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同日に大勝負を迎える武尊と井岡一翔がエールを送り合った「お互いに勝って最高の日にしたい」(井岡)

2023/06/15 16:06
同日に大勝負を迎える武尊と井岡一翔がエールを送り合った「お互いに勝って最高の日にしたい」(井岡)

6月24日に東京とパリでそれぞれ大勝負を迎える武尊と井岡

 2023年6月24日(土・現地時間)フランス・パリのゼニスアリーナにて開催されるMTGP((Muay Thai Grand Prix)主催『Impact in Paris』にてISKA K-1ルール世界-61.0kg王座決定戦を行うK-1三階級制覇・武尊(team VASILEUS)と、同日に大田区総合体育館でWBA世界スーパーフライ級王座に挑戦する井岡一翔(志成ボクシングジム)が15日(木)、両大会をPPV配信するABEMAの企画で対談を行った。


 両者は共通の知人(ONE OK ROCKのTaka)を通じてプライベートで知り合ったという。

 井岡によれば「そこまで深くお互いのことを話し合うことはなく、もちろん彼のK-1での活躍は知っていましたし、尊敬する気持ちがベースにあって、楽しむ時間を共有したりしています」と言い、格闘技関連の話はあまりしないとのこと。


 武尊は「テレビで見ていたスーパースター。(初対面では)練習も参考にさせてもらっていたのでめちゃくちゃ緊張して話せなかったんですが、気さくに話しかけていただいて。初めて会ったのに『いつ空いてる?』って聞かれて、スーツを着た方がいいよってスーツ屋さんに連れていってくれてスーツをプレゼントしてもらいました」とのエピソードを明かした。

 井岡は「忘れてた」と笑ったが、「ただ自分が年上なだけであって。スーツの話になってプレゼントしてあげた方がいいかなって思いで、その場で話して口だけは嫌なのですぐに連絡しました」と、粋な計らいにも年上として当然のこととする。


 こういう形で会うのは初めてだと言い、井岡は「こういうご縁があるとは思わなかった」、武尊は「競技が違うので一緒になるとは思わなかった」と、今回の企画は意外だったという。

 それぞれの試合について、まず井岡は「ダイレクトリマッチで決着をつけたい(前回はドロー)という意味ではかなりの覚悟をもって挑戦しているので、ここまでも試合が決まってから強い覚悟ともう一度このタイトルに挑むって気持ちです」と“覚悟”を口にする。

 武尊は「今までK-1で戦ってきて日本の中でやっていたので、外国人選手との試合は向こうがアウェイだった。今回は僕が乗り込んでアウェイで戦うのはまた違うと思うので、アウェイで勝つことが価値があると思っています」とした。


 試合としては井岡が先、予定では約2時間後に武尊が試合をすることになる。

 これに井岡は「先にやる身としては勝利してつなげたい気持ちがある」と武尊に勝利のバトンをつなげたいとし、武尊は「そんなに大きなパワーをもらえることは他にないし、ほぼ同じ時間に試合が出来るのは凄いなと思うし、そのパワーをもらって挑みたいです」とそのバトンを受け取りたいと話す。

 2人とも負ければ次がないとの想いで臨むのでは、との質問を受けると井岡は「いつもそういう気持ちだよね? 自分も毎試合そうだし、背負っているものが互いにあるけれど、僕はダイレクトリマッチでタイトルを返上して挑む試合なので負けられないし、いつも後がない気持ちでやっています。今の立場はそういう状況だと思うので、勝ちたいというこだわりはこれまで以上にあります」という。


 武尊も「前回負けて、負けたら終わりにしようと思っていた試合だったので、負けられない試合は毎回一緒ですが、ここで勝たないと続きはないって気持ちが今までで一番強いです」とした。

 互いにそのプレッシャーについて話すことはあるのか。井岡は「話さんけれど、その言葉だったりは連絡だったりダイレクトメッセージをたまに送ってるかな。言葉にするのは難しい。こればかりは自分にしか分からないから。言葉をかけるよりも、僕が先に結果を出して武尊がその結果を聞いた時に気合いが入ると思うし、何か伝わると思う。自分たちにしか分からない戦いだけれどプラスになることは間違いない。各々やるべきことをやってその結果、伝えることが出来ると思っています」と答える。

 さらに井岡は「どこでも彼は大丈夫だと思う。むしろアウェイや逆境に強いタイプだと思う」と武尊を評した。


 2人が戦いで見せたいものは何か。その問いに井岡は「本質。僕だったらボクシングは歴史が長くて選手それぞれの表現があるけれど、一番は結果を出さないと意味がない。そこで出して初めて自分たちが伝えたいことが信憑性を増す。試合のパフォーマンスを見てもらって、毎回自分が思い描くような試合内容や結果が続くものではないけれど、ああいう舞台でやっている人でも全て上手くいくわけじゃなくて挑戦し続けることが結果を生むことだったり、上手くいかなくてもその人に想いが伝わるんじゃないかなと思う」と語る。武尊も「戦っている生き様を見てもらえれば伝わると思う。言葉で言うものじゃないと思いますね」と答えた。


 最後に、武尊は井岡に「今までやってきたことは凄いことですし、それを背負っていた試合もあると思うので、大変なことがいっぱいあると思いますが全力で楽しんでもらえれば。そして勝ってつなげてもらえればいいかなと思います」とエール。

 井岡も「勝って欲しいし、武尊が試合をする中でこう勝ちたい、見せたいとかいろいろ考えがあると思いますが、自分はただ勝って欲しいとの気持ちと、初の海外で新たな挑戦の部分でもそれが不安か分からないけれど、行ってみて思っていた状況と違ったりいろいろな状況はあると思いますが、どんな状況でも逆境に強い武尊らしく突き進んで欲しい。そして、お互いに勝って最高の日にしたいです」と武尊にエールを送った。

 2人の試合はABEMA PPV ONLINE LIVEにて独占生配信され、単独購入以外にセットで購入できるプランもある。

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