THE MATCH 2022で志朗を破り、次はムエタイ強豪を迎え撃つ玖村(C)K-1
2022年9月11日(日)横浜アリーナ『K-1 WORLD GP 2022 JAPAN~よこはまつり~』の第16試合-56kg契約3分3R延長1Rで、コンペット・シットサラワットスア(タイ/Sitsarawatser Gym)と対戦する玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス)が都内所属ジムにて公開練習を行った。
前戦となった6月19日の『THE MATCH 2022』では志朗からダウンを奪う判定勝利を収め、その実力をアピールした玖村。「今までの試合で一番大きな反響でした。今年はコンスタントに試合をしたいと思っていて、試合が終わって怪我もなかったので、大会の2日後から練習を始めました」とすぐに練習を再開。「大会まであと10日ちょっとですが、ここまでむちゃくちゃいい感じで調整できていて、前回の試合よりもいい感じで仕上がって試合に挑めると思います。今まで以上に進化した姿をお見せできます」と更なる成長と進化に手応えを感じている。
今回対戦するコンペットはムエタイの2大殿堂の1つ、ルンピニースタジアムでの2階級制覇をはじめ、プロムエタイ協会王座獲得、テレビマッチとして知られるBBTVで3階級制覇したムエタイ軽量級のトップ中のトップファイターとしてムエタイ関係者からの評価は絶大。いわゆるムエタイにおけるフィームー(テクニシャン)と呼ばれるファイトスタイルで、タイでは“天才”とも称される超強豪だ。
そんなコンペットを前にしても玖村は「世界最強を目指している以上、そういう選手とやっていきたかったので、そういう選手とできる段階まで来れたなと。今回対世界に向けて第一戦だと思っているので、自分が今どれぐらいの実力かを試せるのでめちゃくちゃ楽しみです」と試合が待ち遠しいという。
コンペットの印象については「ムエタイルールの試合しかしていないので僕は映像をあまり見ていません。体幹が強くてK-1ルールもできるファイターだなと思いました」と評するが、「ここはK-1のリング。ムエタイは僕の前では通用しないところを見せたい。K-1ルールでは全体的に僕の方が優っていると思いますし、スピードは比べ物にならないなと。相手は僕のスピードに追い付けない」と自信満々。
玖村は過去にペッパンガンやダウサコンといったムエタイ選手をKOしており「ムエタイ選手とはスタイル的に相性がいいし、得意なイメージがある。過去の試合でも実際にやってみたらそのイメージ通りだったので、タイ人は得意というか、問題ない相手です」とムエタイ選手への苦手意識もない。
この日の公開練習で玖村はパンチだけでなく、前蹴り、三日月蹴りとキレキレの足技も披露。「タイ人に蹴り勝ったら本物かなと。タイ人に蹴り勝ったら蹴りでもトップにいけるということにもなる。パンチでも蹴りでも倒せるのがいいのですが、あえて蹴りを意識してやりました」と相手の土俵で戦っても問題ないと言いきった。
8月11日のK-1九州大会では、兄の玖村修平がフェザー級世界最強決定トーナメントに出場。準決勝で軍司泰斗に敗れたが、一回戦でムエタイの強豪ジャオスアヤイに2RKO勝ちするビッグインパクトを残した。
玖村は「兄のトーナメント準決勝敗退はシンプルに悔しかったですね。今回絶対に僕は負けられないと余計に気合いが入りましたね。兄は強いと言われていたジャオスアヤイに圧倒して勝って、僕の今回の自信にもなりましたし、兄以上の勝ち方をしたい。始まったら1Rから即攻で倒しにいくつもりです。気付いたら相手が倒れているような倒し方をして、みんなが『何で倒れた?』とざわつくような倒し方をしたい。リプレイ映像を見て、めちゃ綺麗に入っているようなものを見せたい」と兄以上の勝ち方を見せるともいう。
同大会には、今年2月の第3代K-1スーパー・バンタム級王座決定トーナメント決勝戦で敗れている金子晃大も出場が決定しており「今年中にやり返したい。55kgで玖村より強い相手はいないと思われる試合をして、12月の大阪で(金子との)タイトルマッチを組んでもらってリベンジしたい。今回、試合順も近いと思うので、2試合を見比べてもらって、みんなが見て分かるような圧倒的な倒し方をしたい」と金子へのライバル心を剥き出しにする場面もあった。
今大会の大会ハッシュタグも【#K1NEXT】に決まり、誰がK-1の次代を担うかに注目が集まる。玖村は「みんな武尊選手の次を狙っていると思うのですが、武尊選手の次は誰か? ではなく、玖村将史のK-1が次の新しいK-1だと思わせるような試合をしていきたい」とK-1を自分のカラーに染めることがK1NEXTだと宣言した。
最後に玖村は「9月大会は面白い試合がたくさんありますが、玖村将史の試合は他とはレベルが違うところを見せるので楽しみにして下さい」とメッセージを送った。