左縦ヒジを放つ福田
「True4U+スック ペッピヤ」
2019年7月5日(金・現地時間)タイ・ルンピニースタジアム
▼セミファイナル 118-119ポンドハンディ戦 3分5R
×カイト・ウォーワンチャイ(キング・ムエ/現ラジャダムナンスタジアム認定スーパーフライ級6位/元タイ国プロムエタイ協会フライ級王者)118ポンド
判定0-3
○ジャルンリット・ラウェイムエタイ(タイ)119ポンド
タイ本国で活躍を続ける福田海斗(キング・ムエ)が、7月5日(金)のルンピニースタジアム『スック ムエマンワンスック+ペッピヤ』セミファイナルに出場、急速に力をつけてきているジャルンリット・ラウェイムエタイ(タイ)と対戦した。
この試合は福田118ポンド(53.5kg)、ジャルンリット119ポンド(54.0kg)と福田が1ポンドのハンディを負うハンディ戦。通常、外国人に対してタイ人がハンディを負うことは多々あるが、外国人である福田がタイ人選手にハンディを与えるというのは常にタイのトップシーンで試合を続けている福田ならではの出来事であろう。ただ、このハンディがどう影響したのか。
試合前賭け率は11-8で福田がリード。やはりジャルンリットに対して実績が上の福田にギャンブラーは期待しているようだ。試合は序盤から福田が積極的にパンチ、ローで攻め立てる。第2Rに入ると福田の右ローが効きはじめ動きが鈍るジャルンリット。そして福田の左ヒジでジャルンリットの額がカット、有利を印象付ける。しかし時折鋭い左ミドルを返し、福田のブロックが間に合わずクリーンヒットしペースを引き戻す。
第3Rからはジャルンリットが前に出て組み勝負を仕掛ける。もともと組み勝負には強い福田だが、ジャルンリットはうまくサイドに回り込み横から福田をロック。レフェリーのブレイク時の体勢もジャルンリットのほうが良く、第3R終了時で7-4とジャルンリットにリードを許してしまった。
勝負となる第4R、福田は前進しパンチ・ヒジを狙っていく。その左縦ヒジがヒットしジャルンリットは後退。首相撲になっても福田の方が良い体勢を作るようになり福田ペースに。第4R終了時で2-1でジャルンリットのリードは変わらないものの、差はほとんどなく最終ラウンドで勝負が決まる“チンダム”に。
福田はこのラウンドも前進し、ジャルンリットは下がりながら左ミドルのタイミングを狙う展開。双方死力を尽くした大接戦、優劣つけ難い内容であったが、残り時間ラスト30秒あたりで福田は首相撲の状態から青コーナー付近で滑って転倒。コカし技ではなかったが、これが最終的に決め手となってしまい、なんともやり場のない判定負けとなってしまった。
福田は「最後、コカされたわけではないけれど転倒してしまったのが悔しい。ムエタイはバランスの競技なので仕方ないですね。自分が悪いんです」と肩を落とした。
7月は連戦(5日、31日)となっており、その緒戦で悔しい判定負けとなってしまった福田。31日のラジャダムナンスタジアム『スック ワンギントーン』でもメインまたはセミファイナルでの登場が有力であるため、ここは気持ちを切り替えて臨むしかない。
発信元;MuayThai Super Fight
写真提供:MuaySiam