キックボクシング
レポート

【KNOCK OUT】バズーカ巧樹が乱戦を延長戦で制す、天才・久井大夢が17歳で2階級制覇、古木誠也も速攻の初回KO、栗秋祥梧がK-1からの刺客・玖村修平を初回KO、宇佐美秀メイソンが衝撃の初回KO、ぱんちゃんがヒザ蹴りでTKO勝ち

2023/09/16 18:09
MAROOMS presents KNOCK OUT 2023 vol.42023年9月16日(土)東京・後楽園ホール ▼メインイベント(第9試合)KNOCK OUT-REDスーパーライト級王座決定戦 3分5R延長1R×良太郎(池袋BLUE DOG GYM/team AKATSUKI/初代KNOCK OUT-BLACKウェルター級王者)延長R 判定0-3 ※9-10×3〇バズーカ巧樹(菅原道場/初代KNOCK OUT-BLACKライト級王者)※バズーカが新王座に就く。本戦の判定は47-48、48-48×2。  良太郎は“千の職質を受けた男”として知られる強面で、パンチと首相撲からのヒザ蹴りを武器に2017年11月にはREBELS-MUAYTHAIライト級王座を獲得。2019年2月には初防衛にも成功している。2019年8月に雅駿介、2020年2月にスアレックに敗れて連敗したが、2021年2月には橋本悟からダウンを奪って勝利し復活。2022年7月に渡部太基に判定勝ち、9月の初代KNOCK OUT-BLACKウェルター級王座を懸けての再戦も判定で制し、初代王座に就いた。同王座は返上して今回の王座決定戦に臨む。戦績は15勝(5KO)13敗5分。  バズーカは2020年2月のKNOCK OUT無法島GPの決勝戦で西岡蓮太に判定負けを喫するも大きなインパクトを残して“覚醒”。8月大会では丹羽圭介に判定勝ちしてKNOCK OUT-BLACKライト級王座を奪取。2021年10月にはWMAF世界スーパーライト級王座決定戦で勝利し、二冠王となった。しかし、2022年は6月のシュートボクシングでは乱戦の末に笠原弘希にヒジでカットされてTKO負け。8月には『鉄拳14』でテープパットとドロー、11月はTAaaaCHANに辛勝、2023年3月には不可思にKO負けと精彩を欠いていたが、6月の『鉄拳』で豪快KO勝ちを飾り復活。戦績は28勝(11KO)10敗3分。  額と額を押し付け合ってのにらみ合いの後、試合開始のゴング。1R、良太郎は左ボディを一発打っておいて意識させ、左ボディのフェイントから右フックでダウンを奪う。バズーカは前蹴りから縦ヒジ、左ミドル。良太郎は蹴り足をキャッチするとバズーカをコカしにいく。バズーカの左ミドルにはすぐに右ボディを返す。  2R、バズーカはジャブから左フック、良太郎は組み付くとヒザから離れ際のヒジ。バズーカは前蹴りから右フックを打ち下ろすが、良太郎はかわして組み付く。ジャブの相打ち。  3R、良太郎がワンツーから組み付いてのヒザ。バズーカはジャブから後ろ蹴りを見せる。左フックをヒットさせるバズーカだが良太郎はヒザ。バズーカも自分から組みに行ってヒザを蹴る。ワンツーとミドルの応酬から組み合ってのヒザ蹴り。両者とも相手を消耗させるつもりか。バズーカは右目上をカットして流血。  4R、バズーカは左右フックを放つが右目上から流れる血が気になる様子。何度もグローブで拭う場面がある。良太郎はしつこく首相撲に持ち込んでのヒザ蹴り。バズーカは左ボディ、左ヒジも良太郎が徹底した首ヒザ地獄にバズーカを引きずり込む。良太郎はバズーカの蹴り足をキャッチしてのパンチ連打も。バズーカは左フックをヒットさせるも首相撲に持ち込まれる。  5Rも良太郎は首ヒザ地獄に持ち込む。バズーカは組まれる前に左縦ヒジを合わせようとするが良太郎はかわして首相撲に。良太郎が頭部から出血してドクターチェック。バズーカは両手を広げて舌を出し、打ってこいと挑発するが良太郎はあくまでも首ヒザだ。バズーカは右ストレート、さらに右ヒジを上から打ち下ろす。良太郎が組もうとしたところでバズーカがパンチを繰り出し、良太郎がバックスピンエルボーを繰り出すとバズーカも同じ技を出す。  勝敗は判定に持ち込まれ、ジャッジ1名がバズーカを支持したものの2名がドローで延長戦へ。両陣営の応援団が盛り上がる中、延長戦のゴングが鳴った。  良太郎は組み付くとバズーカを倒し、立ち上がるとバズーカは右フック。離れ際、組み際にパンチを1発ながら当てるのはバズーカ。良太郎も前に出てパンチを繰り出して組んでのヒザ。両者の頭が何度も当たるラフな展開となり、バズーカは右ヒジ、右フック、左フックと攻撃。良太郎も手を出すが、ビッグヒットを奪うのはバズーカだ。最後の打ち合いで良太郎が左フックをヒットさせる。  判定は3-0で明確な有効打を当てたバズーカが勝利。良太郎の執念は届かなかった。バズーカはマイクを持つと「こんな試合ではダメなのでもっと強くなって出直します。ありがとうございました。押忍」と試合内容に納得がいかないと語った。 [nextpage] ▼セミファイナル(第8試合)KNOCK OUT-BLACKライト級王座決定戦 3分3R延長1R×大谷翔司(スクランブル渋谷/元JAPAN KICKBOXING INNOVATIONライト級王者)判定0-3 ※29-30、28-30×2〇久井大夢(TEAM TAIMU/初代KNOCK OUT-REDスーパーフェザー級王者)※久井が新王座に就く。  大谷は陸上自衛隊徒手格闘部隊出身。2016年にデビューし、2020年8月にJAPAN KICKBOXING INNOVATIONライト級王座に就いた。12月にはKNOCK OUT-BLACKライト級王者バズーカ巧樹とノンタイトルマッチで対戦し、ダウンを奪って判定2-0で勝利。しかし、2021年5月のタイトルマッチでの再戦では逆にダウンを奪われて判定負けで王座奪取に失敗。2022年4月には『RIZIN TRIGGER 3rd』で初回KO勝ちも、7月には梅野源治に3RでTKO負け。12月には庄司啓馬にKO勝ちで再起を果たすと2023年4月に力斗にKO勝ち。6月はKrushに乗り込んで児玉兼慎から判定勝ちした。戦績は18勝(10KO)8敗3分。  久井はKNOCK OUTアマチュア・アダルト65kg優勝(2022年2月)、同60kg優勝(2021年8月)、同55kg優勝(2021年3月)の実績を持ち、2022年4月大会でプロデビューしてKO勝ち。12月の王座決定戦に大抜擢されると新田宗一朗に2RでKO勝ちし、わずか3戦目でKNOCK OUT-REDスーパーフェザー級王座に就いた。2023年3月は元山祐希に勝利し、7月にはK-1に乗り込んでBigbangフェザー級王者・龍斗から勝利を収めてプロ戦績を5勝(3KO)1敗とした。まだ17歳で2階級制覇を狙う。  1R、サウスポーの久井はジャブを突きながら前へ出る。大谷が右ローを出しながら前へ出ると久井は左ハイ。大谷の左右フックをかわす久井。前へ出て久井にロープを背負わせた大谷は左右フックを打つが、久井はかわしていく。終盤、大谷の右クロスで久井がバランスを崩し、大谷は一気にラッシュをかける。ほとんど被弾してない久井だが、印象は悪かったか。  2R、前に出る大谷が左右フック。久井はかわしていくが大谷は構わず突進。大谷の突進に左ハイ、ヒザで対抗する久井。大谷は攻撃の手を休めず、空振りしても2発、3発とフックを繰り出して前へ出る。久井はジャブ、左ストレートをヒットさせて離れる。大谷は左目上から大量出血し、久井のテンカオが突き刺さる。ラウンド終了間際、久井は後ろ廻し蹴りを放つ。  3Rも前に出るのは大谷。久井はそこへカウンターを合わせていく。大谷はドクターチェック。再開後、突進する大谷を左ミドル、左ストレート、ジャブ、いざで迎え撃つ久井。大谷のパンチはダッキングでかわす。大流血の大谷はそれでも前へ出て攻撃の手を休めずパンチを繰り出し、久井はそれをかわして打つ。大谷は2度目のドクターチェック。再開後、またも突進する大谷だが久井は決定打を許さず、ディフェンスの上手さとヒット&アウェイのテクニシャンぶりを発揮した久井が判定勝ち。  新王座に就いた久井は「僕が勝つと思っていましたか? 僕は思っていました。自分を信じてお父さんを信じて毎日ベルト獲ると思ってやっていればほんまにそうなるだなって今日思いました。今年、僕は挑戦させてもらいました。中央に挑戦してK-1に挑戦して今回ライト級に挑戦しました。そして今年まだ残っています。今年、もうひとつ僕に何か挑戦させてください」とアピールした。 [nextpage] ▼第7試合 スーパーファイト KNOCK OUT-BLACK-56kg契約 3分3R延長1R〇古木誠也(G1 TEAM TAKAGI/初代KNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級王者)KO 1R 1分37秒 ※右フック×森岡悠樹(北流会君津ジム/スック・ワンキントーン・スーパーバンタム級王者)  古木はフルコンタクト空手で多数の優勝・入賞歴を持ち、2022年9月大会で前田翔太に初回TKO勝ち、11月大会では5戦目にして元KNOCK OUT-REDバンタム級王者・響波を右フックで初回KOに破り、12月の王座決定戦では工藤“red”玲央を初回KOして王座に就いた。2023年3月の王者第一戦で武蔵に初回KO負けを喫したが、練習環境を変えて8月の再起戦に臨み小倉尚也を初回KOで破り王座初防衛に成功した。戦績は6勝(5KO)2敗。  森岡は2021年8月にスーパーバンタム級トップの一角である壱・センチャイジムに挑んだが判定で敗れた。2022年11月にその壱と「第2代KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王座決定トーナメント」の決勝戦を争ったが、判定2-0で敗れてタイトルを逃しリベンジ失敗。2023年は 「スックワンキントーン」にてスーパーバンタム級トーナメントを全試合KOで制し、自身初のベルトを獲得。8月にはK-1 GROUPとの対抗戦で内田晶を初回KOに仕留めて勢いに乗る。戦績は13勝(8KO)8敗2分。  これまでヒジ打ちありのREDルールで試合を行ってきた森岡だが、前回の内田戦でBLACKルールに開眼。ノンタイトル戦とはいえいきなりのチャンスを迎えたことになる。両者ともKNOCK OUT屈指の攻撃力を持つだけに、KO決着が予想される。  1R、開始と同時に前へ出る古木。森岡をコーナーへ詰めて左右フックの連打とボディ。森岡も応戦して身体を入れ替え、左右フックでガンガン打ち合う両者。再び森岡にコーナーを背負わせた古木は左フックをアゴに直撃させてダウンを奪う。  立ち上がると森岡も打ち合い、両者激しいフックの打ち合い。古木の左右フックの回転は止まらず、右フック、左フック、最後は右フックで森岡をマットに沈めた。  ド派手なKO勝ちを見せた古木はマイク持つと「森岡選手強いので僕もしっかり練習してきました。これからももっと高みを目指していくのでよろしくお願いします」と、直前まで戦っていたのと同一人物とは思えない落ち着いた様子でマイクで語った。 [nextpage] ▼第6試合 KNOCK OUT-BLACKフェザー級 3分3R延長1R〇栗秋祥梧(クロスポイント吉祥寺/元大和フェザー級王者)KO 1R 1分46秒 ※右フック×玖村修平(K-1ジム五反田チームキングス/第6代Krushフェザー級王者)  栗秋は九州で活躍後、2018年10月に上京してクロスポイント吉祥寺に入門。天性の格闘技センスを生かした左の攻撃を武器とし、飛びヒザ蹴りは一撃必倒のキレと破壊力を秘めている。2022年7月にTAKERUに判定で敗れたが、10月の『RIZIN』では翔を2Rにハイキックでマットに沈めた。今年4月に内藤凌太に判定2-1で勝利すると、6月には鮫島大翔を得意の左フックでKOした。戦績は43勝(23KO)21敗3分。  玖村は2017年6月にNJKFバンタム級王座を獲得。2018年6月からK-1 GROUPに参戦し、2020年11月の「第5代Krushフェザー級王座決定トーナメント」では準決勝で新美貴士に敗れて涙をのんだ。2022年2月に第2代Krushフェザー級王者・小澤海斗に勝利、そして5月には新美貴士を破りKrushフェザー級王座を奪取。8月の「K-1フェザー級世界最強決定トーナメント」では1回戦でジャオスアヤイをKOしたが、準決勝で軍司にKO負け。12月のK-1で斗麗に敗れ、2023年3月には森坂陸に敗れて王座を失って3連敗中。戦績は19勝(9KO)12敗1無効試合。  1R、右カーフを狙い撃ちにする玖村に栗秋は左ハイキック。かなり右カーフを蹴られる栗秋は足を上げ始め、玖村のペースなったかと思われたが、一瞬身体を沈めた栗秋が左フックでテンプルを直撃。右フックをフォローしてダウンを奪う。  自軍のコーナーに身体を丸めて倒れた玖村は、立ち上がろうとするも身体がいうことをきかず、ダメージは明らかで栗秋の鮮やかなKO勝ちとなった。  マイクを持った栗秋は「今回対抗戦、玖村選手K-1から来ていただきありがとうございます。もっと盛り上げて行きたいので、もし僕も試合をしたいってK-1のヤツがいるならKNOCK OUTに上がってきてください。潰していきます」と、かかってこいと言い放つ。そしてコーナーに登ると勝利のバク宙を決めた。 [nextpage] ▼第5試合 ISKAインターコンチネンタル暫定王座決定戦オリエンタルルール ウェルター級 3分5R×ジャマル・ワヒィム(フランス/元ISKAオリエンタルルール世界ウェルター級王者)KO 1R 2分25秒 ※右ストレート〇宇佐美秀メイソン(Battle Box)※宇佐美が新王座に就く。  ワヒィムはフランス・パリ出身、38歳のベテランファイターでプロキャリアは60勝13敗2分。元ISKA世界ウェルター級王者(オリエンタルルール=ヒジ打ちのみ無しのキックボクシング)、元ストライカーズリーグウェルター級王者、元IPCC ヨーロッパ王者(67.5kg)の肩書きを持つ三冠王だ。身長はメイソンよりも2cm低い180cm。  宇佐美は新極真空手全日本ドリームカップ優勝、新空手全日本大会K4グランプリ優勝、新空手ガオラカップ優勝、内田塾全日本大会(ジャパンゲーム)3連覇、白蓮会館全関東選手権優勝、覇王キックボクシング大会優勝、月心会グローブ空手道選手権優勝などアマチュアで多数の優勝経験を持ち、2022年4月の『POUND STORM』にてMMAでプロデビュー。 12月の『INOKI BOM-BA-YE×巌流島 in 両国』でキックボクシングデビュー戦を行い、いきなりK-1 WORLD MAX初代世界王者アルバート・クラウスに勝利すると、2023年3月の『KNOCK OUT 2023 SUPER BOUT “BLAZE”』に初参戦して杉原新也に判定勝ち。キックボクシング3戦目にしてISKA王座獲得に挑む。  1Rが始まってすぐ、サウスポーから真っ直ぐに伸ばした左ストレートでアゴを打ち抜き、ダウンを奪う宇佐美。ワヒィムは右ミドルを蹴ってパンチも繰り出していくが、宇佐美の左をもらって後退。そこへオーソドックスになった宇佐美が右ストレートをアゴへ直撃。ワヒィムは意識を失って倒れ、宇佐美の衝撃KO勝ちとなった。  プロキックボクシング3戦目にしてベルトを巻いた宇佐美は「3Rか4Rに倒そうと思ったんですけれど倒せそうだったので倒しました。僕に勝てると思ったヤツ、いつでも挑戦してください。僕はいつでも戦闘準備が整っているので」と、誰でもかかってこいと言い放った。 [nextpage] ▼第4試合 KNOCK OUT-BLACK-49kg契約 3分3R延長1R〇ぱんちゃん璃奈(フリー/初代KNOCK OUT-BLACK女子ミニマム級&女子アトム級王者)TKO 2R 2分58秒 ※レフェリーストップ×チャッキー(台湾/Power Punch/台灣ボクシング全国總統盃48kg金メダル)  ぱんちゃんは2019年2月にプロデビュー。無敗の快進撃を続け、2020年8月にREBELS-BLACK女子46kg級初代王座(REBELSとKNOCK OUTの統合により現在はKNOCK OUT-BLACK女子アトム級王者)に就いた。2021年7月には最強の敵と目されたミネルヴァ・ライトフライ級王者sasoriをも退け、9月にはRIZIN初出場で百花に判定勝ち。2022年3月には喜多村美紀に圧勝してデビュー以来無敗の13連勝(2KO)をマークしたが、練習中に前十字靭帯を断裂して長期欠場。  復帰を目指している中、2022年12月5日に詐欺の容疑で逮捕されたが、2023年3月にタイトルを返上してエキシビションマッチでリングに復帰。3月10日には事件に関して不起訴処分(起訴猶予)となり、4月の本格復帰戦ではワン・チンロン(台湾)に判定2-0で勝利した。戦績は14勝(2KO)無敗。  そのぱんちゃんに今回用意された相手は、台湾からの2人目の刺客となるチャッキーだ。ボクシングをバックボーンに持ち、これまで「台灣ボクシング全国總統盃48kg金メダル」、「WOTDキックボクシング女子51kg優勝」の実績を持つファイター。入場ではダンスしながらの登場。  1R、ぱんちゃんが左ミドルで先制。ジャブと前蹴りを放つぱんちゃんは左ローからワンツーを繰り出し、チャンキーも右を打つ。前蹴りと右ローのぱんちゃんはワンツーを打って前へ出るがまだ距離が合ってない様子。顔面前蹴りも空振りに。スーパーマンパンチも空を切り続ける。チャッキーの右をもらうと首をひねるぱんちゃん。  2R、前に出てくるチャッキーにぱんちゃんは左ミドルのカウンター。ジャブから右を放つが不発。前蹴りは等もボディに突き刺さる。前に出るぱんちゃんが右ボディ、これでチャッキーの身体がくの字になる。すかさず蹴りとパンチでボディを攻めるぱんちゃんはヒザ蹴りの連打でスタンディングダウンを奪う。さらにヒザと右ボディ、前蹴りで畳み込むぱんちゃん。チャッキーは防戦一方となり、レフェリーが試合をストップした。  ぱんちゃんはマイクを持つと「いろいろある中で応援していだけることが力になります。この数カ月、KOするためだけの練習をしていました。KO出来たのはトレーナーさんたちのおかげです。ありがとうございました」と、かなり興奮気味に超スピードの早口で語った。 [nextpage] ▼第3試合 KNOCK OUT-BLACKライト級 3分3R×庄司啓馬(TEAM TEPPEN)判定0-3 ※26-30×3〇力斗(TEAM PREPARED/初代大和フェザー級王者)  1R、前に出る力斗はジャブから右カーフ、庄司はパンチからの右ミドルで迎え撃つ。距離を保ってミドルを蹴る庄司に、力斗は右ボディストレート。  2Rも前に出るのは力斗でワンツー、左フックをう繰り出す。それを左右ミドルで迎え撃つ庄司。ラウンド残り10秒、右へ回り込もうとした庄司に力斗の右フックがヒットしてダウンを奪う。  3R、組んできた庄司に力斗の右フックがまたもヒットし、庄司は腰を落とす。右フックを狙い撃ちにする力斗に庄司は打ち合いも見せるが、右の相打ちで庄司が2度目のダウン。力斗のワンツー、左フック、右フックで身体が泳ぐ庄司。倒しに行く力斗はヒザも突き刺す。庄司は力斗の左フックをもらってフラフラになるも最後まで耐え、判定3-0で力斗の勝利となった。 [nextpage] ▼第2試合 KNOCK OUT-BLACKスーパーライト級 3分3R〇YUYA(クロスポイント吉祥寺)判定2-0 ※28-27×3、28-28×鈴木“シャオリン”孝司(K-1ジム五反田チームキングス)  1R、K-1 GROUPから乗り込んできた刺客・鈴木はじりじりと前へ出ていく。サウスポーのYUYAは右カーフからパンチのコンビネーションを当てていく。YUYAは右アッパーを脇から潜り込ませ、左ローを蹴る。積極的に自分からパンチで攻めて行くのはYUYA。  2R、YUYAは左ミドルを2発、前に出てくる鈴木を左ストレートで迎え撃つ。2人とも組み付きが多いことから両者にイエローカード(減点1)。鈴木は狙いすました右ストレートを伸ばしていくが、YUYAの蹴り数が多い。左ミドルを蹴り、左ストレートや右フックを一発当てては組み付くYUYA。  3Rも鈴木は前へ出て右ストレートを繰り出していくが、両者ともクリンチ。YUYAは左ミドルを蹴っていき、左右のストレートを繰り出すが、鈴木が打ち返してくるとクリンチ。最後は両者足を止めて左右フックを振り回す打ち合いとなり、最後の最後で鈴木の左フックがヒットしてYUYAの身体が泳ぐ。  判定は2-0でYUYAが1、2Rのリードを守った。 [nextpage] ▼第1試合 KNOCK OUT-BLACKスーパーフライ級 3分3R×酒井柚樹(TEAM TEPPEN)判定0-3 ※28-29×2、28-30〇柿﨑 瑠(クロスポイント大泉/2022年KNOCK OUTアマチュア・アダルト55kg優勝)  1R、前に出る柿崎が身長差を活かして左右前蹴りを多用しながらワンツー、接近するとヒザ蹴り。酒井は右カーフを蹴り、ボディを狙っていくが柿崎のリーチの長さに苦戦。ワンツー、前蹴りと自分の長い距離を保って戦う柿崎の手数が多く、右カーフも蹴る。柿崎のワンツー・ミドルを受けてからボディへ右ストレートを打つ酒井。  2R、まるで歩くように左右の前蹴りを出しながら前へ出る柿崎はワンツー、近付くとアッパーとヒザ。酒井は攻撃を受けながらも蹴りをさばいてボディを打つが、手数にかなりの差がある。柿崎はワンツー、ミドル、さらに飛びヒザ。酒井は右ボディストレートを一発返すのがやっとで、柿崎がワンツーの連打とヒザで攻めまくる。  3R、柿崎のワンツー・右カーフに左右フックと右カーフで対抗する酒井。入り込んで左フックをヒットさせ、前蹴りがあまり出なくなった柿崎に攻勢を懸ける。柿崎はバテたかクリンチが多くなり、転倒もする。酒井はこのチャンスを逃さず左右フックで攻めていくが、柿崎も意地のワンツーとヒザ。最後まで前へ出て左右フックを振っていった酒井に場内からは大きな拍手が送られたが、判定3-0で柿崎の勝利となった。
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