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インタビュー

【PANCRASE】ミノワマン「令和一本。この時代をどう戦うか」vs 石川英司「あの頃やれなかった人に大門ショットを」

2019/06/30 15:06
【PANCRASE】ミノワマン「令和一本。この時代をどう戦うか」vs 石川英司「あの頃やれなかった人に大門ショットを」

2019年6月30日(日) 16時から、東京新木場・スタジオコーストにて「PANCRASE 306」が開催される。

▼第9試合 ミドル級 3分3R
ミノワマン(80.3kg/フリー)62勝43敗8分
石川英司(80.95kg/GRABAKA)30勝24敗3分

第9試合ミドル級戦では、1年半ぶりMMAに臨むミノワマンと約1年ぶりの試合となる石川英司が対戦する。計量後の両者に話を聞くと、62勝43敗8分のミノワマン、30勝24敗3分の石川、両者合わせて171戦目となる試合に向け、ミノワマンは「令和で一本」、西部警察風のサングラスをつけた石川は「大門ショット」をテーマに掲げた。

ミノワマン「ほんとうに時代は変わった」

ミノワマンは2017年7月の「PANCRASE 288」で近藤有己とレジェンド対決に臨むも、間合い地獄にはまり判定負け。同年9月に韓国で開催された「ROAD FC 42」ではユン・ドンシクにテイクダウンを奪われるもドンシクが右手の指を負傷し、2R TKO勝利となっている。その後、12月に福岡での試合で負傷もあり、1年半ぶりのMMとなった。

「実はROAD FCの後に福岡の試合(2017年12月CMA福岡大会で中村勇太に2R TKO負け)で拳を骨折しまして、今回は1年半ぶりのMMAになります」と、前戦の敗北を自ら明かしたミノワマン。

「今までで一番、長く時間が空きましたがずっとやろうと思っていました。復活できるオファーのタイミングを待っていました」という。

PANCRASEでの試合は2017年7月の近藤有己戦以来。互いに間合いをはかる中、決定的な場面を作ることができず判定負けとなった。ミノワマンは、近藤戦を「初めての3分3Rという不慣れな部分もあり、すごく間合いを大事にしていた時期でもあり、そのままで終わってしまいました」と振り返る。

「間合いを大事にしていた」なかには、キャリアを重ねるなかでの模索もある。いかにもらわず、当てるか。現在の練習環境は「出稽古がほとんど」といい、かつての盟友、渡辺大介、伊藤崇文ら「昔の仲間と時間があえば練習をさせてもらっています」と語る。

美濃輪育久としてプロデビューは1997年7月20日。デビューから1年9カ月後には「THE WARS」で頭突き、ヒジ打ち有りのルールで大道塾の山崎進とも対戦するなど、総合格闘技の変遷を試合を重ねながら体感してきた。

「昭和にプロレスを見て(ファイターになることを)決断して、平成にデビューして……ほんとうに時代は変わって、選手の世代も技術も変わりました。この時代をどう自分が戦うか」と、自身のキャリアを語るミノワマンは、今回の試合のテーマを「令和一本」という。

「石川選手は、ねちっこいイメージがあります。そこで戦ってきた選手だと思うので、どう自分の戦いができるか。新しくなった時代だからこそ、令和初の試合で一本を狙いたいです」と、MMAのなかで、細かいプロセスから逃げずに、なお一本勝ちを狙いたいとミノワマンは話した。

石川英司「月並みですが、一生懸命やるだけなんです」

対する石川英司は、2018年6月の「DEEP 84」で横田一則の引退試合の相手として対戦。持ち前の粘り強いレスリングで横田にスプリット判定で勝利しており、約1年ぶりの試合で連勝を狙う。

計量では、西部警察風のサングラスをつけたまま秤に乗るも、オーバーとなり、サングラスとパンツを脱ぎ、バナーの裏でクリアし、2ショット撮影であらためてサングラスを付け直した。「ちょっと家の体重計が軽かったです」と石川は苦笑しながらも、「想定内です」と語る。

「あの試合で横田選手に勝って自信にはなりましたね」と前戦を振り返る石川は、「ケージレスリングに磨きをかけてきましたか」と問われると、「そうですね、フフフ」と含みのある笑顔を見せた。



「いろいろジムでの指導や仕事もあって試合間隔が空きましたが、話が来て“あの美濃輪さんか”と思いました」とミノワマン戦のオファーが来た感想を語る。

パンクラス道場所属だった美濃輪に対し、石川はGRABAKAに所属し、2000年7月23日にネオブラッド・トーナメントでプロデビューした。

「今まで練習も試合も接点はなかったです。僕的には“あの頃やれなかった人”というイメージです」と美濃輪育久を語る。

現在の練習環境は、変わらず「GRABAKAの若い子たち──7月大会に出場する小森真誉や、ロータス世田谷でも続けて練習しています。コーナーには八隅(孝平)先輩についてもらいます」といい、さらに「出稽古先で阿部(大治)選手、高木(健太)選手らとも練習してきました」と、ミノワマン戦に向けて準備は万端であることを語った。

“あの頃やれなかった人”とどんな試合を? と問われた石川は、「もう月並みですが、一生懸命やるだけなんです」と、持ち味の汗かきレスリングで勝負することを語る。

さらにミノワマンの「令和一本」を聞くと、「獲られないですよ」と笑顔。「僕は大門ショットをかまします。大門ショットは打撃だけとは限らない。がっつり勝ちますよ」。

粘り強いケージレスリングからテイクダウントライを続ける石川に対し、時にポジションを譲りながらも関節技を狙うミノワマン。43歳ミノワマンと39歳石川英司のベテラン対決は、両者の軌跡が現れる試合となるか。

なお、同大会の指定席は完売したため、指定席の増席が決定。30日15時15分から当日券が発売されている。

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