ONE Friday Fights 382023年10月27日(金)タイ・ルンピニースタジアム※ABEMAでLIVE配信中
▼第4試合 フェザー級 ムエタイ 3分3R〇北野克樹(日本/誠至会)[判定3-0]×ハリル・キュトゥクチュ(オランダ/トルコ)
ONE初出場の北野は関西の名門・誠至会のエースで、回転系の蹴り技を得意とし“竜巻旋風脚”の異名を持つ。2020年9月にベテランの健太から判定勝利を奪うと、11月にRISE初参戦で当時11戦無敗と勢いに乗る山田洸誓にプロ初黒星を付けた。これまでHOOST CUPウェルター級王座、WBCムエタイ日本統一スーパーライト級王座、NJKF同級王座、WPMFインターコンチネンタル同級王座、IOCインターコンチネンタル同級王座と五冠を獲得。BOMで行われた「ROAD TO ONE ムエタイ」のウェルター級トーナメントで今年4月に優勝し、今回の出場権を獲得している。また、ラウェイルールにも挑戦してKO勝ちした。
キュトゥクチュはリトアニアの『KOK』を主戦場とする選手で「パワー系のねじ伏せて来るパンチャーの選手。
1R、左右ミドルハイを蹴る北野にキュトゥクチュは右フックをヒットさせる。北野の左カーフにも右フックを合わせに来るキュトゥクチュ。北野は左ミドル、右カーフ。左ミドルに左三日月も混ぜ、ヒザも突き刺す。さらに右カーフで畳みかける北野。キュトゥクチュが組みに来たところで北野が左ヒジを振り抜いて命中させてダウンを奪う。首相撲でもキュトゥクチュを倒す北野だが、キュトゥクチュも倒し返す。北野の左ミドルにキュトゥクチュは左ボディで対抗する。
2R、北野は右カーフと左ミドルを集中させ、キュトゥクチュがフックを繰り出してくると自ら前へ出てブロックし、すぐにハイを蹴る。圧をかけて左右フック出前へ出るキュトゥクチュに北野はカウンターの左ミドル。左ミドルの起動から足先が上がって行く左ハイも軽くヒットさせる。キュトゥクチュの左右フックをブロックし、左右ミドルを返す北野。
3R、前に出てくるキュトゥクチュに左ミドル、右カーフを蹴る北野。左アッパー、右フックをもらう北野は組み付きが増える。キュトゥクチュの左右フックにほとんど攻撃が出ないほどの疲労ぶり。キュトゥクチュは右ヒジ、左右フックで北野を追い込み、北野は何度も組み付いて耐える。左右フックをもらいながらも耐える北野。3Rはほとんど攻撃が出なかった北野だが判定はどうか。
判定は3-0で1Rのダウンを奪った北野が逃げ切る形で勝利をもぎ取った。
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▼第6試合 ストロー級 ムエタイ 3分3R〇ヨッドシンダム・ゲットガムトーン(タイ)[KO]×チャラワン・ンゴバンカピー(タイ)
ヨッドシンダムは初参戦の16歳、ラジャダムナンスタジアム王座を持っているというチャラワンはONE1勝1敗でいずれもKO決着となっている。
1Rにヨッドシンダムが右フックを後頭部に引っかけるようにして打ち、チャラワンはバランスを崩して前へ倒れる。これがダウンとされ、チャラワンは不服そうな表情。しかし、ヨッドシンダムはチャラワンの右ミドルをキャッチすると同時の右ストレートで完璧なダウンを奪うと、後がないチャラワンがパンチで前へ出てきたところへサイドに回って右を打ち抜き、3度目のダウンを奪ってKO勝ちした。
ボーナスを贈られたヨッドシンダムは涙を流して喜んだ。
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▼第5試合 バンタム級 ムエタイ 3分3R×ヨップーパー・ウィーマンエアー(タイ)[判定0-2]〇マブルド・ツピエフ(ウズベキスタン)
ONEで4勝1敗のヨップーパーが、タイのTIGER MUAYTHAIでムエタイを学ぶツピエフと対戦。
1R、体格で上回るツピエフは前蹴りを多用し、顔面とボディを蹴る。ヨップーパーはその前蹴りをキャッチしての右ボディストレート。見合う場面が多くレフェリーから両者に注意が入る。ヨップーパーは左右フックから右ローへつなぐ。フックは空振りが多いヨップーパーだが、右ローはしっかり当てていった。
2R、ジャブを伸ばし、左ロングフックと右フックを狙うツピエフ。ヨップーパーが入り込んで右ローを蹴ろうとしたところにツピエフが右フックを合わせ、タイミングでのダウンを奪う。前へ出るヨップーパーにツピエフはジャブ、右ロングフック、前蹴りで距離をとる。詰めて左右フックを繰り出すヨップーパーだが虚しく空を切るばかり。終盤になるとヨップーパーは左右ミドルに切り替えるが、ツピエフが右フックを合わせる。
3Rは右ローを集中砲火させていくヨップーパー。これを受け続けたツピエフは大きな反応を見せるが、右ローをもらっても耐えてジャブを出す。右ストレートもヒットさせ、ツピエフが判定2-0で勝利を収めた。
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▼第3試合 バンタム級 ムエタイ 3分3R〇レニー・ブラジ(イタリア)[KO 3R 0分55秒]×ノンタキット・トー・モースィー(タイ)
1R、リーチの長いブラジは綺麗な伸びのあるワンツー、ノンタキットはジャブを突き右ローを集中的に蹴っていく。ノンタキットの右ミドルはブラジがキャッチしてコカす。ブラジは左ボディを打つが、ノンタキットはヒジでブラジの左目付近をカットして流血させる。左ミドルをキャッチしたブラジは右ストレートを3連発。どんどん前に出るのはノンタキットだが、ブラジの右をもらう。
2R、ブラジのワンツーをもらいながらも前に出て左右ミドルを蹴り、ヒジを打つノンタキット。しかし右フックにブラジの右ヒジのカウンターが強烈にヒット。同時に出血したノンタキットの身体が鮮血で真っ赤に染まる。それでも立ち上がったノンタキットはジャブを打って前へ出て行こうとするが、ブラジはワンツー、右ヒジ。
3R、ジャブ、左右フックから左ボディとコンビネーションを回転させていくブラジ。左ボディが決まるとノンタキットは明らかに効いた様子で下がり、そこへブラジがヒザ蹴り連打と左右フックからの左ボディでノンタキットをマットに沈めた。ブラジにはボーナスが贈られた。
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▼第2試合 キャッチウェイト (66.59kg) MMA 5分3R〇マーク・アベラルド(ニュージーランド/フィリピン)[TKO 2R 4分43秒]×ゲオルギ・シャフルラマザノフ(ロシア)
1Rに後ろ廻し蹴りを頭部に炸裂させてダウンを奪ったシャフルラマザノフ。2Rにも後ろ廻し蹴りをヒットさせてダウン寸前まで追い込み、ヒザもアゴに入れるなど圧倒していたが、不用意に首相撲へ行こうとしたところにアベラルドの左フックをもらってダウン。アベラルドがパウンドで追い打ちをかけ、逆転KOに成功した。
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▼第1試合 フライ級 MMA 5分3R〇フリッツ・ビアグタン(フィリピン)[TKO 1R 1分13秒]×デーパク・バルドワージ(インド)
元WBCムエタイフィリピンフェザー級王者ビアグタンは、2019年4月の『RIZIN.15』でマニー・パッキャオ推薦のふれこみで那須川天心とキックルールで対戦。3Rまで持ち込むも、最終回に左を浴びて2度のダウンを喫し、TKO負けを喫している。那須川と戦う前からMMAでも試合を行っており、URCCではストロー級王者になった。MMAでは5勝1敗の好成績。
1R、ビアが強烈な左右フックを打つとバルドワージは胴タックルからリフトアップしてのテイクダウンを狙ったが、ビアグタンは両足をマットに着けロープを背にしてテイクダウンを防ぐ。そのままボディロックからテイクダウンを狙うバルドワージだったが、ビアグタンは右脇を差してスペースを作ると右の鋭いヒザ蹴りを2発突き刺す。
これにバルドワージが明らかなダメージを負い、離れようとしたところへビアグタンは右フックを2発入れてダメ押し。バルドワージのマウスピースが吹っ飛び、倒れたところでレフェリーがストップ。ビアグタンには当然ボーナスが贈られた。