高速でミドルキックを連打する吉成名高(C)⻑尾迪
第2回XSTREAM1アマチュア大会
2023年6月11日(日)東京・ゴールドジムサウス東京アネックス
今大会のXSTREAM1完全オリジナル競技「1分間高速ミドルキック連打チャレンジ」にスペシャルゲストとして吉成名高(エイワスポーツジム)が参戦した。
今回からルールを改良。年齢別から階級別に変更、再度ランキングが設けられた。有効打はミットの持ち手の骨盤より上の打点のミドルキックを1回とカウント。一方で打点が低いキック1回につき、マイナス1回として集計し合計回数を競い合う。
名高はチャレンジ前「1分間キックの連打をしたことがないので不安ですが」と控えめなコメントをしていたが、世界トップの意地を見せつける結果を残した。観客の期待で会場が静まる中、名高がリングイン。スタートと同時に体幹に一切のブレがない美しいフォームで蹴り込んでいく。大抵は30秒を過ぎるとスピードが一気に落ちるものだが、名高はスピードが落ちるどころか「残り10秒」の声がかかると、さらに加速。会場は一気に盛り上がった。
結果は参加者最高数の110回。回数が読み上げられると観客からはどよめきと拍手が起こった。前田憲作XSTREAM1代表も「スピードも重さもあって理想的なフォーム」と大絶賛。名高は「もっと出来ると思ったのですが、最後強く打とうと思ったら結構疲れてしまって。もっと練習して頑張ります」とコメントした。
前大会で元WKBA世界スーパーウェルター王者・緑川創との熱戦を制した元ラジャダムナンスタジアム王者のT-98も連続参戦。「回数もですが、自分は力強さで魅せる」の宣言通り、最初は力強さとリズムよいテンポで順調に回数を重ねていたが、「残り10秒」でミットの持ち手が後退りするほど一発一発威力あるミドルキックを披露。回数は74回だった。
そしてチームドラゴンの北井智大も登場。ド根性のミドルキックを放ったが、この競技の鬼門である後半に時折苦悶の表情を浮かべる。それでも粘り強く最後まで蹴り続け、85回を記録した。
アマチュア参加選手も6歳から大人まで、日頃のキック練習の成果を思う存分発揮。意気込みを尋ねると「目標100回越え」と口にする選手も多くいた。最高記録は30kg(幼年・キッズ・ジュニアクラス)石井映介(小比類巻道場)の98回、続いて65kgジェントルマンクラス・松尾ファイト(LARF)の97回となった。全員、終わってからのコメントでは「楽しかった」と口にするなど、笑顔にあふれるチャレンジの場となった。
【ゲスト選手のコメント】
●吉成名高
「このようなリングでキックの連打を見せることが出来て、最後まで気持ちを強く持っている姿を見せられてよかった。試合は痛みがあるけれど、このチャレンジは自分との闘いなのでとても良いチャレンジだと思います」
●T-98
「試合よりも緊張しました。こういう企画があるとジムで頑張っている会員さんとかでスパーリングとか痛みを伴うのはちょっとと控える人もいますが、でもキックボクシングが好きな人が普段の練習の成果を出せるすごい良い機会だと思いました。今回から体重別になったので、私の回数を超えることを目標にしてチャレンジしてみてほしいです」
●北井智大
「疲れました。アマチュアの試合は痛い思いもするし、減量もあるのでなかなかハードルが高い。こういう企画だと単発でも参加できるのですごくいいと思います」