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【KNOCK OUT】“レジェンド”佐藤孝也の注目は小笠原瑛作vs.ロンナチャイ「一流選手といえどもロンナチャイのペースに引きずり込まれたらなかなか崩すことは出来ない」

2023/02/08 19:02
 2023年3月5日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催される『KNOCK OUT 2023 SUPER BOUT “BLAZE”』。新体制となったKNOCK OUT初のビッグマッチであり、3月の立ち技ビッグマッチ3連戦(12日にK-1、26日にRISE)の先陣を切る今大会の見どころを、“レジェンド”佐藤孝也キング・ムエ会長に語ってもらった。 【写真】現役時代にタイのトップ選手と対戦、現在のムエタイにも造詣が深い佐藤会長 佐藤会長は第14代全日本キックボクシング連盟フェザー級王座、第2代ニュージャパンキックボクシング連盟ライト級王座の二階級制覇を達成。キャリア後半はムエタイの現役ランカーたちと渡り合った。2001年2月に引退すると、地元・愛知にムエタイジム「キング・ムエ」をオープンし、現在タイのムエタイ界で最も活躍している日本人選手・福田海斗を育てている。  タイ政府公認の国際ムエタイスポーツ協会の日本代表にも就任するなど、ムエタイの知識は日本トップクラスとの評価が高い佐藤会長が、3・5KNOCK OUT代々木大会の中から“注目するこの一番”として選んだのが、KNOCK OUT-REDフェザー級3分3R延長1Rで行われる小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺/KNOCK OUT-REDフェザー級王者)vs.ロンナチャイ・トー.ラミントラー(タイ/2022年ムエタイMVP、ルンピニースタジアム3階級制覇)だった。 「3月5日の代々木大会に出場するロンナチャイ、よくまぁこんなトップ選手を連れてきたなぁと思います」と、現役大物選手の招聘に驚きを隠せない。 「ご存じの通り、ロンナチャイはタイ国スポーツ庁の選ぶ2022年の最優秀選手に選出されています。2022年は6戦して5勝1敗、しかも戦ってきた相手はコンペット(3/12K-1出場)、ペットルンルアン、ヨーティン、フォーカス、ヴュー(3/12K-1出場)といった一流ばかり。サウスポーのフィームー(テクニシャン)で、目がよくカウンターが抜群に上手く、例え一流選手といえどもロンナチャイのペースに引きずり込まれたらなかなか崩すことができません」と、ロンナチャイの凄さを話す。 「今回の試合はKNOCK OUTフェザー級57.5㎏、127ポンドの契約です。ロンナチャイのベスト体重が126~128ポンドですから数字的にはちょうど良い適正体重に見えますが、これはタイの当日計量の場合での話。前日計量であれば体格的には小笠原選手が1階級上と考えるのが妥当でしょう。ここには小笠原選手のアドバンテージがあります」と、体格的には小笠原の方が当日はワンサイズ上だろうとする。 【写真】昨年12月、ラジャダムナン9位のチャーパヤックをあと一歩まで追いつめた小笠原の左ロー「試合は3分×3R制のREDルール(ヒジ打ちあり)。ロンナチャイが通常試合するムエタイルール(3分×5R制)とは違い、展開が速くなりこの点も小笠原選手のアドバンテージと言えるでしょう。小笠原選手は序盤から先の試合(チャーパヤック戦)のようにパンチ・ローで攻めていくはず。しかしながら小笠原選手、ロンナチャイともサウスポーですから小笠原選手の得意とする相手の奥足狙いの左ローキックは出せません。左ローキックの角度を変えないといけないのですが、そうすると今度はパンチからの繋ぎが上手くいかない可能性がある。そのあたりを小笠原陣営がどう修正してくるかが、勝負の分かれ目かもしれません」と、サウスポー同士となることから小笠原の主要武器である左ローをどうするかがキーポイントになるだろうと指摘。 [nextpage]  そのうえで「ただ、ロンナチャイは前述のように抜群のカウンターがあり、小笠原選手のパンチの繋ぎを必ず前蹴りで遮断するでしょうね。強引にでも入ろうとするとそこにもカウンターのヒジが飛んでくる。小笠原選手としてはじっくりじっくりと僅かなダメージを蓄積させていく必要がありますが、3R制なのでその時間はない。そうするとこの3R制はロンナチャイにアドバンテージがあると言えなくもないですね」と、意外にも3R制がロンナチャイ有利に働くかもしれないとした。  では、小笠原が勝利するパターンではどのようなものが考えられるか。佐藤会長は「小笠原選手が3Rの間に確実にダメージを与えて倒す、またはポイントを奪うにはある程度リスクを負い打ち合いの場面に持っていく必要があります。パンチの距離ではロンナチャイは左ヒジの割合が高いので上手く誘ってそのヒジをスウェーしてカウンター、さらにカウンターを被せれば面白いなと。いかに小笠原選手が熱くならず冷静に打ち合いできるか、にかかっているでしょう」と左ヒジに注意しながら打ち合いに持っていくことをあげた。  そして「全体としてロンナチャイが有利であることは動かないと思いますが、本国タイの関係者が考えているほど容易にはいかないと思います」と、ロンナチャイ有利を予想しながらも簡単な試合にはならないとした。
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