2023年10月27日(金)タイ・ルンピニースタジアム『ONE Friday Fights 38』にて、ONE初出場を果たす北野克樹(誠至会)がオンラインで会見。意気込みを語った。
北野は関西の名門・誠至会のエースで、回転系の蹴り技を得意とし“竜巻旋風脚”の異名を持つ。2020年9月にベテランの健太から判定勝利を奪うと、11月にRISE初参戦で当時11戦無敗と勢いに乗る山田洸誓にプロ初黒星を付けた。これまでHOOST CUPウェルター級王座、WBCムエタイ日本統一スーパーライト級王座、NJKF同級王座、WPMFインターコンチネンタル同級王座、IOCインターコンチネンタル同級王座と五冠を獲得。BOMで行われた「ROAD TO ONE ムエタイ」のウェルター級トーナメントで今年4月に優勝し、今回の出場権を獲得している。
「素直に嬉しかったですね。やったろうって気持ちになりました」と、今回出場オファーが来たことを喜ぶ北野。「対戦相手が海外の選手ということもあってフィジカル面の強化であったり、技術を磨いてきました。ONEは水抜きがない、減量がない分、筋力であったりスピードをしっかり上げて、筋力をつけて倒せる武器を磨いてきました」という。
日本ではウェルター級(66.68kg以下)で戦っているが、ONEでは前日計量時に過度な水抜きを禁止するハイドレーションテストがあるため、ONEフェザー級(70.3kg以下)で今回の試合に臨む。
「初めてで不安もありますが、キャリアと今までの経験でカバーして思い切りぶつかっていきたい。減量のことを考えず、しっかり練習に向き合えたことが大きいですね」とデメリットばかりではないとした。
「フィジカルも大事ですが、僕はタイミングも狙っています。相手が出てきた時のタイミングを狙っています。カウンターを狙います」と、フィジカルの差は技術でカバーしたいとも。
対戦するハリル・キュトゥクチュ(トルコ)はリトアニアの『KOK』を主戦場とする選手で「パワー系のねじ伏せて来るパンチャーの選手。思い切り右フックを振って来るので気を付けます」と評し、コンビネーションの中でヒザ蹴りを打ってきたり、飛びヒザ蹴りを放ってきたりとヒザも使う選手だが「それは全然問題ないですね」と話す。
「しっかりKOを狙って会場を爆発させたい」と意気込み、「蹴り技はいっぱいあります。僕は元々空手をやっていたので、空手とムエタイの技を融合して必ずKOを狙っていきます」と自分が得意とする蹴り技でルンピニースタジアムを沸かせたいとする。
「自分のスタイルを貫いて北野克樹というものを見せたい。自分にしかないスタイルを貫いてONEの王者になりたいです」と、自分オリジナルのスタイルで勝負したいと言い、「蹴りに自信がかなりあって、タイ人にも蹴り負けないような選手、そういったものを見せていきたいですね。タイ人とやっても勝てるんじゃないかなって試合をしていきたい」という。
また、「僕はパンチよりも蹴りの方が得意ですが、ヒジも得意でヒジでのKOを狙って練習でも常にKOを意識しています。何が来ても大丈夫なように練習しています」とヒジ打ちでもKOを狙うとした。
オープンフィンガーグローブでの試合経験は「ROAD TO ONE ムエタイ」以外でもあり(素手のラウェイも経験している)「そこまで不安要素はないです。サミングは試合展開が一気に変わるため怖いので、その点は注意して試合を運びたいと思います」とし、「ONE Friday Fightsは毎週見て研究しています。準備万端です。あとはやるだけって感じです」と初勝利に自信をみせた。
移転する前の旧ルンピニースタジアムでの試合経験はある北野だが、新しくなったルンピニーでの試合は初めてだと言い、「見ていると(客席が)暗い感じですが、盛り上がる歓声が凄いイメージです。でも試合が始まったら気にならないと思うので倒しに行く、勝ちに行くだけです。周りの声援は気にならないと思います」と、タイ独特の盛り上がり方にも戸惑いはないとした。
『ONE Friday Fights』の名物である、試合直後のリングでチャトリ代表から熱闘に送られるボーナスについては「もちろん獲りに行きたいと思います(笑)。面白いイベントだなと思いますね。そのファイトマネーとボーナスを握りしめてタイでバカンスしたいです。バンコク、パタヤ、リゾート地に行こうと考えています」との青写真も描いている。
ONEにおける目標を聞かれると「知名度はもちろんしっかり上げて、しっかり稼げるような選手になりたいです。相手は誰でもいいです。タワンチャイ選手とは思い切り蹴り合いをして手を合わせたいですね。いきなり王者とは出来ないと思うので、必ず勝ちを重ねて辿り着いてやろうと思っています」と、現ONEフェザー級ムエタイ世界王者タワンチャイ・PK・センチャイ戦を目標に掲げた。
「必ずKO決着で仕留めたい」と誓い、なんと「1Rで仕留めたい」と1Rで決着宣言。「1Rで仕留めて会場が盛り上がるような、ONEが求めているようなのは、そういう試合だと思うので1RからKOボーナスを狙いに行きます。3Rしかないし、減量がないぶん身体も元気なので、行き過ぎてもらっちゃう場合もありますが、しっかり冷静に行きながらも行きすぎずKOを狙っていきます」と、語った。