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【UFC】マネル・ケイプの試合がまたもキャンセルに、UFC4連勝・MMA無敗のモカエフが対戦に名乗り。平良達郎も参戦中のフライ級戦線の今後は?

2023/05/03 10:05
 2023年7月8日(日本時間9日)米国ラスベガスのTモバイルアリーナで開催される『UFC 290: Volkanovski vs. Rodriguez』にて、フライ級1位のデイブソン・フィゲイレード(ブラジル)と対戦予定だったUFC3連勝中のマネル・ケイプ(ポルトガル)の試合が、フィゲイレードが出場辞退によりキャンセル。これでケイプの直近5試合中4試合がキャンセルとなった。  一方でケイプは、対戦要求をしてきたUFC同級で4連勝中(MMA9戦無敗)のムハマド・モカエフ(英国・12位)と舌戦を繰り広げており、9位のケイプと12位のモカエフの試合の機運が高まっている。 モカエフ「俺はここにいるぜ、ボーイ」  当初の対戦予定だったフィゲイレードが、目の手術から回復中で、医療関係者から復帰の許可が下りていないと報道されたことを受けて、ケイプは、「このピエロは7月に戦う準備ができているとインタビューに答え、契約にサインし、その後、戦うことができるかどうかを医師に尋ねるのか? 彼はまず医者と話をしてからサインするべきだ。(ホジェリオ)ボントリン、アレックス・ペレス、この偽チャンピオンは撤退か?」と、相手側の問題でキャンセルされた試合の選手たちを批判。  続けてフィゲイレードを「真実は、彼は太っていて、弱く、老いている。彼はトレーニングを始めて、(これまでと)同じではないと感じたから戦いから逃げ出したんだ」と罵倒し、UFC首脳陣やマネージャーをメンションして「何とかしてほしい、もうこの負け犬どもには耐えられない」と記していた。  そこに“参戦”したのが“英国の平良達郎”とも呼ばれる9戦無敗のプロスペクト、22歳のムハマド・モカエフだ。 「マネル・ケイプは(バンタム級転向を示唆していたフィゲイレードのような)体重を増やせない相手を選んだ」「そして、アレックス・ペレスは2年間で13回も試合をキャンセルしている。何を期待してるんだ? 俺はここにいるぜ、ボーイ」と、29歳の“スターボーイ”を挑発。  ケイプもそのツイートに「ラスベガスで会ったらビンタを食らわすぞ、この偽ダゲスタン野郎」と応戦。モカエフは「ポルトガルを代表するアンゴラ出身のお前は、偽のポルトガル語の口を閉じろ」「誰も僕を殴ったことはないが、君は殴られたことがある。(今回も)食らえ」と言い返している。  そして5月2日、ケイプは「7月8日の勝敗を左右するフットワークの速さ。その手が低いままなら、簡単に倒してしまう」と、『UFC 290』出場の可能性がまだあることを示唆している。  ケイプは、アンゴラ系ポルトガル人ファイター。2019年のRIZIN大晦日大会で朝倉海を2R TKOに下してバンタム級王座を獲得。フライ級に落として、2021年2月にパントージャとUFC初戦を戦い、判定負け。続くマテウス・ニコラウ戦もスプリット判定で敗れるも、以降、オデー・オズボーン、ジャルガス・ジュマグロフをいずれも1R TKO。2022年12月の前戦ではダビッド・ドボジャークからダウンを奪う判定勝ちで3連勝。前王者との対戦を決めていた。  モカエフは、英国籍のダゲスタン人ファイター。空手&レスリングをバックボーンにIMMAF世界王者に2度輝くなど、アマチュアMMA23勝無敗。プロ転向後は、BRAVE CFなどで活躍し、6勝無敗で2022年3月にオクタゴンデビュー。コディ・ダーデンを58秒、ギロチンで極めてUFC初陣を飾ると、2戦目でチャールズ・ジョンソンから12度もテイクダウンを奪い判定勝ち。続けてUFC2勝2敗のマルコム・ゴードンに3R 腕十字を極めて、オクタゴン3連勝。  2023年3月の前戦では、ジャフェル・フィリオにヒザ十字を極められるも、逆転のクロスフェイスロックで一本勝ち。UFC4連勝をマークしている。フィリオの潜りからのヒザ十字でヒザを伸ばされ、勝利後に伸ばされた右足をひきずって勝ち名乗りを受けたモカエフは、4カ月間でどれだけ回復したか。 [nextpage] 6.24 平良達郎が出陣、ランカー以外も目が離せないフライ級  フライ級では、王者ブランドン・モレノを筆頭に、1位がフィゲイレード。2位が3連勝中のアレッシャンドリ・パントージャ、3位がRIZINにも出場したカイ・カラフランスとなっている。  4月15日にはブランドン・ロイヴァル(4位)がマテウス・ニコラウ(5位)に1R KO勝ち。6位のアレックス・ペレスはレスリングベースながらローキックの使い手のウェルラウンダーだが、3試合連続キャンセル中だ。  6月3日には、モレノに敗れて3位のカラフランスが7位のアミール・アルバジと対戦。1週間後の6月10日(日本時間11日)には8位のマット・シュネル(米国)が10位のダビッド・ドボジャークとの対戦が決定している。  また、6月24日(日本時間25日)のUFCでは、13勝無敗・UFC3連勝中の平良達郎(Theパラエストラ沖縄)が、8勝2敗(UFC1勝1敗)のクレジソン・ホドリゲス(ブラジル)と対戦。  フライ級は上位陣のみならず、トップ10以降がスタックしているのが現状だ。  かつてTUFで扇久保博正に判定勝ちしているティム・エリオットは11位で、6月3日に2連勝中のノーランカー ヴィトー・アルタミラノと対戦。12位に4連勝中のモカエフ、13位に3連勝から前戦でシュネルに三角絞めで一負けしたスムルダジ。  14位にエリオットには判定負けもブルーノ・シウバ、アラン・ナシメントには判定勝ちで前戦でネイト・マネスにギロチンで一本勝ちしているタギール・ウランベコフ、そして15位にドボジャークとウランベコフに判定負けもJPバイズ、ヴィトー・ロドリゲス、タイソン・ナムをいずれもフィニッシュしてUFC3勝2敗と勝ち越しているブルーノ・シウバがつけている。  また、ナシメントに判定負けでランキング外ながら、平良が判定で勝ったカーロス・カンデラリオを61秒 三角絞めで仕留め、3月にマルコム・ゴードンも1R TKOに下すなど2連勝中のジェイク・ハードリー。  さらに、ジェームス・クラウスの愛弟子でコンテンダーシリーズからUFC入り後、アオリ・チロン、ダニエル・ダ・シウバ、 ジャルガス・ジュマグロフを相手に3連勝中のジェフ・モリーナといった強豪も控えている。  そんな中、7月8日の『UFC 290』メインカードでは、UFC世界フライ級王者ブランドン・モレノ(メキシコ)に、3連勝中のアレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル・2位)が挑戦するタイトルマッチが組まれている。  果たして『UFC 290』でマネル・ケイプvs.ムハマド・モカエフは実現するか。 [nextpage] ONE、RIZINでもフライ級で注目カード (C)ONE Championship (C)RIZIN FF  今後、同級は世界的にも日本との関係が深い選手のビッグマッチが組まれており、5月6日には『ONE Fight Night 10:Johnson vs. Moraes 3』で、デメトリアス・ジョンソン(王者)vs.アドリアーノ・モラエス(挑戦者)、同日の『RIZIN.42』ではジョン・ドッドソンvs.竿本樹生、山本アーセンvs.伊藤裕樹。  さらに、5月7日にはいよいよ「DEEPフライ級GP決勝戦」として、福田龍彌vs.本田良介。また、5月27日or28日の『Raod to UFC』では鶴屋怜がフライ級トーナメントに出場する。  そして、Bellatorハワイ大会で対戦相手の体重超過により試合が流れた堀口恭司、4月1日大会で北方大地に一本勝ちした神龍誠、かつてTUFでパントージャに判定勝ちしている扇久保博正らの次戦はどうなるのか。  世界のフライ級戦線に注目だ。
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