2023年2月10日(金)日本時間午後9時30分から、ムエタイの聖地、ルンピニースタジアムで開催される『ONE Friday Fights 4』(ABEMA配信)。
同大会第3試合のバンタム級キックボクシングマッチにて、鈴木宙樹(クロスポイント吉祥寺)がONEデビューを飾る。実弟の鈴木千裕がRIZN、KNOCK OUTで活躍するなか、宙樹はいかにONE参戦に至ったか。そしていかにルンピニースタジアムで戦うか。現地入りした2月8日、鈴木に聞いた。
圧倒的に自信があるのは、パンチ
──ONE Championshipのオファーがあった時の気持ちは?
「僕の憧れていた団体なので、心が躍るようでした。チャンスが来たなという気持ちで、喜びしかなかったです。ようやくチャンスが来た、そういう気持ちで不安などは全くなかったです」
──オファーがあったきっかけは?
「僕のジムの先輩(小笠原裕典)が3、4年前にONEに出ていて、その時に僕もセコンドで帯同していました。当時、『ONEに出たいです』って、携帯で調べた英語でONEのスタッフさんに伝えたら、これ使って頑張れってグローブをいただいたんです。それからずっとONEに出たかった。12月に僕の前回の試合があって、次の試合が4月って聞いた時に『もっと試合をしたい』ってジムの会長に伝えたら、今回のオファーにたどり着きました」
──現地バンコク入りしましたが、今の気持ちは?
「今日、対戦相手とすれ違うような感じで会うことがあったんですけど、早く試合をしたいです!! 楽しみでしかないですし早く試合して、勝ったよ! って日本に帰りたいですね」
──イランのファリヤ・アミニプールとの試合に向けての準備は?
「対ムエタイ、の練習をしてきました。ムエタイの選手に対する攻略を色々と自分のタイ人トレーナーだったり、ジムの会長と相談しながら作戦してきました。練習は、弟の千裕や別の団体に出ている不可思選手だったり、同じ体重の選手たちと一緒に練習をしてきました」
──海外に出稽古行っていた時期もあったとか。
「ちょうど対戦相手のジムであるタイガームエタイに2カ月前に練習に行っていました。それがタイでの初めての練習でした。タイガームエタイでは、パーソナルで色々なテクニックを教えてもらいました。海外に行って練習するっていうのは、最近動き始めたことですね」
──ONEで憧れの選手は?
「憧れと倒したいという気持ちが混ざっているんですけど、元チャンピオンの秋元皓貴選手ですね。すごい憧れもあるし、リスペクトしているし、いつか秋元選手と肩を並べて試合をできるように頑張っていきたいです。秋元選手はやっぱり、練習環境もそうですけど、周りにない選択(海外を拠点にする)をして、絶対きつい道だと思うんですよ。言語の違いもありますし、そういう国で練習を積んで、みんなとは違うところからONEに参戦してチャンピオンになった。やっぱり普通の選手じゃないことをしているので、そういう所も含めてリスペクトと憧れがありますね」
──この試合でどんな自分を見せたいですか?
「日本では、僕の戦績の半分以上はKOで勝利をしてきたので、ONEの舞台でもKOできるんだというのを、世界のファンに見せていきたいです。本当に世界中の皆さんに僕の名前を知ってもらえるチャンスでもありますし、僕の格闘技人生の中でも最大のチャンスだと思うので、気持ちが高ぶっています。プレッシャーとかは全く感じないタイプなので、自分が持っている力を100%ぶつけて、あとは結果がついてくると思うので。いつも通り行こうと思います!」
──対戦相手の印象は?
「ザ・ムエタイという感じのスタイルですよね。アップライトで腕をしっかり上げてミドルキックを蹴ってという感じ。さすがタイガームエタイで練習している選手だなと思います。そういう選手の蹴りは僕よりも優れていると思うので、蹴り技は強いかなという印象です」
──鈴木選手が自信を持っている部分は?
「圧倒的に自信があるのは、パンチですね。僕のKOはほとんど右のストレートで倒してきました。そういう展開が多いので、この試合はパンチ対蹴りになると思います。僕のパンチは、当て勘とパワー、そしてタイミングが人より優れていると思います。元々、伝統派空手をやっていて、そういう部分が優れていると思います。当て勘の部分とか見えないところから当てるというのは僕の武器かなと思います」
──どんな試合を想定していますか?
「気持ちは1R目から倒しにいきたいですけど、どんな選手かわからないので、コツコツやって3Rを通してKOできたらと思います。どんどん詰める試合をしていきたいです。格闘技の醍醐味はKOだと思うので、しっかり倒して、大会のMVPを取れるようにしていきたいです。1万ドルボーナスも、もちろん狙いたいです!」
──この試合の後もフライデーファイツで戦いたい?
「もちろん、出れるチャンスがあるのであれば、どんどんONEの舞台で試合をしたいです。秋元選手のいる舞台に上がれるように頑張っていきたいです」
──今の自分の目標は?
「目標は、一番はONEのベルトを自分の腰に巻くこと。その前に秋元選手を倒したいですし、僕と同じ階級の選手を倒せるような選手になりたいです」
──最後にファンにメッセージを。
「世界の方々は僕の試合を初めて見る人がたくさんだと思うんですけど、日本には秋元選手以外にも強い選手がいるんだぞっていうのをお見せするので、楽しみにしていてください。日本から応援してくださる方々に向けては、まだ僕は日本代表とまでは行かないかもしれませんが、日本を背負って戦ってくるつもりなので、しっかり見守っていて欲しいという気持ちです」