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【PANCRASE】中田“ザ・リッチ”大貴が三宅輝砂に逆転の失神ギロチンチョークで「明日もまた生きるぞ!」、ライカが渡邉史佳との激闘を制し3年5カ月ぶり勝利、若林耕平が八田亮に競り勝つ、西尾真輔がDARANIをパウンドアウト

2023/03/26 12:03
 2023年3月26日(日)東京・ニューピアホールにてPANCRASE昼夜大会が行われ、12時15分から昼の部『PANCRASE 331』が開催された。 ▼メインイベント フェザー級 5分3R〇中田大貴(和術慧舟會HEARTS)#1位・6勝4敗[2R 4分59秒 ギロチンチョーク]×三宅輝砂(ZOOMER)#8位/2021年NBT同級優勝・7勝4敗 絶対王者ISAOのBellator契約で、大きな動きが予想されるフェザー級。  1位の中田はMMA3連勝から、2021年11月にRIZIN初参戦で堀江圭功とケージで大激闘の末、判定負け。2022年3月に亀井晨佑(2位)にスプリット判定負けで初の連敗も、2022年7月の内村洋次郎戦で1R TKO勝ち。10月の前戦RIZIN.39では芦田崇宏に判定負けを喫している。  対する8位の三宅輝砂はMMA5連勝から2021年9月に中田と同じく亀井晨佑にスプリット判定負け。2022年4月に田村一聖(3位)に判定負けで2連敗も、10月大会で小森真誉を2R KOに下している。  中田は1位を死守し、すぐにでも暫定王者・透暉鷹が持つベルトに挑めるか。三宅は小森戦のKO勝ちの勢いを加速させ、中田を破ってコンテンダー筆頭格を狙う。  1R、中田の左右ラッシュから右フックにガードの三宅は右の蹴り。その蹴り足を掴んでテイクダウンする中田にそのまま後方に投げて上を取る三宅。  背中を着かされた中田は、下からヒジ。三宅のプレッシャーにクローズドガードにする中田。背中を見せて立ち上がる中田はスタンド勝負。右カーフの三宅。中田は上下、腹にパンチを打ち込む。2者が中田を支持、1者が三宅を支持。  2R、左目を腫らした三宅にドクターチェック後、再開。左右で詰める中田が前ががりになると、そこにカウンターのダブルレッグテイクダウンは三宅。金網使い立つ中田に、首相撲は三宅。剥がして左右で詰める中田に再び三宅はダブルレッグテイクダウン!  ハーフガードの中田は潜りから足を手繰りが、潰した三宅が上のまま。下の中田は金網まで這い、クローズドに三宅を入れてギロチンチョーク! 三宅の息が苦し気な呼吸音を立てて直後に三宅は失神。正式タイムは、2R4分59秒、失神一本勝ちとなった。  厳しい展開から勝利した中田は、「30周年の歴史はすごい。いろんなバトンが繋がれてきて自分に渡されて、戦って生き残るのは不変のこと。今日はこの一言で『明日からまた生きるぞ!』」とPANCRASE創始者・船木誠勝の言葉を引用して、メインを締めた。 [nextpage] ▼コ・メイン 女子フライ級 5分3R〇ライカ(RIGHT THING ACADEMY)11勝9敗2分[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×渡邉史佳(OOTA DOJO)※プロデビュー戦、1敗。アマ修斗2022年全日本選手権女子バンタム級優勝  ライカは、2019年10月のアニー・カロリネ戦のスプリット判定勝ち後、3敗1分。前戦は2022年11月の修斗でキム・ソユルに3R リアネイキドチョークで一本負けしている。3年5カ月ぶりの勝利を掴めるか。  対する渡邉は、テニスでインカレ出場のアスリート。今回がプロデビュー戦。2022年アマチュア修斗では全日本選手権女子バンタム級で優勝している。  所属のOOTA DOJOからは4月30日にバンタム級の暫定王者・田嶋椋が、正規王者の中島太一との王座統一戦に臨むことが決定しており、渡邉はベテラン相手に勝利し、先輩に繋げることが出来るか。  1R、遠間から出入りの渡邉はジャブ、右ストレート。手数少なく慎重なライカは頭を下げてダックイして左右で詰めるが、その動きを読んでいる渡邉はサイドに回る。3者10-9で渡邉のラウンドに。  2R、左ジャブをダブルで当てるライカ、渡邉も右アッパーを返し、詰めて組み。ジャブのライカは左フックも。渡邉は右で出入り。2者がライカ、1者が渡邉を支持。  3R、いきなり組みに行った渡邉。金網背にするライカもさばくが、中央で渡邉はダブルレッグテイクダウン! 金網つかい立つライカをさらにダブルレッグで尻着かせるが、際で上取るのはライカ。リアネイキドチョークを狙うが、エビを打ち上を取り返す渡邉。スタンドでは大振りになる渡邉に左ストレートを当てるライカ。渡邉も果敢に打ち合い、ゴング。デビュー戦とは思えない試合度胸を見せた。  判定は2-1(29-28×2, 28-29)に割れるも、有効打を当てたライカが勝利。3年5カ月ぶりの勝ち名乗りを受けたライカは涙ぐみながら、「ギリギリ2対1だけど、ずっと勝てなくて、みんながついてくれて練習とかもつきあってくれてありがとうございます。パンチで勝つつもりでしたが、相手もボクシングがうまかったです。これからもステップアップして、挑戦していきたいと思います」と語った。 [nextpage] ▼第5試合 ストロー級 5分3R×八田 亮(ストライプル オハナ)#1位/元ZST王者・15勝9敗[判定1-2] ※28-29×2, 29-28〇若林耕平(総合格闘技道場コブラ会)#4位・7勝1敗1分  1R、蹴りを空振りもシッティングから足を手繰り、がぶりの若林を引き込んだ八田。オープンガードの八田はギロチンプレッシャー。さらに三角絞め狙い。若林は中央にステイし細かいパウンド。八田はめくりを狙い、ラバーガードも。上をキープする若林。3者10-9で若林を支持。  2R、ダブルレッグの八田に差し上げ小手に巻く若林が上に。下からレッスルアップする八田は、若林の首を狙うが、首を上げて左で差して投げるのは若林。なおも下から立ち上がる八田は、パスガード、マウントも若林はケージを蹴ってリバーサル。2者10-9若林、1者が10-9で八田を支持。  3R、右で差す八田に組んでボディロックテイクダウンは若林。下から亀で立ち上がり、小外でテイクダウンを奪う八田がパスガード。マウント、バックマウント、さらにマウントから腕十字を狙ったところでホーン。  判定は2-1に割れ、29-28×2, 28-29で若林が接戦を制した。 [nextpage] ▼第4試合 ライト級 5分3R×DARANI(PRAVAJRA)#8位・12勝13敗1分[1R 1分47秒 TKO] ※パウンド〇西尾真輔(宇留野道場)#9位/2022年NBT同級優勝・4勝4敗1NC  1R、サイドキックのDARANIに、詰める西尾は左右からDARANIの首投げをすかしてがぶり。西尾はがぶりヒザを効かせると、シングルレッグで押し込むDARANIにスタンドギロチンチョーク! 押し込んで絞めると首を抜いて、パウンドアウト! [nextpage] ▼第3試合 フェザー級 5分3R〇名田英平(総合格闘技道場コブラ会)#9位 /2019年NBT同級優勝・14勝6敗2分 [判定3-0] ※29-28×3×糸川義人(TURNING POINT MMA)#11位/2022年NBT同級優勝・2勝2敗  1R、ともにオーソドックス構え。糸川の右ローの打ち終わりに名田は右オーバーハンド! ダウンした糸川にアナコンダチョークを極めに行くが回って外す糸川。名田はがぶりからヒザ。フルガードの糸川を寝かせて左手を後ろ手で縛り、パウンド。3者10-9で名田を支持。  2R、右オーバーハンド、右アッパーと角度を変えて打つ名田。糸川は終盤右を返すも3者10-9で名田のラウンド。3R、右アッパー、右ハイで前進する糸川に名田は金網つまりガード。組んで凌ごうとするが、糸川が離れ跳びヒザで追うもホーン。  判定は3者が29-28×3で名田を支持した。 [nextpage] ▼第2試合 バンタム級 5分3R〇高城光弘(リバーサルジム横浜グランドスラム)8勝2敗[判定3-0] ※30-27×3×サイバー遼(トライフォース東中野)13勝19敗4分  1R、オーソから左サイドキック、右ローは高城。組んでシングルレッグも倒れない遼にヒジ。遼もアッパーを返す。ジャッジ3者10-9で高城。  2R、強い左ミドルの高城に遼も右の蹴り。右を振って詰める高城を突き放す遼。今度は遼から組むが体を入れ替える高城。遼は高城の蹴り足を取って詰めるが、抜く高城が逆にシングルレッグから遼に尻を着かせる。3者10-9で高城のラウンド。  3R、遼の詰めを体をい入れ変える遼。スタンドバックから引き込み。リアネイキドチョーク狙いに正対する遼をレッグドラッグに。寝かせる高城はボディロックでコントロール。金網で立つ遼を後方に投げてみたびレッグドラッグで寝かせると足関節へ。ホーン。  判定は3-0(30-27)のフルマークで高城が勝利した。 [nextpage] ▼第1試合 フライ級 5分3R〇前田浩平(GRABAKA)5勝5敗 2018年IMMAFオセアニア選手権優勝[判定2-1] ※28-29, 29-28, 30-27×今井健斗(マーシャルアーツクラブ中津川)4勝2敗  1R、サウスポー構えの前田は左ミドル、ストレート。オーソの今井は詰めて右ミドルも、前田はカウンター狙い。ダブルレッグは今井が切る。ジャッジ3者10-9で前田支持。  2R、詰めて左で差して押し込む今井。剥がす前田はニータップでテイクダウンも、そのまま投げる今井。両者立ち上がり。左で差す今井にヒザを突く前田。組んで小外がけテイクダウンは今井も、金網使い立つ前田、2者が今井、1者が10ー9で前田支持。  3R、出入りでジャブストレートの前田は、今井が前に出てきたところにニータップでテイクダウン! 背中をついた今井は下から三角絞め狙いも組ませない前田。立つ今井は前田を追うがホーン。  判定は2-1(28-29, 29-28, 30-27)でスプリットに割れたものの前田が勝利した、
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