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【超RIZIN】衝撃番狂わせKOの鈴木千裕「俺のパンチが世界に通用した日」作戦無しで殴り合いに行こうと決めた理由も明かす

2023/07/31 15:07
 2023年7月30日(日)さいたまスーパーアリーナにて開催された『超RIZIN.2』の第5試合、RIZINライト級(※70kg)5分3Rで1R2分32秒、Bellatorフェザー級王者パトリシオ・ピットブル・フレイレ(ブラジル/ピットブル・ブラザーズ)にKO勝ちした鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)が試合後自身のYouTubeチャンネルを更新した。  試合直後に撮影したという動画で、鈴木は開口一番「やったぜ、マジで! いやぁ、いろいろあったな。KOだぜ。よかったよなぁ」とトロフィー片手に大喜び。 「先月はどん底まで落ちたわけじゃん。で、今はグワーンと上がっているからさ、格闘技やってるよね。嫌だったわ、先月まで。次に勝つまではずっと敗者だから。しんどかったな」と、6月24日にクレベル・コイケに敗れた後は「なに喰ってもおいしくない、なに見ても感動しない、なにやっても楽しくない」状態が続いていたが、一気に引っ繰り返ったと話す。  左足はパトリシオにカーフキックを蹴られて腫れていると言い、「オーラあるよね。フックがとにかく怖かった。みんなそれで効かされているから、もらっちゃいけないなと思って警戒していて」とパトリシオのフックをとにかく警戒していたという。 「フックとテイクダウンを警戒していた。あれ(シングルレッグ)は見えたから、そこはよかった。倒されたらその時に考えようと思ったけれど、来たら弾いて思いっきり殴りに合いに行くっていう考えだったから。俺が一番やりたい、純粋に殴り合って、組んで来たら切って殴る、そういうシンプルなMMAをやりたかったから、もう自由にやりたかった、試合を。それがいい方向に進んだ」と、相手がテイクダウンに来たらそれを防ぎ、とにかく殴り合いに持っていくという試合をしたかったと説明。 「今までいろいろ作戦を考えて、言い方を悪くすると縛られていた。でも、そのおかげで俺は試合に勝ち続けていたから作戦は本当に大事なんだけれど、今回は俺がやりたいように戦おうと思って。俺がこういう風にしたいって意思を通そうと思って。それを塩田さんたちがみんな尊重してくれたから、だからもう思い切り殴り合いに行こうと思って。それが上手くいったかな」と、戦前に話していた通り、今回は自分のやりたいように戦うという作戦が功を奏したとする。  なぜ、そう考えたのかと聞かれると「たまたま俺のデビュー数戦の動画が回って来て、当時は俺より全員強いわけじゃん。デビュー戦だから。その時に勇敢に何も恐怖心無しにとりあえず殴り合いに行ってやっていたなって、あの時の気持ちを思い出して。これは初心に帰って腹くくって思い切りいこうと思えた」と、たまたま目にした自分の初期の試合動画を見て初心を思い出したのだと話した。  パトリシオが打撃でKO負けしたのは初めて(一度だけ自分が蹴って自爆してのTKO負けはある)と聞くと、「マジで!?、俺、初めてなの? マジで!」と歓喜し、「最後のストレートは確信を持った。絶対に立てないだろうって感触があった」とフィニッシュブローはかなりの手応えがあったようだ。  KOした瞬間の地鳴りのような大歓声には「ヤバかったよね、心臓が震えちゃって。雷を落としたよ、言ったじゃん。前回不発だったけれど(笑)」と、心臓が震えたと感じるほどだった。「嬉しいよ、俺のパンチが世界に通用した日じゃん。世界のトップ選手を倒せる拳を俺が持っているんだって確信になったし」と、自分のパンチ力は世界に通用すると確信が持てた。  パトリシオからは「 (鈴木千裕のアカウント)おめでとうございます。しかし、この物語にはまだ次の章があります。Bellator MMAでお会いしましょう」と、次はBellatorで再戦しようとのメッセージがあり、鈴木は返信もしたという。 「世界と戦いたいね。お互い試合に向けての準備期間が短すぎたから」と再戦する気満々の鈴木。「66kgって最初聞いていたから急ピッチで減量していたから。その時が69kgか70kgくらいでそんなデカくなかったから。急ピッチで68kgまで落としたんだよね。火曜日に68.2kgで。それで70kgって言われたからやべえって」と、通常体重が70kgを下回っていたと言い、前日計量で70kgジャストだったのは「計量はピッタリがいいというこだわりがあって」と、計量前にうどんを食べたり水を飲んだりしてジャストになるように調整していたという裏話も明かした。  また、話題になった『負ける勇気を持って勝ちに行け』(榊原信行RIZIN CEOの著書の題名)とのテーマを掲げていたことについて「俺のために作ったのかなと思ってもいいくらい響いた。本当に本を見た時に今回はこのテーマで行こうと思った」と、今回の自分にぴったりだったと笑った。
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