックから首を狙う平田だが、ここも残り10秒を亀井が凌ぐ。3者、平田を10-9で支持。  3R、右ストレート、左フックの亀井。ワンツー、左ハイをガード上にまとめる。右を突いて、平田の組みを切る亀井だが、平田は2度目にシングルレッグで足を掴み、金網までドライブ。左小手の亀井に、平田はボディロックテイクダウン。  クローズドガードの亀井は背中を着かされオープンガードに。腰を抱いてパスを狙う平田。左足を抜くが、足を戻す亀井が金網まで這って上体を立てるが、送り手を掴んだ平田が寝かせて腕十字も、残り10秒も亀井は防御してホーン。  判定は3-0(30-27×3)でテイクダウンからトップコントロールした平田が勝利した。 [nextpage] ▼第7試合 フェザー級 5分3R△高橋遼伍(KRAZY BEE)14勝7敗 66.1kg[負傷判定1-1] ※30-28, 28-30, 29-29△キム・サンウォン(KOREAN TOP TEAM)#8位 11勝6敗1分 65.9kg  修斗元環太平洋フェザー級チャンピオンの高橋遼伍は、ONE ChampionshipからPANCRASE初参戦。2020年11月にユン・チャンミンに2R TKO勝ちでONE戦績を2勝1敗とするも、以降、タン・カイにTKO負けすると、アミール・カーンとオ・ホテクにスプリット判定で惜敗し、3連敗。日本に戦場を移した。  キム・サンウォンは『ROAD TO UFC 2023』準決勝でイー・ジャー(中国)を相手に怪我を押して戦い、接戦の判定0-3(28-29×3)で敗退も、PANCRASE11月大会で名田英平に判定勝ちしている。174cmの身長でスタンドで長いジャブ&ロー、強いテイクダウンディフェンスを武器とする。  前日計量で高橋は、「明日はいつも通り、真っ向勝負します。キム・サンウォン、試合を受けてくれてどうもありがとう。明日は頑張ります」。サンウォンは、「1カ月ぶりのPANCRASEでの試合になりますが、呼んでいただきありがとうございます。明日もいい試合ができるように頑張ります」と意気込みを語った。  1R、ともにオーソドックス構え。右カーフを突くサンウォン。ワンツーの高橋。ガードのサンウォンは声を上げて右カーフ。高橋も左ジャブを突くと右カーフを返す。左ミドルハイから右アッパーに繋ぐサンウォン。右を当てて前に。左の跳び蹴りも見せる。  左ジャブを当てるサンウォンに。下がりながらも左右を突く高橋。金網に押し込むサンウォン。高橋は右目尻から出血。2者が高橋を支持も、1者サンウォン。  2R、左右から右を突くサンウォン! 左ミドルハイをガード上に当てるが、高橋は右カーフ! 効かされたサンウォン。右から左ミドルに繋ぐ高橋。サンウォンも右カーフを返すと、左ハイと対角線攻撃。  高橋は右カーフ! サンウォンの右ローをチェックし、左ジャブのダブルで前に出るが、サンウォンもノーモーションの右を返す。  右から左を打つ高橋は左ミドルをヒット! サンウォンも右を突き、跳びヒザで前に。高橋の右ローをかわして右ローを突くサンウォン。左ジャブのサンウォンに、右ローをかすめた高橋は、ワンツーの右を突いて前に出てホーン。2者がサンウォン、1者が高橋を支持。  3R、高橋にドクターチェック。初回に偶発的なバッティングがあり、高橋が右目を負傷。ドクターストップ。ここまでの判定となる。判定は1-1(30-28, 28-30, 29-29)の三者三様でドローとなった。 [nextpage] ▼第6試合 フェザー級 5分3R〇Ryo(RINGS/グランドスラム) 65.95kg[1R 3分33秒 腕十字]×栁川唯人(K-PLACE) 65.95kg Ryo「体重がまったく一緒だったんでビックリしました。やる運命なんでもう思いっきり行きます」 栁川「声めっちゃガラガラなんですけど、いびきをかいて寝たらこんなんなっちゃいました。でもいびきかくくらいちゃんと寝れたんで調子ばっちりです。明日はRyo選手が『カッコいいところを見せたい』と言っていたと思うんですけど、全部いいところもらって僕が一番かっこよくなりたいと思うので、みんな注目していてください」  1R、サウスポー構えのRyo、オーソの栁川は左右にステップしながら、右ミドル、足払い。。そこに組むRyoに、栁川は組み際に左右をまとめに。Ryoの払い腰を潰す栁川。さらに崩しも凌ぐが、Ryoも金網背に右ヒザ。  栁川も左右ヒザから足払い。Ryoも戻すが、栁川は右で差して払い腰! すぐに戻すRyo。栁川は離れ際に右ハイ、跳びヒザ! ブロックするRyoも跳びヒザを狙う。Ryoの右に左前手をかぶせに行く栁川は、右でダウンを奪うと、足を手繰るRyoが立ち上がり左で前に! しかし栁川は右を返す。3者10-9で栁川。  2R、栁川のバックに回るRyoに、栁川は足関節狙いも、抜いて上になるRyo。ここも立つ栁川に互いに投げの打ち合い。凌いだ両者。Ryoの左に栁川は組んでボディロックも、正対して四つに。足払いを狙う栁川。  Ryoの離れ際のバックヒジを浴びた栁川だが、払い腰テイクダウンは栁川! すぐさまバックを奪う。脇を潜るRyoは正対して立ち上がり。ヒザを突いて前に! しかしここで投げで崩すのは栁川。すぐに立つRyoは金網背にしてホーン。2者がRyo、1者が栁川を支持。  3R、軸がブレながらも右で前に出るRyoは、組んだ栁川のシングルレッグからハイクロッチで持ち上げての投げからのバック狙いを落として腕十字! タップを奪った。歓喜のRyoは、ケージサイドの師匠・前田日明のもとに走り込んで熱いハグ。  23歳の栁川に逆転勝ちした38歳のRyoは、マイクで「PANCRASE30周年、来てくれてありがとうございます。PANCRASEが一番なんです。それを証明したいです。地元横浜でずっと練習してきて、言いたいのは、最後の1秒まで諦めちゃダメだってことだよ!」と咆哮した。 [nextpage] ▼第5試合 フライ級 5分3R〇ムハンマド・サロハイディノフ(タジキスタン)※2022 IMMAF世界大会フライ級優勝 57.15kg[判定3-0] ※30-27×3×松井斗輝(パラエストラ柏)8位 56.95kg  ムハンマド・サロハイディノフはタジキスタン出身の22歳で元IMMAF世界王者。アマチュア戦績は16戦14勝2敗。黒星の2つはいずれもスプリット判定負けで、ひとつは、2年前のIMMAFでザファーショ・ショミールサイドフに敗れるも2022年にリベンジ。もうひとつは2022年1月にバーレーンのモハメド・アルサミーアにスプリット判定負けで、その後、勝者はBRAVE CFで勝利している。2023年9月にPANCRASEでプロデビューし、秋葉太樹を2R、強いテイクダウンとパウンドでTKOに下している。  松井は、小4年から日進会館でグローブ空手を始め、中学で木下ボクシングジムでボクシングの練習開始。岡山の関西高校で国体の56kg級で3位となる。関西学院大学に進学も、RIZINで朝倉兄弟を見てMMAファイターになることを決意。上京し、パラエストラ柏に入門。組み技、さらに蹴りも強化し、2021年にGRACHANでプロデビューし、4連勝。2023年のPANCRASEで佐々木亮太に3R TKO勝ち。7月に大塚智貴に判定勝ちとPANCRASEでも連勝中だ。  前日計量では、サロハイディノフ「皆さん今日はありがとうございます。ベストを尽くしてた戦います」と語り、松井は「前戦から倍強くなってるんで、楽しみにしていてください」もコメント。フェイスオフを望んだサロハイディノフが松井をいきなりリフトして周囲を驚かせた。  1R、ともにオーソドックス構え。松井は左右の右を見せて左の蹴りに繋ぐ。サロハイディノフも右ミドル。右を振って金網詰めてダブルレッグテイクダウン! しかし松井も金網背にすぐに立つ。  なおも離れてダブルレッグのサロハイディノフ。松井の立ち際にダブルレッグで再び倒すが、松井は立ち上がり。その際にバックフィストを狙う。  前に圧をかける松井は、サロハイディノフのダブルレッグを一度切るが、続けて足払いテイクダウン! そのたびに金網使い立つ松井。左ミドルハイをガード上に突く。サロハイディノフの左右をかわす松井。左ジャブを刺して雨に。  遠間からのサロハイディノフのシングルレッグからのスタンドバックテイクを立ち上がり正対。しかしサロハイディノフがシングルレッグで回して背中を着かせてパウンドしたところでホーン。サロハイディノフのラウンド。  2R、右ロー、左ジャブの松井。サロハイディノフの左をかわすが、金網背にするとサロハイディノフのダブルレッグで尻を着く。立ち際にスタンドバックについて崩すサロハイディノフ。  立ち上がり左で小手に巻く松井に、再びボディロックから脇を潜りスタンドバックで崩してコントロール。クラッチを切りに行きたい松井。  シングルレッグのサロハイディノフのバックフィストをかわして、遠間からのタックルを2度切る。3度目のローシングルを片足を抜いて前に。右の相打ち! サロハイディノフの組みを切って左アッパーを打ち込む松井! しかしそこでシングルレッグで足を手繰るサロハイディノフ。  ここで片足を抜く松井が前に。右オーバーハンドのサロハイディノフに右ヒザは松井。松井がバックフィストを振ってホーン。ジャッジは2Rも3者10-9でサロハイディノフを支持。  3R、ボディを突く松井に、サロハイディノフは組んで引き手をつかんで払い腰テイクダウン! バックにつこうとするが、足をかけさせない松井が前に落としてスタンドに。  2度のサロハイディノフのテイクダウンを切る松井に、サロハイディノフのは3度目で尻を着かせる。金網背に上体を立てる松井に、押し込みボディロックで崩すサロハイディノフ。左小手で立つ松井は金網背に。  右で差して押し込みシングルレッグで引き出して後転飛行機投げ気味に回して投げるサロハイディノフ。すぐに立つ両者だが、詰めてシングルレッグはサロハイディノフ。頭を押すサロハイディノフを剥がして前に出る松井。そこにダブルレッグのサロハイディノフ。ヒザを突く松井に構わずシングルレッグ。松井は左右で前に出るが、そこにシングルレッグはサロハイディノフ。ホーン。  判定3-0(30-27×3)で組みのサロハイディノフが消耗戦を制した。 [nextpage] ▼第4試合 71.5kg契約 5分3R×近藤有己(パンクラスイズム横浜) 70.9kg[判定0-3] ※27-30×3〇美木 航(NATURAL9) 71.3kg 近藤「全力で戦います。よろしくお願いします」 美木「やっと戻ってきました。勝ちます。勝ちに行きます。よろしくお願いします」  1R、サウスポー構えで先にワンツーで前に出る近藤。美木もサウスポー構え。右インローの近藤。左アウトローも。その詰めにボディロック&小外がけテイクダウンは美木。ハーフガードの近藤。左で差す美木は近藤に背中を着かせて細かいパウンド。3者10-9で美木のラウンドに。  2R、詰める近藤の左を潜って前足にシングルレッグテイクダウンは美木。クローズドガードにする近藤に足をさばいて左で飛び込む美木! サイドから上体を立てに行く近藤を剥がした美木が再び背中を着かせるとハーフから肩固めを狙いながら細かくパウンド。3者10-9で美木を支持。  3R、左を突いて詰めて右前手フックを振る近藤に、ダブルレッグテイクダウンからシングルバックにつく美木。腰を切ってフルガードに戻す近藤。金網に向かって立ちたい近藤だが、美木は頭をマット中央に向けると、インサイドガードからヒジを落とす。  ハーフからパウンドを連打する美木。両足に戻す近藤の腰を抱きながら押さえ込みながら上のまま背中を着かせると、近藤は腰を蹴って蹴り上げスペースを作って金網背に立ち上がり。いったん引き込みから美木が立ってホーン。  判定3-0(30-27×3)で美木が勝利。7年8カ月ぶりの復帰戦で約8年2カ月ぶりの白星を掴んだ。 [nextpage] ▼第3試合 バンタム級 5分3R〇田嶋 椋(OOTA DOJO)4位 ※元バンタム級暫定王者 61.15kg[判定3-0] ※29-28×3×笹 晋久(パラエストラ柏)5位 61.4kg 田嶋「明日は全力で暴れていきます。よろしくお願いします」笹「全力で頑張ります」  1R、オーソドックス構えの田嶋に、サウスポー構えで外足を取る笹は大きな左で前に。右で差す田嶋が押し込み崩すも、すぐに立つ笹。四つから右で差して押し込むのは田嶋。左も差してクラッチ。両差しでヒザを突くもブレーク。  右ジャブから頭を下げて日fダリストレートで飛び込む笹。左ミドルハイ。ブロックする田嶋は笹の右をかいくぐってシングルレッグも、笹が切ると離れる。  笹は左右で前に。金網に詰めてダブルレッグで尻を着かせて両足を束ねるが田嶋が立ち上がり。笹が左ミドルハイをブロック上に打ってホーン。3者10-9で田嶋のラウンド。  2R、開始早々、笹は左オーバーハンドを振って組みを差し上げて上になる田嶋だが、笹もすぐに立ち上がり。金網背に首相撲ヒザ。そこに田嶋はアッパーを突くが、笹は首をロック。下組みに変えた田嶋がシングルレッグ。スクランブルする笹がシングルレッグから体を入れ替え押し込むと、田嶋は金網背に首を狙いながら両ヒザ立ちのまま。  右足を引き寄せようとする笹だが、尻を着かない田嶋は、頭が下がる笹にヒジ。しいジャッジは2者が田嶋、1者が笹10-9。  3R、先に前に出る笹の組みを切って田嶋がシングルレッグ。差し上げる笹に、田嶋は大内刈狙いで崩すが凌ぐ笹はシングルレッグに。そこに首を狙う田嶋。首を抜く笹は、田嶋のシングルに左の蹴り!  しかし掴んだ田嶋はシングルレッグで崩しに。すぐに立って戻す笹は押し込んで左右を振って跳びヒザも、かわした田嶋がバック狙い。そこでバックにつけさせずに正対する笹の首をがぶりで狙う。ダースチョークも狙う田嶋に、立って押し込み首を抜いた笹は左右から左ヒザ! これを掴んだ田嶋が右を差して四つに組んでホーン。  判定は3-0(29-28×3)で田嶋が勝利。4月の中島太一戦の判定負けから再起を果たした。 [nextpage] ▼第2試合 ウェルター級 5分3R×川中孝浩(BRAVE GYM)※元GRANDウェルター級王者 77.2kg[1R 1分22秒 TKO] ※左ストレート→右フック→パウンド〇佐藤生虎(UNITED GYM TOKYO) 77.3kg 川中「最高のコンディションを作れたので明日は勝ちます。よろしくお願いします」」 佐藤「明日はKOで勝って30周年記念大会を盛り上げますので応援、よろしくお願いします」  1R、ともにサウスポー構え。先に中央を取る川中にワンツーの左で前に出る佐藤。右前手フックを突く川中。  佐藤は川中の組みを切ると、低い手の構えから左ストレートを当てると右でダウンを奪取! 亀になる川中にパウンドラッシュ! レフェリーが間に入った。  3連勝の佐藤はマイクを渡され、「急に緊張してきました。勝って良かったです。来年ベルトを獲りに行くんで応援、よろしくお願いします」と語った。 [nextpage] 【プレリミナリーファイト】 ▼第1試合 フライ級 5分3R〇眞藤源太(KINGCRAFT)56.55kg[1R 1分51秒 リアネイキドチョーク]×梅原規祥(リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)57.0kg 眞藤「いいクリスマスプレズントを僕の打撃に乗せてぶつけようと思います。お願いします」 梅原「明日は頑張ります。お願いします」  1R、梅原の組みをがぶりニンジャチョークを狙う眞藤。首を抜く梅原にバック、ボディトライアングル=4の字ロックでリアネイキドチョークを極めた。
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