2022年12月25日(日)東京・両国国技館にて、RISEとシュートボクシングが協力して開催する『Cygames presents RISE WORLD SERIES / SHOOTBOXING-KINGS 2022』の記者会見が、11月7日(月)都内にて行われた。
シュートボクシングルールのフェザー級(-57.5kg)エキスパートクラス特別ルール3分3R延長無制限Rで、山田彪太朗(シーザージム/SB日本フェザー級2位)vs.門口佳佑(EX ARES/RISEフェザー級王者)が決定。
山田は2019年8月にプロデビューすると4連勝(無効試合を挟む)を飾ったが、2021年4月に翔に初黒星を付けられた。その後は元貴、田渕神太を破ったが、12月の川上叶戦で延長戦の末に惜敗。今年2月には翔にリベンジを果たしている。さらに6月には初参戦の蒼士を判定に破り、9月にはRISEフェザー級5位の宮崎就斗を右ストレートでマットに沈めた。戦績は9勝(3KO)2敗1無効試合。
門口は『ABEMA』で行われた企画『VS 那須川天心』でトーナメントを勝ち上がり那須川天心と対戦したことで名をはせた空手出身の選手。その後、RISEで2018年7月にプロデビューすると、攻撃力の高さを活かして9戦無敗(1引き分け)を誇っていたが、2020年12月のフェザー級王座次期挑戦者決定戦で竹内将生に敗れ、挑戦権を逃した。2021年5月には平野凌我に判定勝ちも、7月には魁斗に敗れた。2022年2月に小崎貴誠を初回KOし、8月のRISEフェザー級タイトルマッチに臨むと梅井泰成から2度のダウンを奪い王座を奪取した。戦績は11勝(3KO)2敗1分。
王者としての第一戦でSBルールに挑むことになった門口だが、「本来はRISEルールで行う予定だったんですが、門口本人がSBルールでやりたいとのことで本人の意思を尊重しました」(伊藤隆RISE代表)と門口が自ら志願したのだという。
門口は「8月の試合で王者になって新しい目票が出来ました。国内フェザー級が盛り上がっていないので、僕が統一したいと思います。その始まりとなるカードです」と、国内フェザー級のトップ選手を倒していきたいと宣言。SBルールについて聞かれると「不安しかないです。押忍」「ガッツで乗り切ります。押忍」「(ロングスパッツは履かず)そのままキックパンツで行きます。押忍」と答え、なぜ志願したのかについては「あまりその時の感情を覚えていないのでどうなのかな。多分、アツくなって言ったのだと思います」と覚えてないと笑う。
山田は「門口選手は現役のRISE王者でSBのリングに上がってくれることを嬉しく思いますが、SBである以上シュートボクサーの僕が負けるわけにはいかない。SBの厳しさを教えて上げます」と、門口がSBルールでの試合を受けたことに感謝しながらも絶対に勝つとした。
互いの印象を聞かれると、門口は「映像は見てないんですが、対峙して気持ちが強そうなガッツあるファイターだという印象を受けました」、山田は「門口選手の前回のタイトルマッチを見ましたが、アグレッシブで回転力が速くて空手家らしい動きでした」とそれぞれ評する。
門口がRISE王者で山田はランキング2位。格差マッチとなったが、門口は「目標がフェザー級統一なので王者の川上(叶)選手とやりたかったんですが、山田選手はSBさんが自信をもって送り出す選手だと思うので目標に一歩近づけるように頑張ります」と相手に不足なしだとし、山田も「肩書きだけみたら格下だと言わるかもしれませんが、僕も王者に近い将来なるつもりなので差のある相手ではないと思います」と堂々のコメント。
山田は「投げまくります」とSBルールの怖さを存分に門口に味わわせると予告。それに門口は「ルールを確認してないんですけれど、投げられてポイントを取られても最後KOすれば勝ちなのでそれでいいと思います」と、投げられてもKOすると返答した。
門口は「本当は今回SB王者とやりたかった。ここで勝った時の自分の気持ちはまだ分かりませんがフェザー級を統一したい。それに近付けるなら何でもやる。それで川上選手が用意されるなら全力で潰しに行きます」と、山田を倒したら次は川上と対戦するかもしれないとし、「12月25日は世間はクリスマスだと思いますが、僕がフェザー級に革命を起こす幕開けの夜になると思います」と高らかに宣言。
山田は「YouTubeを始めて簡単にフォロワーが増えると思っていたんですが、全然増えないので(苦笑)。今日会見に出るか聞かれて学校があったんんですが、ABEMAでで流れると聞いて早退してきました」とYouTubeのフォロワーを増やしたいとし、「12月25日にバチバチの打ち合いをして素晴らしいクリスマスプレゼントを届けたい」と誓った。
同じくシュートボクシングルールの-95kg契約エキスパートクラス特別ルール3分3R無制限延長Rで、坂本優起(シーザージム/SB日本ヘビー級3位)vs.南原健太(極真会館/RISEヘビー級3位)も決定。
坂本は2009年11月にプロデビュー戦を行い敗れたものの、その後は12連勝をマーク。2013年4月には鈴木悟を破り、SB日本スーパーウェルター級王座を奪取した。2014年4月には小西拓槙、11月には内村洋次郎、2015年2月には長島☆自演乙☆雄一郎、6月にはT-98を破るなどSB中量級のエースとして大活躍したが、2015年後半からは黒星が増え、2020年12月に思い切ってヘビー級に転向。6連勝を飾ったがマウンテンRYUGOに判定負け。10月には韓国で無差別級トーナメントに挑み、2勝して優勝した。戦績は38勝(8KO)18敗。
南原は幼少時代から極真空手を学び、小学生の時はあの那須川天心とライバル関係にあった。第32回全日本ウェイト制空手道選手権大会重量級第3位、第11回全世界空手道選手権大会ベスト32、第35回全日本ウエイト制空手道選手権大会準優勝などの実績を持つ。2021年7月にRISEでプロデビューし、3試合連続KO勝ちを収めたが、今年4月にカルリ・ギブレインにKO負け。8月にジェット・ペットマニーイーグルにTKO勝ちして再起した。今年6月には2022オープントーナメント全日本体重別空手道選手権大会にて軽重量級(90kg以下)優勝を飾っている。4勝(4KO)1敗。
坂本は「普段は浅草で人力車の仕事をしています。南原選手は僕より若くて勢いのある選手で、試合が組まれたのが嬉しくて。いつ引退するのとかいつまで続けるのって周りから聞かれるんですが、まだまだ自分は頑張っていきたいので最高の試合をしてクリスマスを迎えたい」と意気込み。
南原の印象は「身長が高くてカッコいい。空手漫画の主人公に使われそうなイケメン」だとし、「もちろんルールで使える技は全て使って、相手にもSBルールを教え込みたい」とSBの技を駆使して勝つとした。
そして「クリスマスなので予定が入っていて忙しいと思いますが、僕の試合だけでも見に来てください」とアピールした。
なお、南原は会見を欠席。「狙うはKOのみです。試合までしっかり仕上げます」とのコメントが読み上げられた。南原の極真空手の先輩である第3代RISEヘビー級王者・清水賢吾は2015年のSB日本ヘビー級トーナメントを全試合KOで制して初代SBヘビー級王者となっており、南原もSBで強さを見せつけることが出来るか。