【RIZIN】ベイノア、宇佐美正パトリックには「空手で勝つ」KO狙いではなく「一撃狙い」カギは野性味、獰猛さ、成増への愛

　2022年12月31日(土)さいたまスーパーアリーナ『湘南美容クリニック presents RIZIN.40』にて、ライト級（71.0kg）5分3Rで宇佐美正パトリック（フリー）と対戦する“ブラックパンサー”ベイノア（極真会館）が、21日（水）公開練習を行った。 　ベイノアは5本蹴り（5種類の蹴り技を連続で放つ）からのミット打ちを披露。蹴りを織り交ぜたコンビネーションを見せ、最後は後ろ廻し蹴りを決めた。 「絶好調です！」と元気に答えるベイノア。試合のテーマを聞かれると「押忍の向こう側です。モスじゃないです、押忍ですね。今まで見せてきた押忍のその先を見せられればと思います。押忍」と、意味はよく分からないがこれまでと違う自分を見せたいとする。 　宇佐美の印象は「キャラが被っている印象がありますね。ハマったら勢いはあるけれど、スベった時にはそのまま持っていかれるところがある。言ってしまえばやっぱりハーフ。向こうはハーフなのか真相は分からないけれど、あの身なりであれだけ日本語が喋れて同じ階級で。これからこの階級をかき乱す存在になるのでは。そういう意味でポジション的に被っている。生きるか死ぬかのデッド・オア・アライブだと思うので負けられないです」と、共通しているところが多いので負けられないという。 　その宇佐美をどう攻略するのか。ベイノアは「向こうはボクシングのエリート。自分は空手で勝つ。これまでいろいろなエリートともやってきました。レスリングのエリート、勉学のエリート…いろいろなエリートと拳と交えてきました。ボクシングのエリートなので向こうの土俵に持っていかれないように、自分の空手がいかに活きるかです」と、ボクシングに空手で対抗したいとし、KO狙いかと聞かれると「一撃狙いです」ときっぱり。 　MMAでの試合は2021年大晦日に武田光司に腕十字で一本負けして以来（キックボクシングでは4月のRISEで海人、6月にTHE MATCHで和島大海と対戦）となる。 「しっかりMMA対策をしてきました。ちょうど1年前に光司さんに腕を破壊されて負けているので、その糧を無駄にしてはいけない。RIZINに借りを返さないといけない。そのために日々鍛錬してきました。投げられない、腕をとられないようにしなければいけない。6月以降はMMAに集中してやってきました。光司さんに負けたところを分析して自分の穴を埋めないと。相手の土俵を知っておかない限りは勝てる試合をも落としてしまう。組み、グラップリングの部分ではパラエストラ千葉ネットワークの鶴谷代表にお世話になって、組みの基本からやってきました」と、グラップリングに力を入れてきた。 「1年前が白帯だとしたら今は黄色帯くらい。空手には白、オレンジ、青、黄色、茶、黒帯とあるんですが黄色くらいかなと」と自信をつけている。 　とはいえ、宇佐美とは打撃の展開になるのではないかと聞かれると「想定した通りにはならないのが試合。対策という意味では相手の長所を潰していかないといけない。その強みを出させないように、迎え撃てるようにしてきました。想定としては立ちの展開を予想しています」と寝技になることも想定しているが、やはり立ち技の展開を想定。 　宇佐美の打撃については「蹴りも出来る。打撃のレベルは彼の方が上手いかも分からないが、僕の方が強い」とし、その自信の根拠はと聞かれると「根拠なく生きてきたので。根拠なき自信でやっていこうと思っています。押忍」と特に根拠はなかった。 　それでも宇佐美が「打撃は自分の方が強い」と言っていることには「いいんじゃないでしょうか。そう思うのであれば。ただMMAですから、そこはどうなんでしょう。極真ルールでやったら自分は負けない。ボクシングルールでやったら彼の方が強いのかな。でも何でもありの中での打撃のレベルは一口には言えない。アップセットが起きているのもMMAの歴史が証明しています。レベルとは何なのか説明していただきたい。何をもってレベルが違うと言っているのか」と喰ってかかる。 　では、自分の何が上回っていると思っているかと聞かれると「野性味、獰猛さ、成増への愛、押忍の精神…挙げればきりがないほど上回っている」とし、「これは試合にも直結してきます。何でもありなので出てくる。さいたま新都心にベイノアが解き放たれた時に分かります。爆発させる。とにかく爆発したいです」と、今回は野生や獰猛さがカギとなってくるようだった。 　また、ベイノアは「宇佐パト君も戦いは押忍な部分があったが、会見では押忍な部分がなかった。事前にどういうタイプかは聞いていたんですが、情報と違うなっていうのがあって。相手も押忍だと聞いていたんですが、話が違う」と、彼は押忍ではないともしている。 （写真）正座でインタビューに答えたベイノアだったが、足が痺れて立てなかった「やるからにはライト級のトップを極めたい。そのための一歩をまず勝たない行けない」と意気込むベイノア。「最高の押忍を見せたい。そして、勝ってリングの中央で押忍を叫びたいと思います。押忍」と締めくくった。