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2023年2月4日(日本時間5日)、米国ネヴァダ州ラスベガスUFC APEXにて『UFC Fight Night: Lewis vs. Spivac』が開催された。
『ROAD TO UFC』決勝戦も行われた同大会には4人の日本人選手が出場。うち2選手が5万ドル(約660万円)の「パフォーマンスボーナス」を獲得した。
受賞した1人は、UFCフライ級で3連勝、2試合連続の一本勝ちを決めた平良達郎(Theパラエストラ沖縄)。UFCデビューのヘスス・アギラー(メキシコ)を相手に、1R 4分20秒 、三角に固めての腕十字=トライアングルアームバーを極めて、タップを奪った。
本戦のプレリミナリー第1試合に登場し、23歳でプロMMA13勝無敗をマークした平良は、2022年2月にUFCとの契約を結ぶと、5月にカルロス・カンデラリオに判定勝ち。10月にCJ・ヴェルガラに腕十字で一本勝ちとオクタゴンで2連勝を飾っていた。
平良が戦うアギラーは、コンテンダーシリーズ上がりでUFCデビュー戦。8勝中6つの一本勝ちを誇り、うち5勝をギロチンチョークで極めるという“ギロチン王”。
試合前に平良は、「対戦相手はUFCのデビュー戦なので、甘い世界じゃないっていうのを逆に僕が教える立場だと思ってます。今年はベルトに絡めるような選手に成長します。日本を背負って、思いっきり戦ってきます」と、完勝してフライ級で上位に立つとコメントしていた。
試合は1R、ともにオーソドックス構え。アギラーはいきなり右カーフキックをヒット! バランスを崩した平良に左ミドルも、そこに平良はシングルレッグテイクダウンへ。そのテイクダウンに得意のギロチンチョークを仕掛けたアギラー。
しかし、ギロチンの対策を十分にしていた平良は、相手にクローズドガードにはいれさせず。すかさず左足を対角に逃がして凌ぐと、右手でアギラーのヒジを上に押し、左で相手の首を枕に巻き、左肩で圧力をかけて首を抜き、パスガード。
ハイマウントから三角絞めへ。右手は掴まれたアギラーだが、辛うじて左手を三角の中に入れてスペースを作ると、平良は足を三角に組んだまま右腕を腕十字に極めてタップを奪った。
戦績を13勝無敗とした平良は、しかし、一本勝ちの瞬間に笑顔は無し。カーフを当てられて相手の得意の展開になったことに納得していないか、松根良太代表とハグをかわすとようやく安堵の表情を浮かべた。
セコンドの岡田遼とアギラーのギロチンについて「苦しいときもありました。抱える力が強かったです」と言葉をかわしている。
平良達郎 @tatsurotaira 💪💪💪💪💪💪#UFCVegas68 pic.twitter.com/tMjB5BAGl8
— UFC Japan (@ufc_jp) February 5, 2023
試合後のケージの中でのマイケル・ビスピンのインタビューでは、「ギロチンで抱えられてびっくりしちゃいまいした。僕が上を取って極められない選手はいません。もっと上に行きます! 押忍。アイラブユー、サンキュー! ありがとうございます。日本の皆さん、勝てました」と上位陣に宣戦布告。
放送席に戻ったビスピンは「技術的に完璧な選手。相手のギロチンにまったく慌てていなかった。彼にセットされたら、もうタップするしかない」と絶賛した。
I'm happy thank yooooooooou!
— UFC Japan (@ufc_jp) February 5, 2023
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バックステージで平良は「ギロチン(チョーク)が得意と聞いていたので警戒していました。最初に体勢を取られて面食らったんですが、冷静に対応できました。試合を重ねるごとに自分とも会話でき、セコンドの声も明確に聞こえていました。ランキング入りには興味がないですが、早くランカーと試合をしたいです。ランカー相手に勝てる気もします。目指しているのはベルトの獲得。年内に3戦3勝し、来年にはタイトル戦を目指したいと思っています」とコメント。
また、宿泊施設に戻った後で、岡田に「タップしないので折るしかないかなと思いました」とも語っている。
試合後、平良は5万ドルのパフォーマンスボーナスを獲得。「今年はランカーをばしばしブッ倒していくので」という通り、フライ級ランカーとの対戦も視野に入ってくるだろう。「年内に3戦3勝したい」という平良は頂点を見据えている。