那須川天心との決戦を前に、取材シャットアウト中に語った武尊 撮影/若原瑞昌
2022年6月19日(日)東京ドームで開催される『THE MATCH 2022』。同大会のメインイベントでRISE世界フェザー級王者・那須川天心(TARGET/Cygames)と“世紀の決戦”を行うK-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王者の武尊(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)が、『ゴング格闘技』誌(2022年7月号 No.320)のインタビューに答えた。
5月某日、都内のスタジオで「6・19 THE MATCH」ABEMA中継用のVTR撮影が行われた。武尊はSNSで「大会前の取材は4月一杯」と宣言した通り、5月からは基本的に取材や芸能活動はせず、本番に向けた練習に集中する方針を採っている。今回、ゴング格闘技に与えられたのは「撮影用のヘアメイクをする10分間でのインタビュー」。これが「世紀の決戦」に向かう武尊の最後の肉声になる。
『超満員の東京ドーム』と『地上波ゴールデンタイム生中継』で、昔のK-1ヘビー級WORLD GPとK-1 WORLD MAXを一気に超えてしまう感じもあるが、その意味での達成感はあるかと聞かれた武尊は「達成感、そうですね…。やっと、というのは思います。そこを目指してやってたんで。地上波ゴールデンと、東京ドームとか大きなハコでやるっていうのが。現役10年以上やってきて、やっとかなったなっていう感じですね」と“やっと”との想いが強いとした。
それだけに、のしかかってくるプレッシャーも大きいのでは。武尊は「プレッシャーはありますけど、あとはやるだけなんで。実現するまでが長かったので。逆にもう、そこまでが大変すぎて『あとは試合で勝つだけでいいんだ』っていう。楽に感じる、といったらアレですけど、あとは勝つだけですから」と、那須川との対戦を実現させるために必要だった労力や時間を考えれば、あとは戦って勝つだけとなった現在の状態の方が楽に感じるという。
武尊は、大橋ジムでの井上尚弥との練習、那須川と自分の比較、“勝ち方”について、そして減量&リカバリーのことなどを語った後、「昔から見てくれている人は、僕のファイトスタイルも分かってくれてると思うし。そのファイトスタイルの中での成長も見てくれていると思うんで。ある意味、これで終わりってわけじゃないですけど、今まで僕がつちかってきたファイトスタイルもふまえて、集大成を見てくれたら嬉しい」と、自分が信じて作り上げてきたファイトスタイルと自身の集大成を見てもらいたいとメッセージを送った。
“世紀の決戦”を前に、最後に武尊が語ったこと。試合1カ月前にして究極に作り上げられたボディの写真とともに、東京ドームのリングに立つ「過去最高の武尊」について語りインタビューを終えている。
『ゴング格闘技』2022年7月号 No.320