第5代Krush女子フライ級王者・壽美(NEXT LEVEL渋谷)が自身のSNSにて引退を発表した。
【写真】2021年4月、真優を破って第5代Krush女子フライ級王座に就いた 壽美は2016年8月にプロデビュー。『J-GIRLS』で活躍した後、2017年10月の『KHAOS』でK-1 GROUPに初参戦し、サウスポーから繰り出す左ストレートと左ミドルでテキサス・アユミをKO。KHAOSでの2戦目もRINAに勝利し、2018年10月の『Krush』ではワン・ジンロンとの国際戦にも勝利。2019年4月にはフランスへ遠征し、オランダ人選手を撃破した。
8月にヨセフィン・ノットソンに判定で敗れるも、12月のK-1初代女子フライ級王座決定トーナメントのリザーブマッチで真優に判定勝ち。2020年6月のKrushでNA☆NAから勝利をあげると、2020年11月にはノンタイトル戦でKANAを破る大金星。K-1女子フライ級王者のKANAが日本人選手に敗れたのはこの一戦のみ。
【写真】2020年11月、KANAから日本人選手では唯一の勝利を奪う番狂わせを起こした 2021年には第5代Krush女子フライ級王座決定トーナメントを制して王座に就き、9月のK-1で櫻井梨華子に判定勝ちして6連勝。2022年2月のK-1でKANAとK-1女子フライ級タイトルマッチでの再戦が決定したが、壽美がスパーリング中に負ったダメージで脳震盪後症候群(のうしんとう・ごしょうこうぐん=脳震盪の後にときおり起こる症状で、めまい・吐き気・頭痛などが長くて数週間後まで続く)の症状が見られ、ドクターストップでタイトルマッチは中止に。
その後、復帰を目指していたが今回の引退発表となった。壽美は引退の理由を自身のSNSにて次のように綴っている。
【写真】2022年2月のK-1でKANAとタイトルマッチでの再戦が決まったが、負傷のため欠場「発表が遅くなってしまってごめんなさい。実は、5月の終わりのスパーリングで、脳の症状が再発してしまって、急遽引退をすることになりました。まず、長い期間試合ができず同じ階級の選手の皆様、K-1さん、応援してくださった皆様、協力してくださった皆様、本当に本当にごめんなさい。
復帰に向けて、夢に向けて本気だったし、なによりもキックボクシングという競技大好きだったからこそ、このような結果で終わってしまってとても悔しいです。でも、キックボクシングに本気になれたおかげで、技術だけでなく心の面でたくさん大切なことを学べました。そして、私はたくさんの出会いがありました。大切に思える人々と出会えたこと、それが何よりもの財産です。私に関わってくださった、皆様本当に心からありがとうございました。キックができて幸せでした」
壽美は1996年7月26日、東京都渋谷区出身。生涯戦績は12勝(2KO)4敗。