以前の気持ちで試合することは、絶対自分に許さなかった
──試合を終えた感想を。
「本当にとても嬉しいですね。この試合だけ負けたことあるから、この人にリベンジの気持ちあったから、とてもよかったっです」
──金髪に染めたのは?
「昨日の夜ね。ほんとうはやりたくないけど奥さんとマネジャーがうるさいから“じゃあやろう”と(笑)。もっと試合に集中したいし考えたいからやりたくなかったけど、“2年前の自分と全然違うから、ショーツの色も髪の色も変えよう”と言われてそうしました」
──ジョニー・ケース選手の印象は?
「前と同じくらいだった。私自身の自信が一番、大事、2年前やった時は私じゃないね。自信がなくて、勝つ気持ちもなかったから。もうその気持ちで試合するのは(自分に)絶対許さない、それだけが違いますね」
──今後については?
「最初は、家族とバーベキューを食べたい(笑)。その後、日本の名前もRIZINの名前も守りたい。昨日と今日が、(日本人選手が)外国人選手に負けているから、私もちょっと悲しかった。でも今日、私、勝つから。RIZINのベルトを守れてよかった。RIZINと日本の名前を守りたいです」
──金髪にしたのは、ブラジル人のシャーウス・オリヴェイラ(UFC世界ライト級王者)が金髪にして一度も負けたことがないからというのもありましたか。
「もちろんシャーウスの活躍はモチベーションになった。私が(トフィック・ムサエフと)試合する2週間前にベルトを獲って(vs.マイケル・チャンドラー)、矢地祐介と防衛戦をやる時も2週間前に、シャーウスが試合(vs.ダスティン・ポイエー)をしていたから、シャーウスがインスピレーションになった。今回だけ少し心配だった。それはシャーウスが私の試合の後に試合(5月7日にvs.ジャスティン・ゲイジー)だから。でも、金髪でラッキーができたからよかった(笑)」
──最後はどのように極めましたか。
「矢地戦の時の極め方とほとんど同じで入り方が違っただけです。矢地戦のときはアメリカーナから入ったけど、今回は入り方が違う。“レスリングが柔術をニュートラルにする”と言っていたので、それを見せられてよかったです」
──王者としてプレッシャーもあるなかで、「どんなポジションからでも極める」と予言していました。
「実は、昨日の公開計量の時に緊張していました。足が震えるほどに。でもそれはジョニー選手と戦うから緊張していたのではなく、この大会に出るからというアドレナリンでの緊張でした。三崎選手も言っていましたが、『緊張するのはとてもいいこと、それをコントロールしなければいけない』と。緊張することで恐怖心を煽ってはいけない。今日は唯一、MMAで負けた選手だったので、勝てて嬉しいです」
──3大王座戦のメインまでの2試合で、リベンジ側が負けました。そして迎えたメインイベントでナーバスになりませんでしたか。
「私、その気持ちは無いね。もう本当に。(前の2試合も)見ていたけど、自分にはすごい自信があるから、絶対できる、という気持ちがあるから。だから試合前にナーバスな気持ちはなかったです」
──序盤で打撃が入って、ケースにも当てられましたが、そういう場面でスタンドで向き合えたことは自信になりましたか?
「それはもう本当に、私もその自信があるね。絶対彼と打撃でもできる。もちろんKOはちょっと難しいし、スタンドだけで戦うのは難しいけど、恐れてはいませんでした。それでも互角には戦えると。でも打撃だけでは勝てないことも分かっています。でもこれはMMAだから」
──下からセットするのは見たことがありますが、フライングで三角に入るのは初めてでしょうか。入りは徳留戦に似ているように感じました。練習でもやっているのですか。
「もちろんね。今日の極めは、矢地戦と入りは別だけど最後は一緒。ヒロが朝倉海にやったのと似ているけど、あの時はヒロがちょっと間違えたから朝倉は逃げた。この技は、ジムでよく練習しています。たまにバック取ってから極められないとか、相手のディフェンスが足を中に入れてくるけど、このバリエーションがボンサイ柔術にはありますから」
──Bellatorのライト級王者はパトリッキー・フレイレです。どのくらいの時期にチャンピオンに挑戦したいと考えてますか?
「まだすぐはできない。私は彼の打撃のレベル、いろいろな経験があるのも知っている。長いから。レベルが分かる。もっと練習したいし、もっとポイントを直したり、自分の自信を上げたいです。私はよく考えるのですが、もちろん自分はいつも向上したいと思っています。後ろには戻りたくないです。彼(パトリッキー)を目標にしています。なぜなら、彼は世界のチャンピオンですから」