史上初の3連覇を狙う身長156cmと小柄ながら無差別を制してきた佐藤(左)と、初出場の16歳・小木戸
2022年11月20日(日)東京体育館で開催される国際空手道連盟極真会館主催『第54回オープントーナメント全日本空手道選手権大会』の記者会見が、9日(水)都内にて行われた。
今大会は来年秋に開催予定の『第13回全世界空手道選手権大会』(極真空手創始者・大山倍達総裁の生誕100年記念大会)の日本代表選手選抜大会となり、女子は23名が体重無差別のトーナメントを1日で決勝まで争う。
会見に出席した2020・2021全日本女子大会優勝者で、史上初の3連覇を狙う佐藤七海(東京城西国分寺支部)は「三連覇を達成したい想いと、優勝して世界大会にもう一度挑戦したいとの想いで稽古を重ねてきました。稽古の成果を発揮したいと思います」とコメント。
自身のテーマには「持ち味のスピードと技術を活かした試合をすることです。私は元々スピードを活かした組手をするんですが、前回は技あり一つとれずそれから技術面を磨いてきました。今回は技術面でも高いレベルの試合が出来ると思っています」と、技あり・一本勝ちを狙えるような技術を磨いてきたのでその成果を発揮したいとする。
今大会が世界大会の代表選抜戦であることには「3年前に挑戦てあと一歩(2019世界女子大会2位)で目標を達成できず悔しい想いをしました。もう一度挑戦したい気持ちで選手を続けてきたので、もう一度出場できるように頑張ります」と、世界大会優勝の悲願に結び付けたいとした。
大会にはもう1人、女子選手が出席した。2022全日本体重別軽量級で優勝した小木戸琉奈(東京城西支部)だ。小木戸は16歳の高校2年生で、身長153cm、体重53kgと156cm・54kgの佐藤よりも小柄な女子ホープ。
小木戸は「前回の無差別全日本では観客席側でいろいろな選手たちに憧れて見ていた立場だったので、同じ舞台に立てるのが嬉しく思います。それでも怖気づくことなく、そのいろいろな選手を超えて優勝できるように頑張ります」と、無差別全日本初出場に燃え、先輩たちを超えていきたいとコメント。
大会のテーマには「若さを活かした戦い方と集中力を切らせないことです。世界大会は憧れの舞台なので、今回の試合で結果を残していろいろな人に期待される選手になりたいと思います」と、期待を持たれるような選手になりたいとした。
(写真)男子の前回全日本王者・西村(188cm、110kg)と並ぶとこれだけのサイズ差
佐藤はまだ24歳だが、それよりも若い選手が追いかけてくる立場となった。そのことについて「私自身も女子ではもう若手とは言えないと思っています。ただ持ち味はスピードを活かした組手でもあり、年齢に捉われず自分の良さを活かして変わらず強い気持ちで自分を貫きたいと思います」と、若い選手にも自分のスピードには付いてこさせないとの自信を語った。
また、トーナメントでのそれぞれの山場について聞かれると、小木戸は「順調にいけば3回戦で佐藤選手と戦うことになります。そうなれば名前のある選手と当たることになるので、今までやってきたことをぶつけられるようにしたいと思います」と、3回戦での佐藤戦を見据える。
佐藤は「全員に注目しています。今までと違うのは海外の選手がエントリーしているところ(4名が出場)。その中でもフランスのエルハイモワ選手に注目しています。でも先を見すぎずに頑張りたいと思います」と、新型コロナウイルスの影響のため過去2大会には出場しなかった海外選手を警戒していた。