スピードがあるから怖いとか注意しなければいけないというのは全くない
「見たことがあります」
――安保選手のスピードに関してはどう思った?
「スピードは全選手にあると思っています。スピードよりもタイミングの方が重要で、スピードと一口に言ってもスピードの種類が選手によって違います。だから安保がスピードのある選手だからと言って、そこを恐れているということはない。ただ、スピードと一緒にパンチの重さ、使い方を重視していかないといけない。スピードがあるからと言っても自分には何も問題はなく、それに対抗できる他の技があると思っているので、スピードがあるから怖いとか注意しなければいけないというのは全くないですね」
――身長180cm以上の選手とは何人も戦っていて、2019年10月にもクリス・ナギンビ選手にTKO勝ちしている。相手の背の高さは苦にはならない?
「自分は背が高い選手とも低い選手とも多くの試合をしている。それぞれがそれぞれの身長に合わせたテクニックを持っていますが、自分は身長差は気にしてないです。身長が高い選手でもKO出来る」
――海外でのブアカーオ選手の試合を見ていない日本のファンもいて、ブアカーオ選手は昔の選手じゃないか、もうトシだろうと言う意見もある。そういう意見をしている人たちにどんな試合を見せたい?
「日本では10年近く試合していないので、自分がこれまでヨーロッパとか中国とか他の国で試合をしている姿を見ていない人には、自分が試合から離れているという印象あるかもしれない。ずっと日本で見ている選手と比べると、ブアカーオは今どうなんだろうって声があるのは知っています。でもブアカーオはずっと試合をしてきているので、前と変わらない自信があります。日本で毎回全力で戦って来たように今回も同じような姿を見せたいし、ブアカーオのスタイルを思いだして欲しい。それが相手に対して圧力をかけていくスタイルなのか、それともテクニックを駆使していくスタイルなのかはリングに上がってから相手の出方次第で変わって来るが、絶対に面白い試合にしたいと思っています。以前応援してくださった日本のファンの皆さんが、同じようにやっぱりブアカーオの試合は面白いな、ワクワクするなと思ってもらえるような試合を絶対に見せたいと思います」
「もちろん。もし魔裟斗とどういう形であれ機会があればもちろんやってみたい。自分はプロなのでオファーされた試合は全部受けたいと思います」
――RIZINではエキシビションマッチという形で夢の対決が実現している。エキシビションでもいい?
「もちろんOKです」
――以前より強くなったと感じる部分は?
「40歳になってよくなっていると思っている。理由はずっと続けてきたことにある。休まずやって来たことが自分を成長させてくれていますし、いろいろなタイプの選手と数多くの試合をやって来た経験の中から、相手によってどういう戦い方をしたらいいのかとか、技術的にはもしかしたら昔とは違うスタイルになっているかもしれないが改良されている部分もありますし、テクニック面では以前の自分よりも上回っていると思います」
ーーその年齢で今も世界トップレベルにいられる秘訣は?
「秘訣は特にないけれど、一番重要なのは持続すること。あとはずっとやっていることによって自分の体調を自分で評価できるようになっていることだと思います。自分の体調がすぐに自分で評価できるので、その時々にふさわしい練習方法や、どういったスタイルで戦えればいいかを自分で判断できるようになったのは大きいと思います。食事に関してはエネルギーが必要なのでプロテインを多くとるようにしています。一番のポイントは続けること、身体を動かすことを休まないことだと思っています」