キックボクシング
インタビュー

【BOM】2度目のIBFムエタイ世界タイトルマッチに挑む柿沼慶「試合時間が短すぎて結構クレームが凄いんですよね(笑)」

2023/11/25 14:11
 2023年11月26日(日)神奈川・横浜大さん橋ホールで開催される『Amazing Muaythai,Road to Rajadamnern×Shimizu presents BOM 45』のメインイベント、IBFムエタイ世界スーパーミドル級王者決定戦でソンカウ・チョー ハーパッヤ(タイ)と対戦する柿沼慶(ポゴナクラブ)のインタビューが、主催者を通して発表された。  前回7月のBOMで1年ぶりの復帰戦を行い、タイ人を相手に右フックで1Rに豪快KO勝ちした柿沼慶(ポゴナクラブ)のIBFムエタイ世界スーパーミドル級タイトル挑戦が決定。  BOM重量級の主力選手としてタイトルマッチを続ける柿沼は、パワフルな打撃を武器にこれまでにWMC日本ウェルター級、WMCインターコンチネンタルスーパーウェルター級、BOMスーパーウェルター級、WPMFインターナショナル・スーパーミドル級などの王座を獲得してきた。  今回の相手、ソンカウ・チョー ハーパッヤ(タイ)はラジャダムナンスタジアムスーパーミドル級1位、IBF世界スーパーミドル級3位とトップ戦線で活躍しており、柿沼にとっては危険な一戦を迎えることとなる。 ――試合に向けた練習ではどういうことを強化してきましたか。 「いつもと変わらず一撃のパンチ力です。あとは無理なく体重調整することです(笑)」 ――前回7月のBOMでティムサン・バケシティブランド選手を1RKO勝ちした後のマイクアピールで「次はぜひタイトルマッチで引退試合をしたい」と言われてましたよね? 「僕はいつも試合をやりたくないんですよ(笑)」 ――試合をやりたくない!? 「だって試合は毎回辛いじゃないですか」 ――今まで26戦経験されてますが、なぜここまで続けられたのでしょう? 「いつも周りで応援してくれる友達やスポンサーさんがいたからですね。一人だったら多分、思い出としてプロデビューした時点で辞めていたと思います」 ――それからももう辞めようと思った時期はありましたか? 「めちゃくちゃいっぱいありました(苦笑)。負けたから辞めようというのではなく、自分は普段デブで……減量が上手く行かずに負けることが多かったので、もう身体の限界かなと思うことは結構いっぱいありました」 ――そういった中でも応援してくれる方の言葉だったりとかで続けてこられたわけですね。 「そうですね。あと、今所属しているポゴナクラブジムには、格闘技で世界チャンピオンになりたいというほんと軽い気持ちで入ったので、それを達成しないまま地元に帰るのはカッコ悪いというぐらいの理由ですかね」 ――今回は2度目の世界タイトル挑戦になりました。 「そうですね。一度、2020年2月にIBF世界スーパーウェルター級タイトルに挑戦させてもらいましたが失敗しているので、次は何としてでもIBFタイトルは欲しいですね。前回は4RTKO負けと完敗しましたが、今はさらに強くなっています」 ――今回の相手、ソンカウはラジャダムナンスタジアムスーパーミドル級1位、IBFムエタイ世界スーパーミドル級3位とトップ戦線で活躍しているそうですが、他にはどういった情報がありますか? 「1回引退してますが今は復帰してRWSに参戦中で400戦くらい試合経験があるそうです。普通に考えたら勝ち目ないですよね(苦笑)」 ――試合映像を見て印象深い攻撃はありましたか? 「試合の映像がサウスポーの選手とやってる映像しかなく、だから参考にならないんですが、1R目で倒しにいきます」 ――それはもう倒す感覚がご自身の中で掴めてる感覚があると? 「まあそうですね。僕はKOするのが得意なんで。あとはタイ人選手と5Rやっても逃げられて勝ち目ないですからね」 ――前回は1R52秒でのKO勝ちでしたけど、さらに短いタイムを狙いますか? 「いや~でもあれ試合時間が短すぎて結構クレームが凄いんですよね(笑)。みんなから『なんでこんな高い金を払って50秒なんだよ!』と言われたので、2分ぐらい戦って分給4000円を稼ぐ気持ちで頑張ります(笑)」 ――ここ数戦はタイ人との連戦ですが、タイ人とやることに慣れてきた部分はありますか? 「いや慣れないですね。僕はキャリアの後半はほぼ外国人としかやってないですけど、やっぱりみんなタイ人は強いし、上手いですよね」 ――SNSを見ていると、柿沼選手は今まで対戦してきた相手に対して凄く敬意を表していますよね。 「そうですね。僕の想いが一方的ですけど、めちゃめちゃそうなります。昨年7月に対戦しているパンペット・パドゥンチャイウィタヤ選手は僕との試合12日後に試合をして相手のヒジ打ちを受けてダウンした際に後頭部を強打、脳内出血を起こして試合の数日後に亡くなりました。パンペット選手との一戦を忘れないためにも、自分の腕にパンペットの名前入りの僕と賭けたムエサイアムのベルトとグローブのタトゥーを入れました。僕はあの時強いタイ人と最後にやって引退しようと決めていたのですが、あいつの分まで頑張ろうと思って復帰することができたので僕的にはあいつは大親友ぐらいに思っています。あと、パンペットが亡くなったのは僕とダウンの応酬をしたダメージが原因であって、パンペットと最後に試合した選手のせいでパンペットが亡くなったのではないということをその選手に伝えたくて彼と今回試合をしたかったのですが、その選手は結構SNSで叩かれて引退したらしいので実現できませんでした」 ――会場に来てくるファンにどういった試合を見せたいですか? 「今回は僕が圧勝して素直に喜んでもらいたいです。みんなは苦戦して逆転勝ちがいいと言うんですけど、辛い思いはしたくないです(笑)」
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