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【ONE】ルンピニー興行第一弾、メインはノンオーvs.ラマザノフ、プラジャンチャイとコンペット激突、セクサンも参戦

2023/01/10 23:01
 2023年1月20日に初開催される『ONE Lumpinee』の全対戦カードが決まった。  ムエタイの聖地ルンピニースタジアムで初開催されるONEの新シリーズ『ONE Lumpinee』。そのメインイベントを飾るのはONEムエタイ・バンタム級王者ノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)が挑戦者に元ONEバンタム級キックボクシング世界王者アラバディ・ラマザノフ(ロシア)を迎えての7度目の防衛戦に臨む。  ノンオーはシンガポールのメガジム「Evolve MMA」に所属する36歳。264勝54敗10分の驚異的な戦歴を誇り、ルンピニースタジアムでスーパーバンタム級からライト級まで四階級制覇、ラジャダムナンスタジアムのベルトも獲得している、まさにムエタイの伝説的存在だ。2019年2月にONEムエタイ・バンタム級王者となり、鈴木博昭、セーマペッチ、ロードレック、リアム・ハリソンらを相手に6度の防衛に成功している絶対王者。4連続KO勝ち中でもある。ルンピニーには8年ぶりの登場。  ラマザノフは水泳から13歳でムエタイに転向、18歳でプロデビューすると21歳でタイに移住した。ロシアムエタイ連盟で12度の優勝、国際アマチュアムエタイ連盟(IFMA)では欧州&世界王者となっている。MAX MUAYTHAIやSUPER MUAYTHAIを経て2018年10月よりONEに参戦。初戦でいきなりペットモラコットに判定勝ちし、アンドリュー・ミラーにはTKO勝ちと好調なスタートを切ったが、2018年11月にセーマペッチ、2019年2月にコンサックに連敗。2019年12月にはジャン・チェンロンに勝利して初代ONEバンタム級キックボクシング世界王座に就くも、2021年1月の初防衛戦でカピタンにKO負けで奪われた。11月にポンシリをKOして再起を飾り、2022年9月にカピタンとムエタイルールで再戦。判定2-1で勝利して今回の王座挑戦となった。  ベテランの老獪さだけでなくしっかりフィニッシュ出来る技術を持ったノンオーに、ラマザノフは蹴り足をキャッチしての攻撃&距離の長いストレートでどこまで対抗できるか。  セミファイナルはストロー級ムエタイで元ONEストロー級ムエタイ世界王者プラジャンチャイ・PK・センチャイムエタイジム(タイ)とコンペット・シットサラワットスア(タイ)という興味深い一戦が実現。  プラジャンチャイは元ラジャダムナンスタジアム認定フライ級王者、元ルンピニースタジアム認定バンタム級&スーパーバンタム級王者。ボクシングでもWBAサウスアジア・バンタム級&フェザー級王座に就いている。スピードがあり、ハイレベルなテクニシャンタイプのムエタイトップファイターの一人で、パンパヤック、ルンキット、プーンコン、ピチットチャイといった一流強豪ファイターたちと拳を交えている。2021年7月のONE初参戦で、いきなりサムエーに挑戦して判定勝ちで王座に就いたが、2022年5月の初防衛戦でジョセフ・ラシリにTKO負けで陥落。今回が再起戦となる。戦績は338勝52敗3分。  コンペットはルンピニースタジアム認定フライ級&バンタム級の2階級制覇、元タイ国プロムエタイ協会ライトフライ級王者、BBTV(7チャンネル)フライ級・ライトフライ級・フェザー級の3階級を制覇したムエタイ6冠王。ここ数年はフェザー級トップ選手として君臨し、上の階級の選手とばかり試合を組まれたことも。“フィームー”と呼ばれる離れて戦うテクニシャンタイプであるが、激闘の多さで有名な7チャンネルで戦ってきた、打ち合いも出来る万能型。2022年9月、K-1に初参戦して玖村将史を判定に破り、日本でもその名が知られるようになった。その後はタイで2勝1敗。戦績は83勝(12KO)17敗3分。  両者は過去2度対戦し、2020年10月の初対戦ではコンペットが判定勝ち、2カ月後のダイレクトリマッチではプラジャンチャイが勝利している。約2年ぶりの再戦、OFGマッチではプラジャンチャイに一日の長があるが果たして。  そして注目選手は、日本でもお馴染みの“鉄人”セクサン・オー・クワンムアン(タイ)のONE初参戦だ。  セクサンはタイのビッグマッチには欠かせないムエブー(アグレッシブに前へ出てムエタイの全ての技を使って戦うタイプ)のスター選手の一人。2015年9月のラジャダムナンスタジアムにて梅野源治を迎え撃ち、勝利を奪って梅野の進撃をストップした。同年にはラジャダムナンスタジアムの年間MVPにも選ばれている。『RISE WORLD SERIES 2019』に初来日し、-61kgトーナメント1回戦では大雅を破ったが、準決勝では白鳥大珠に敗れた。  その後はロッタンやヨードレックペットを相手に連敗が続いたが、2022年は8戦して5勝1敗2分と盛り返してきている。打たれ脆さも出てきた中、OFGマッチでどのような戦いぶりを見せるかが注目される。  今回の相手タイソン・ハリソンはセーンティアンノーイジムを拠点とし、タイで試合を積んでいるオーストラリアの新鋭選手。左右ミドルを主体として前へ出て、左手を伸ばして首を捕まえに行く典型的ムエタイスタイルでありながら、右ストレートからヒジ&ヒザで畳み込むアグレッシブさを兼ね備えているタイプ。一部ではジョン・ウェイン・パー二世との呼び声もある期待の若手だというが、百戦錬磨のセクサンを相手に番狂わせを起こすことが出来るか。  今大会はムエタイ10試合の他に、MMAも2試合組まれている。4勝1敗のコルトン・キルバサ(アメリカ)と対戦する藤沢彰博(Yorky MMA)は2016年にタイへ渡り、2017年の「ONEウォリアーシリーズ」に参加。第1シーズン最終話で初回TKO勝ちを決め、このショーを通じてONEと契約を交わした第1号の選手になった。2018年4月、38歳で「ONE:HEROES OF HONOR」でONE本戦デビューを果たし、現在までONEで4勝3敗(通算戦績は6勝3敗)。
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