2022年10月8日(土・現地時間)オランダ・アーネムのGelredomeで開催される『GLORY COLLISION 4:HARI vs.OVEREEM THE FINAL ROUND』(U-NEXT配信10月9日1時~)の前日計量が、7日(金)に行われた。
今大会では4大タイトルマッチが行われ、そのトリを務めるのがGLORY女子スーパーバンタム級王者ティファニー・ヴァン・スースト(アメリカ)vs.サラ・ムサダック(フランス)のタイトルマッチだ。
ティファニーは少林流空手を幼い頃から学び、アマチュアでキックボクシングとMMAの試合を経験後、2011年10月にプロムエタイに転向。2013年7月にLION FIGHT女子フェザー級王座を初回TKO勝ちで獲得。11月には初防衛に成功したが、2014年2月に判定2-1で敗れて王座を失うと共に10戦目にしてプロ初黒星を喫した。2015年5月に王座に返り咲くと、2016年1月にはスーパーバンタム級王座も手にして2階級制覇を達成。5月からGLORYに戦いの場を移し、トーナメントを制してGLORY女子スーパーバンタム級王座に就いた。同王座は初防衛に成功するも、2017年12月にアニッサ・メクセンに敗れて失い、2019年11月にメクセンにリベンジして王座奪還。2021年1月に初防衛に成功すると、今年3月にはRISE QUEENフライ級王者・小林愛三の挑戦も5R TKOに退けて2度目の防衛に成功。戦績は24勝(9KO)6敗2分。
また、2011年6月にMMAデビューも果たしており、2016年9月にはInvictaに参戦。カリン・シュワルツにリアネイキドチョークで敗れたが、2017年5月の2戦目ではストライカーのクリスティーン・フェレアに判定勝ちを収めている。
挑戦者ムサダックは2019年3月にGLORY初参戦を果たすと、2連勝のあとスプリット判定で2連敗。その後、2年間のブランクを経て2021年10月『ファイティングエディション3』にて、プロ初のタイトルとなるISKAヨーロッパ-57kg王座を獲得。続く2022年5月にはWAKO世界-56kg級王座にも就き、2冠王となってGLORYに戻ってきた。戦績は8勝(1KO)2敗。
計量はティファニーが55kg、ムサダックも同じく55kgでリミットの55.3kgをクリアー。
続いて行われた記者会見に、ティファニーはゴールドのミラーボールのヘルメットを被って登場。「そのヘルメットは?」と問われたティファニーは、「もし、大勢の人の前で、頭にキラッキラのディスコボール(ミラーボール)を被れるとしたら、あなたならどう? 私は自分の心の煌めきを見せる」と、その輝きを会場中に届けるとした。
最終試合のバダ・ハリとアリスター・オーフレイムの3度目の決着戦の前に、ティファニーとムサダックは、何万人もの観客と何百万人ものテレビ視聴者の前で世界タイトルを争う。
ティファニーは「これは本当に凄いことです。私は子供の頃からすでにキックボクシングの大ファンで、バダ・ハリやアリスターなどの試合を観戦していました。今、彼らとスポットライトを共有できることは非常に光栄です。とても楽しみにしています。なぜなら、私は今までの人生でこのためにトレーニングしてきました」と、興奮を抑えきれない様子。
続けてティファニーは「私はこのスポーツを11年間続けてきましたが、女性としてここまでたどり着くまでには長い道のりでした。この共同メインイベントは大きな新しい一歩であり、他の女性や少女たちのためにさらに道を切り開くことを願っています」と、女子キックボクシングのタイトルマッチが4大タイトルマッチのトリを務めること、そしてバダ・ハリvs.アリスターと肩を並べるところまで来たと胸を張る。
一方、挑戦者のムサダックは「私たちは一緒にキックボクシングの歴史を作るつもりです。明日の夜を本当に楽しみにしています。それは素晴らしいことです。この試合は一生に一度のチャンスだと思う。素晴らしいショーにするつもりです」と、ティファニーと共に女子キックボクシングの新たな歴史の1ページを記すと語った。