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【RISE】最軽量級王者・田丸辰「小さいヤツが大きいヤツを倒すのが格闘技の魅力なのでそれを実現したい」志朗には「天狗になっていられるのは今の内だけだぞ」

2023/06/15 21:06
 2023年7月2日(日)エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)『RISE WORLD SERIES 2023 1st Round』にて、「RISE WORLD SERIES 2023 -54kg Tournament』の1回戦をペッシラー・ウォー・ウラチャー(タイ)と争う田丸辰(TRY HARD GYM)が6月14日(水)都内の所属ジムにて公開練習を行った。  1分半のミット打ちでサウスポーから繰り出すショートのパンチ連打をリズミカルに叩き込み、力強い左右フックも放った田丸。「速いコンビネーションを意識しました。常に大事になってくると思うので今回の相手用というだけではなく練習しています」とする。  その回転力でペッシラーを攻略するつもりかと聞かれると「パンチの回転もそうですし、パンチの技術、スピード、どの選手にも負けてないと思います」と胸を張った。  ペッシラーの映像は「ちょいちょい見てます」と言い、「前回やったタイ人とタイプ的には似ているけれど、サウスポーなので全然違ってくると思うし、技術もあると思うので楽しみですね。(前回対戦したクンスックノーイと)似たようなタイプだと言ってもリーチの長さや蹴りの威力が変わってくるので共通点は意識していません。蹴りが上手い選手なので、その蹴りに対して自分の倒せる攻撃をどういうふうに当てていくか、蹴りに合わせるのか、避けていくのか、楽しみにしてもらえれば。タイ人とは1回やっているので、その経験が活かされると思います」と、蹴りに対してどう対処するかを見て欲しいとする。  その口ぶりは必勝パターンがありそうだと聞かれると「倒せると思います。パンチもそうですし、足技だったり、3パターンはありますね」と倒すパターンはすでに3パターン用意してあると答えた。 「倒せる攻撃って相手によって変わって来る。この選手ならこれが入りやすいとか選手によって変わってくるので、今回の選手ならこれで倒そうっていうのが頭にあって。当日試合を見れば僕が何をやりたいかは分かると思うので、そこを楽しみにして欲しいですね」  5月18日に行われた記者会見では「このトーナメントで大﨑と志朗をやらせたいみたいな流れがあってめっちゃムカついていて。自分のことをダークホースとは思っていませんが、トーナメントをグッチャグチャにして自分が世界一になろうと思っています」と、威勢のいいコメントをした田丸。最近“物申す”キャラになっているのではないかと言われると「キャラでもないんですけれど(笑)。思ったことを言っているだけなんですけれど、僕的にはトーナメントが決まった時に1回戦で外国人、準決勝で志朗、決勝は大崎にリベンジして優勝すると勝手にイメージしていたんですよ。そうしたら準決勝が大﨑じゃないですか。RISEとしても2人を決勝でやらせたいみたいだと感じて腹が立ちましたね」と、主催者の意図を感じ取ったのだという。 「1回戦が大﨑とか志朗じゃないので気にしてないけれど、絶対にそこと比べられると思うので。そこよりもインパクトのある勝ち方をして、田丸の優勝あるぞと思わせたいですね」と対抗意識を燃やし、「準決勝で大﨑を倒して、決勝で志朗を倒して優勝します」と宣言した。 「準決勝に関しては、優勝候補と言われていても格闘技の世界は誰が勝つか分からないので意識はしていません。その2人が上がってきて欲しいというのがあるので、倒すイメージを練っていきたいです」とするが、「優勝したら世界王者じゃないですか。格闘技をやっている以上はそこを目指しているわけだし、自分が小さい頃からやっていた格闘技の世界一になれるのはそこしかない。日本人が僕以外1回戦で全員落ちたとしてもモチベーションは変わらないと思います」と、もし大﨑や志朗が勝ち上がって来なくてもモチベーションには影響しないとする。  前日に公開練習を行った志朗は、これまでと変わらず大﨑の名は出しても田丸の名は出さなかった。それを伝え聞いた田丸は「志朗と当たるとしても決勝なので今は何も言うことはないけれど、RISEの55kgの世界王者でRISEとしても推していきたいのは分かるけれど天狗になっていられるのは今の内だけだぞと。鼻を伸ばすだけ伸ばしておけ」と言い放つ。  8人中5人の外国人選手に関しては「そんなに意識している選手はいないです。あまり興味がない。見たことがある選手なら注目してますけれど、外国人が上がってきたら上がってきた時で。注目は日本人選手にしていますね」と、今は興味がないとのこと。  田丸はRISEフライ級(-51.5kg)王者で、RISEでは最軽量級の王者となる。大﨑はスーパーフライ級(-53.0kg)王者で、志朗は世界バンタム級(-55.0kg)王者。ムエタイでは1~3ポンド(450g~1350g)の契約体重で選手を釣り合わせる(実食差があっても体重差をつけることでギャンブルが成立する)ことを“ハンディ戦”と呼ぶほど、軽量級では1ポンドの差が大きい。  その最軽量級の王者が-54kgで試合をすることでアドバンテージはあるのかと問われると、「スピードですね。速さは誰にも負けないし、フライ級の選手って勢いのある、怖いもの知らずの選手が多くて、そこと戦って勝ってきたのも自分にとってアドバンテージになると思っています」と答えた。階級上からの選手の攻撃力に対する耐久力も問われるところだが「実際、大﨑とも一回やっていて、どれくらいの強さかは分かっているので、特に問題はないと思っています」とした。  田丸はスーパーフライ級王者時代にバンタム級王者の鈴木真彦と対戦し、プロ初黒星を喫している。その時との違いはあるかとの問いには「あの時は試合中にどうするかと考えることが多くて、作戦よりも試合の中で感覚で考えていたんです。それで避けるスタイルだったけれど、今ならどう戦うか分からないし、鈴木選手だったからああなっただけで、他の54kgの選手とやった時に同じ感じになるか別になるかは分からないですね」と、あまり参考にはならないとする。  それでも「自信しかないです」ときっぱり。「最軽量級の王者なので、今回54kgで優勝したら評価も変わって来るはず。そこは自分のモチベーションのひとつですね。小さいヤツが大きいヤツを倒すのが格闘技の魅力なのでそれを実現したい」と、最軽量級の自分が上の階級の選手を倒して“小よく大を制す”を実践して優勝したいと語った。  また、連敗からの3連勝と調子を上げていることについては「いろいろ辛い時期も乗り越えて、自分の中で吹っ切れた。一番キツい状態の時からのタイトルマッチでベルトを獲ったのが自信になりました。あとTRY HARD GYMに移籍してから結果が出てこなかったので、TRY HARDとして結果を出せたのは自信になっていると思います」という。  TRY HARD GYMでは「基本的にはHIROYAさんとマンツーマンでやっています。選手とは先輩・後輩関係なくアドバイスをもらうし、僕もするし、そこは大事なことだと思っています」と言い、同門のRISE QUEENアトム級王者・宮﨑小雪とスタイルが似ているのはなぜかと聞かれると「小雪にアドバイスはします。マスとかやってこうした方がいいよってとか。スタイルが似ているのは、小雪に特別に教えてるとかはなくてみんな平等に教えているけれど、なんか似ていますね(笑)」と理由は分からないとした。  最後には「強敵だらけのトーナメントで自分の実力が試されるし、このチャンスを逃したくないので必ず自分が優勝して世界王者になります。1回戦で自分の可能性を見せつけたいので楽しみにしてください」と、ファンにメッセージを送った。
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