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インタビュー

【RIZIN】武田光司「グスタボは朝倉未来選手とやった時とは違う。今は何でもできる選手」=4月29日(土)『LANDMARK 5』代々木

2023/04/27 23:04
【RIZIN】武田光司「グスタボは朝倉未来選手とやった時とは違う。今は何でもできる選手」=4月29日(土)『LANDMARK 5』代々木

(C)ゴング格闘技

 2023年4月29日(土)東京・国立代々木競技場第一体育館でケージで行われる『RIZIN LANDMARK 5 in YOYOGI』のライト級(71.0kg)で、ルイス・グスタボ(ブラジル/EVOLUCAO THAI)と対戦する武田光司(BRAVE)が27日、個別インタビューに応じた。

 武田は、元高校6冠グレコローマンレスラーで、元DEEPライト級王者。2018年10月に北岡悟に判定勝ちでDEEP王座を戴冠。大原樹里を相手に2度防衛に成功し、2020年9月から参戦したRIZINでは5勝4敗。当時の修斗王者・川名雄生、PANCRASE王者・久米鷹介をいずれも判定で下すと、“ブラックパンサー”ベイノア、ジョニー・ケース、ザック・ゼインに勝利。しかし、矢地祐介、スパイク・カーライル、Bellatorのガジ・ラバダノフには判定で敗れている。

 ブラジルのルイス・グスタボは、アンドレ・ジダのチームEVOLUCAO THAIでデビューから9連続フィニッシュ勝利。2018年8月にRIZIN初出場で矢地祐介に2R KO勝ち。2019年4月に、朝倉未来に判定負け後、同年10月に上迫博仁に1R TKO勝ち。2019年大晦日のライト級トーナメント準決勝でパトリッキー・フレイレに1R 自身初のTKO負けを喫したが、2022年4月に矢地祐介に、9月に大原樹理に、いずれもTKO勝ちを収めている。MMA12勝2敗で7KO・TKO勝ちと5つの一本勝ちを誇るフィニッシャーだ。

 ライト級の日本人キラーともいえるグスタボを相手に、武田は「『武田光司』という試合は見られる」と激闘を予告した。

海外にRIZIN代表として送り込んでもらうためにも結果を出すことがすべて

──髭は?

「馴染んだんでこのままでいいかなって」


──試合を2日後に控えた心境は?

「去年大晦日の『RIZIN×BELLATR対抗戦』で選ばれて出場して……なんだろうな。いい試合ができたかどうかって言われたら、自分のなかで力を出しきることができて、そういう意味では満足できたけど、結果だけだと満足していない。対抗戦に出た先輩方も負けてしまって、ファンの方には情けない結果を見せてしまったので、次は何がなんでも勝つ、最後勝っているのは僕だっていうところをファンのみんなにはみてほしいので、だから気持ちもコンディションもすごい絶好調で、あとはやるだけと考えていますね」

ーー今回に向けて強化してきたことは?

「感覚的には去年(スパイク)カーライルとやって負けてハワイへ行った。そのときに似てる。やってきたこと、コンディションや気持ちもだいぶ落ち着いている。やってきたことを強いていえば“MMAをやってきました”。ボクシングをやってきたとか、キックボクシングやってきた、とか分解したらあるけど、最終的にはMMA。MMAスキルが上がったんじゃないかと自分では思っています」

ーー対戦相手のルイス・グスタボ選手の印象は?

「朝倉未来選手と矢地祐介選手がグスタボとやっていて、去年の4月にも矢地選手がグスタボと再戦しているけど、前の試合を遡って振り返るとMMAがすごい強くなっていますね。前は喧嘩っ早い荒々しいスタイルが印象的な部分があったんですけど、今はMMAができる選手、なんでもできる選手だと僕も思っています。振り返って試合を見て、寝技も絶対強いと思う。寝技の展開が無いから未知数みたいなのはあると思うけど、寝技もできるから自信を持って打撃ができるし、寝技ができるからこそ、打撃で攻めてきている選手だと思うので、腰も重いと踏んでいるし、フィジカルも強いと踏んでいる、全部できると思っています」

ーー予想する試合展開は?

「極力パンチはもらわないようにしたいですけど、無理なので絶対そんなの。だから被弾して被弾して耐えて耐えてになるのかな。被弾してすぐ捕まえにいくのかどうなるかはあまり話せないですけど、『武田光司』という試合は見られるんじゃないですかね」

ーー大晦日は世界の格闘技ファンを驚かせたが、あの試合を経験して一番変わったところは?

「メンタルですね。去年は大晦日も含め、対外国人で4連戦して気持ちがすげー強くなったと自分で踏んでいるので。やっぱりこう、外国人選手といきなり1発目の試合はフィジカルも想像できないし、動きも日本人と違って変速的なところがあるので、そういうところをやっぱり僕は連戦して経験して場数踏んできてやってきた。他の日本人選手と場数が違うと思っています。メンタル面が圧倒的に強くなったと思ってる。フィジカルだったり、練習面では、練習しないと強くならないし、試合したってテクニックがうまくなるわけではないから、気持ち的な面で僕は成長できたと思っています」

ーー今大会は、フェザー級がダブルメインです。世間的にも人気選手が多く注目が集まっています。ライト級をもっと盛り上げたい気持ちは?

「無いですね(笑)別に。そういうことを考えていると僕は僕らしさが出ないと思っているので。結果が出てきてそういう風に盛り上がってくれればいいと思っているし、僕はそういうエンタメがすごい苦手なので。試合して戦って結果が出て、ついてくればそれはそれで嬉しいですけど、ファイターなので戦うことが全てだと僕は思っているので。まあ、試合したいスねえ(笑)」

ーーグスタボ選手は朝倉未来選手とも試合(68kg)をしています。グスタボ選手を通して未来選手と武田選手を比べる人もいることを意識しますか?

「いや別に全く。ファンの人たちがそういう風に盛り上がってくれれば別にいと思うし。さっきも言った通り、レベルが全く違うと思っていて、当初の朝倉選手と試合した頃のグスタボ選手とは違うと思っているので、そういうことには何も思っていないです。僕はやるべきこと、戦うことをやることしか考えていないので、そういった感情は特にないですね」

ーー外国人選手との試合をこれだけやってきて、ここをクリアしたらいよいよベルトも視野に?

「無いっスね、べつに(笑)。前にも言ったけど、自分を客観的に見てもまだ無理だと思ってるんですよ、自分のレベル的にも。サトシ選手とやって勝つのは。僕はそう踏んでいるので、僕はそういうこと恥ずかしがらずに喋っちゃうので言いますけど。今は厳しいです。“今は”っすね。やっぱり自分が強くなってきているのを自分で感じているので、もうちょっと時間ほしいというのもあるし、ベルトどうこうじゃなく、強い相手と試合したいというのがあるので。試合に勝ったら言います」

ーー修正してきた点は?

「修正面として言えば、分解して喋ると、ボクシングがボクシングになっちゃってて、レスリングがレスリングになっちゃってて。MMAになりきれてなくて、そこのパーツ一つひとつを組み付けていくにはどうすればいいかって言ったら、やっぱり自分の持っている知識だけでは限界があったので、海外に練習に行って、パーツひとつをどうすればいいかを修正しに行ってやってきました。大晦日の頃の自分に比べて強くなっていると僕は感じていますね」

ーーよりスムーズに連動していると?

「分かりやすく言うと、パンチ打って『よしタックルいこう』とかじゃなくて、そこでうまく組み付ける動きを取り入れたりしてきたので、また変わった自分が見られるんじゃないかと思いますが、それは試合しないと分からないので何とも言えないですね」

ーー技術的には勝負ポイントはどこに?

「グスタボ選手は、ライト級ではリーチがすごい。僕はタッパ(身長)が低いしリーチも無いので、まず第一に距離感だと思っていて、そこが一番のキー。ジョニー・ケースとの時と同じ感覚ですね。タッパも同じくらいだし、僕はそう感じている」

ーー大晦日以来、待ち望んまれているジャーマンは?

「ジャーマン?(笑)出せたらっスね。出したらどうこうじゃないけど、コントロールの意味ではめちゃくちゃ強い武器なので。だからそういう意味では、出せるときは出すし、いけるときはいくけど、そう簡単に出せるような相手じゃないので、海外のトップ選手たちというのは。それにこだわらずMMAをしたいと思っています」

ーー大原選手や矢地選手が、下がらされてしまう圧力についての対策は?

「もちろんしていますね、そこに関しては。ペラペラ喋りたくはないですけど、どうしたらああいう風になってしまうかというのは、それはやっぱり実現できるか、遂行できるかはやらなきゃ分からないところがあるんですけど、ああいう風に圧力に押し負けてしまうには原因があると思うので、それは研究しました。原因は自分のなかでは掴んでいるつもりでいます」

ーーBellatorでラバダノフ選手の次戦も決まりましたが、ダゲスタン勢と連絡は?

「直接は取っていないけれど、宮田(和幸・BRAVE)先生がうまく話してくれていて。国の情勢で分からないけど、僕は行く気でいる。年内には行けるのでは。周りには止められるけど、そういうところに飛び込むのが僕。行きたいっスね」

ーー武田選手にとってラバダノフの試合が大きな変革の試合になった?

「なったというか、理想のスタイルのファイターの集まりじゃないですか、あそこって。僕の中でなんですけど。そんなところの集まりのファイターと試合することができて、やっぱり言葉が通じずとも気持ちは通じあっていると思うので僕は。行きたいです、年内には」

ーー今回の国際戦を越えることで、BELLATOR対抗戦やRIZINハワイ大会も出て行きたい?

「もちろんです。RIZINにはすごい感謝をしてるし、正直めちゃくちゃキツいじゃないですか、僕が戦ってきたファイターたちって。僕はそういうのを、自ら望んでやっていることなので、RIZINには感謝しているので、RIZINを離れるのではなくRIZIN代表として送り込んでほしい。だけど、送り込んでもらうにもまず結果がないとダメなので、結果を出すことがすべてなので。勝つことが全てだと思っていますね」

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