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【RIZIN】鈴木千裕、打倒ケラモフに秘策あり!「1R5分で最低5回のアタックチャンスを作る」アゼルバイジャンへ

2023/10/31 22:10
 2023年11月4日(土)アゼルバイジャン・ナショナルジムナステイックアリーナで開催される『RIZIN LANDMARK 7 in Azerbaijan』にて、RIZINフェザー級王者ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)に挑戦する鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)が、RIZIN公式YouTubeで「先手必勝」とケラモフのレスリング対策、打ち合いに引きずり込む秘策を語った。  10月のアゼルバイジャンでの会見で、ベルトを強奪するなど大見得を切った鈴木。「100%の殺気に溢れたチャンピオンを倒してチャンピオンになることに価値があると思っていて、僕は日本のプライドを賭けて乗り込むんで、全員、ケラモフの応援してやってくれっていう。で僕がKOして全員がっかりさせる。その展開が一番、僕が格闘技で望んでいること」と、その意図を明かす。  その狙い通り「アゼルバイジャンの人は気性が荒いのかなと思いました。会見でも(ケラモフの)本心が見えたんで。あの後で、僕のことを探してましたからね。ちょっと怖かったです」と、地元でケラモフが珍しく怒りをあらわにしたという。  RIZINで5勝1敗、現在4連勝中の王者について鈴木は、「本当に強い。レスリングも強いし、寝技も出来ますし、穴が非常に少ない」と警戒するが、「粗いところがあります。打撃の粗いところもあるし、レスリングも丁寧なレスリングというより、フィジカルの一瞬の爆発力を使う、ちょっと雑なレスリングなんで」と、相手が得意とする組みの部分にも突くべきところがあると語る。  本誌既報通り、現在、鈴木はパラエストラ八王子勢がこれまでも出稽古してきた拓大レスリング部出身でロンドン&リオ五輪フリースタイルレスリング日本代表の高谷惣亮から指導を受けている。  高谷は、鈴木について「もう1カ月ちょいくらい一緒にやっているんですけど、だいぶレスリングの動きは理解出来たかなと。それは彼の才能だと思う」と評価。個別指導の目的を「レスリングスタイルに変える必要は全く無くて。彼はストライカーなんで」と、レスリングの動き・理を知ることで、防御に活かすとした。 「僕は本当に勝たせるつもりです。じゃないとわざわざ見たりしないんで、勝ってもらわないと。やってくれると思いますよ、それだけの気概があります」と太鼓判を押す高谷は、ケラモフのタックルについても、「やっぱ上手ですよ、片足タックルのタイミングとか、ここで入ってるなと。でもレスリングのすごいレベルが高いとこではないので、そこはやりようあるなと。レスリングスキルは(鈴木選手)ほとんど身につけてると思うんで、ここだけに留まらずどんどん上を目指して欲しいですね」と攻略方法が見えていることを語った。  鈴木も「相手が何をやってくんの? と言ったら、もうまず片足タックルが一個絞れる。そこにヒザを合わせて(試合を)終わらせる」と、相手の組みは想定済みであるという。 [nextpage] 相手を打ち合いに乗せるには──  一方、魂の師匠・五味隆典からは「風邪引くな。先手必勝で行け。先に手を出せ。前回と一緒で怯むな、下がるな。ずっと前に出続けろ」と、アドバイスを受けた。  鈴木自身も、直感を大事に受けに回らず、自ら仕掛けていくつもりだ。 「僕が良くないときはだいたい後手に回るとき。相手を観察してから試合を作り始めるときは、基本試合の流れが悪い。知識で、頭で戦うファイターじゃないんで。そこでは相手に上回られちゃう。逆に感性は僕がズバ抜けて強いんで、そのときの感性で戦うのが一番なんだなっていう」  テーマは「アタック」すること。 「1Rから速攻で倒す気で行かないと。格闘技は本当に先手が大事。プランを言うなら1R5分で最低5回のアタックチャンスを作る。5分3Rで、それを15回、その中でKOする。それが今回の試合の僕のテーマになる」と、勇気を持ってアタックの場面を多く作るという。  アタックすることは、カウンターのテイクダウンを受けることにも繋がる。そのときこそレスリング特訓、そして鈴木の得意の打ち合いに誘うチャンスにもなるという。鈴木は、相手にテイクダウンに入りにくくさせて、殴り合いを誘うことが可能だと語る。 「相手を打ち合いに乗せる打撃の配分がある。相手の視線を上下させる、プラス左右を入れると(相手は)テイクダウンを狙いたくなくなる。逆に相手の目線が上下しないとポイントが定まってテイクダウンを取りやすい。ライオンに狩られるウサギが前後左右に動いたら、いつ行こうかってタイミングを失う。そういうポイントで打撃をどう使うか」 [nextpage] 20代の僕らが金原さんを失神させて舞台を去らせてあげなきゃいけない  ケラモフに勝てば、ベルトを日本に取り戻し、群雄割拠のフェザー級戦線で、「鈴木千裕時代」を作るつもりだ。 「勝ったら大晦日、何でもやりますよ。当たり前じゃないですか、チャンピオンなんで。RIZINにもいっぱいいますけど、スカしている選手はすごい嫌いで、“何を目指して格闘技をやっているの?”が僕の中のポイント。お金も地位も名誉も含めてそうですけど、その目的が選手を見てどこにあるか。いま(ほかの選手と比べ)どっちが格闘技の中心にいるのかと言ったら、それは僕です。勝ってるんで。格闘技は実力がすべて」と、同世代のライバルたちのなかで、1歩抜き出ていると自負する。  そして、クレベル・コイケを撃破し、実力通りトップ戦線入りしたベテランも、越えなくてはいけない相手と覚悟を見せる。 「20代の僕らが金原(正徳)さんを失神させて“ああもう無理だな。若手には勝てないわ”って思わせて舞台を去らさせてあげなきゃいけない。それが若手の僕らの仕事です。いまRIZINにいるベテラン勢を一掃するためにも、僕らが引退させてあげないといけない。朝倉(未来)選手もそのうちの一人ですし、それを求めているんじゃないですか」と、介錯を求めているとした。 「見せたいじゃないですか。いま日本人がナメられているんで。日本人がベルトを獲る。日本のMMA、格闘技のためにもやらないといけない。僕の夢のためにもやらないといけない。ナメんじゃねーぞという気持ちが溢れている」──打倒ケラモフに向け、鈴木千裕は31日夜、日本を旅立つ。
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