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【RIZIN】サトシがケースに腕十字、牛久が斎藤を返り討ちで王座防衛、伊澤が浜崎を降し新王者に、高阪が引退試合で極真・上田にTKO勝ち! 浅倉が連敗止める。カーライルが武田を失神チョーク葬、元谷がヤマニハ降し2連勝、ケラモフが中島に失神一本勝ち、アグォンが初白星

2022/04/17 14:04
湘南美容クリニック presents RIZIN.35 2022年4月17日(日)東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナ(※選手名からインタビュー)▼第10試合 RIZINライト級(71kg)タイトルマッチ 5分3R○ホベルト・サトシ・ソウザ(ボンサイ柔術)王者[1R 3分32秒 腕十字]×ジョニー・ケース(米国)挑戦者※サトシが2度目の王座防衛に成功  3大タイトルマッチのトリを飾るのは、RIZINライト級(71kg)タイトルマッチ。王者サトシがジョニー・ケースの挑戦を受ける。両者は2019年10月の「RIZINライト級トーナメント 1回戦」で対戦し、この時はケースが1R 右アッパーでサトシを降している。  その後、サトシは矢地祐介にTKO勝利、徳留一樹に一本勝ち、2021年6月のRIZINライト級王座戦でトフィック・ムサエフを三角絞めで極めて王座を戴冠。2021年の大晦日に矢地祐介と再戦し、腕ひしぎ三角固めで一本勝ち、4連勝をマークしている。  一方のケースは、2019年大晦日のRIZINライト級トーナメント準決勝でトフィック・ムサエフに1R TKO負け後、いったん北米PFL参戦が発表されたが出場することなく、日本マット復帰となった。2021年7月と10月と2002年2月に、計3試合ボクシングの試合を行い、いずれも1・2RでKO勝ちしており、前戦で打撃で敗れたサトシにとっては難敵といえる。  3大王座戦のオオトリ。先に入場のケースはハチマキを巻いて登場。金髪に染めたサトシは花道で笑顔を見せた。両ヒザに紫のサポーターを着用。両国国歌の斉唱。『星条旗』に続いて、日系ブラジリアンのサトシは『君が代』を選択した。  1R、ともにオーソドックス構え。中央を取るケースに右ローの両者。ケースの左をかわして右から左まで振るサトシ。その打ち終わりにケースも右を狙う。頭を下げて右を突くサトシにケースはローブロー気味の右ロー。しかし、サトシは構わず左フックを返す。さらに右カーフキック。  立ち会うサトシにいったん距離を取るケースは長い左ジャブで牽制。続く右ストレートをかわしてサトシは右をかすめる。ケースの左ボディストレートをかわして右オーバーハンドはサトシ。これを右に首を傾けてギリギリでかわしたケースはそのまま左フックを返す。ブロッキングしたサトシ。右から左を大きく振って前進したサトシは、ついに前足にシングルレッグへ。 左足をつかんで抱き寄せるサトシの首と左足を抱え、後方に飛ばしたケース。 そのまま後転して上を取るが、ヒザ裏を掴まれたままのサトシはシッティングしてフックガードで引き込み。クローズドガードの中に入れて、右手でケースの首後ろを掴んで引き寄せる。手首を掴み三角を狙うサトシに、すぐに上体を立てるケース。  サトシは左手を掴んだままオモプラッタに。前転はしないケースにサトシは腕を掴んだまま腹ばいになってケースを後方にスイープ。しかし上体を立てたケースは腕を抜き、そのままサイドバックにつくと腹固めへ。そのケースを背負い、中央で着地させ、前転してのヒップアタックでガードを取るサトシ。  ガードのサトシから身体を離したケースは上から蹴り。寝技には付き合わず。ブレークでスタンド再開。互いに右オーバーハンドがかすめるなか、サトシは右ハイキック。  ブロックしたケースは前進し、左の打ち合いへ。それでも後退しないサトシは右オーバーハンド。かわすケースは体勢が崩れながらも右アッパーを突く。これは前戦から徹底警戒しているサトシはかわすと近距離での打ち合い。 そしてシングルレッグからダブルレッグへ。ヒザ着きとなったその組みを、サトシの顔を剥がして切ろうとするケース。  しかしサトシは立ち上がってボディロックするとケースを煽って脇を潜り、ついにスタンドバックへ! 右足をかけようとするサトシとそれを阻止しようとするケース。  しかし、サトシが右足を深く胴に差し入れると、ケースはその足を抱えて、片足立ちのサトシを落とすと外そうとする。 前方に落ちながら、右手でケースの左足を抱えて、足を背後から後ろ三角に組んだサトシ。  ケースのヒザ裏を掴んで逃がさず、前転させて仰向けにすると左ヒジを引き寄せながら横三角に。さらにケースが残していた右腕を右脇に挟み、左手で顔面に鉄槌!さらに右脇に挟んだ腕を絞り、ケースがタップした。  2度目の王座防衛に成功。3大王座戦で唯一のリヴェンジを果たしたサトシは日の丸を抱げると、「RIZINチャンピオンのホベルト・サトシ・ソウザです。ミスターPRIDEの高田(延彦)サンが好きだから、この紫色にした。とてもありがとう」と日本語で挨拶。  続けてポルトガル語で、「たくさんの方に信じてもらえないかもしれないけど、勝てて嬉しいです。僕をイラつかせたのが、彼が『僕がハートが無い』と言ったことです。それはほんとうではないです。日本のMMAをもっと盛り上げていきたいですし、RIZINの力をもっと見せたいです。これからもっと練習して、もっと強くなる。Bellatorのベルトも獲りたいから、もっと頑張ります!」と語った。 ・ホベルト・サトシ・ソウザ 試合後インタビュー [nextpage] ▼第9試合 RIZINフェザー級(66kg)タイトルマッチ 5分3R○牛久絢太郎(K-Clann)王者[判定3-0]×斎藤 裕(パラエストラ小岩)挑戦者※牛久が初防衛に成功 フェザー級では、王者・牛久絢太郎(K-Clann)に、前王者・斎藤裕(パラエストラ小岩)が挑戦する。2021年10月の前戦では、斎藤が自ら王座を賭けることを榊原信行CEOに直訴し、タイトルマッチとなったが、2R 牛久の跳びヒザ蹴りによるカットで斎藤がドクターストップによるTKO負け。その後、斎藤は大晦日に朝倉未来にも敗れており、2連敗からの再起戦が王座戦となった。  対する牛久は、2021年12月に神田コウヤを相手にDEEP同級王座を防衛し、現在2冠王牛久のセコンドには横田、斎藤のセコンドには石渡がつく。リングアナの三崎雄太が務める  1R、グローブタッチはしなかった斎藤。サウスポー構えからオーソドックス構えも見せる牛久。斎藤は右ロー。サウスポー構えに戻す牛久は右の関節蹴り。左ローも。  右ローを打つ斎藤。牛久はオーソから右ミドル、右ローを当てる。左ジャブをの斎藤。オーソの牛久は前手の左フック。斎藤は右ミドルを突く。さらに右ローを当てる  ともにオーソに。右ローを当てる牛久。斎藤は右カーフ! そこに牛久も左を狙う。右のサイドキックは牛久。左ミドル、そして後ろ蹴り! しかし、ここを読んでいた斎藤が詰めてコーナーへ。  左で差して押し込む斎藤。顔を剥がそうとする牛久は体を入れ替え、斎藤がコーナー背に。最後に斎藤の崩しに、牛久は四つのまま大外刈で上になりゴング。  2R、右ストレートを当てる斎藤! 左ボディストレーから右も。右ハイを打つ斎藤の左ストレートに、サウスポー構えの牛久はお返しの左ハイ! 後方にダウンした斎藤の立ち際に牛久はアームインギロチンチョーク! 中腰になりズラす斎藤は首を抜くが、インサイドのまま。クローズドガードの牛久は下から抱き着き。その脇腹にパウンドする斎藤。頭にも細かく突くが、抱き着いたままの牛久はスペースが空くと足が上がる。ゴング。  3R、グローブタッチ。先に詰める斎藤に牛久はバックフィスト。しかし、オーソドックス構えの牛久の前手の左フックに斎藤はバランスを崩しマットに手を着いてしまう。右ミドルハイで前に出る牛久。勝負に出た斎藤は大きく左右、そして右跳びヒザ! しかしこれをキャッチした牛久がコーナーに押し込む。  体を入れ替える斎藤。四つの牛久は体を入れ替えブレーク。サウスポー構えの牛久。オーソに変えた牛久に跳びヒザで飛び込む斎藤、ワンツーに牛久も打ち返し。左ジャブの刺し合い。サウスポー構えのから右の関節蹴りは牛久。斎藤は前に出て左右を振るが組む牛久。残り1分20秒。  左で差して押し込む牛久に、斎藤はここでダブルレッグ。差し上げた牛久。ブレーク。ワンツーの斎藤にバックフィストの牛久。斎藤は跳びヒザ。さらに右を打ち込むが、牛久も崩れず。四つに持ち込み、ゴング。両者が手を挙げる。  判定は3-0でダウンを奪った牛久が勝利。王座初防衛に成功。最後に両者はハグ。斎藤は頭を下げた牛久に「胸を張って」と伝えた。  試合後、牛久はベルトを腰に、「RIZINフェザー級第二代王者の牛久絢太郎です。前回、ベルトを獲って“たまたま”という声が多くて、死ぬ気で打ち込んできました。こうして結果が出て、ほんとうに嬉しく思います(涙を流す)。自分、最近、SNS頑張ったりしてるんですが、それは、RIZINという舞台が大好きで、もっと盛り上げたいという気持ちで始めました。僕、すごく不器用なんですけど、皆さんのことを大好きなことは変わらないんで、第二代チャンピオンの僕を信じてついてきてくれないですか? 皆さんと一緒なら不可能はないんで、それを試合を通して体現したいです。皆さんと一緒に強くなりたいです。僕は皆さんのこと裏切ったりしないんで、これからも応援よろしくお願いします」と熱く語りかけた。 ・牛久絢太郎 試合後インタビュー [nextpage] ▼第8試合 RIZIN女子スーパーアトム級(49kg)タイトルマッチ 5分3R×浜崎朱加(AACC)王者[判定0-3]○伊澤星花(フリー)挑戦者※伊澤は第4代王者に。  RIZIN王者の浜崎はONEに移籍したハム・ソヒ戦のスプリット判定負け以降、2020年8月に前澤智にキムラロックで一本勝ち、大晦日の「RIZIN女子スーパーアトム級王座決定戦」で山本美憂をネックシザースで極めて戴冠を果たすと、2021年3月に浅倉カンナをスプリット判定で降して初防衛。2021年9月の前戦では、PANCRASE王者の藤野恵実と約8年9カ月ぶりに再戦し、3-0の判定勝ちを収めて4連勝していたが、2021年大晦日にノンタイトル戦で伊澤に敗れた。これが日本人相手に初黒星となった。  対する伊澤は、東京学芸大学教職大学院生で24歳。小学生から柔道とレスリングを始め、レスリングでは2012年ジュニアクイーンズカップ52kg級準優勝、2012年沼尻直杯全国中学生選手権女子57kg級で優勝。柔道は高校2年生の時にインターハイ3位と全国選手権5位に入賞。2019年東京学生柔道体重別選手権女子52kg級では準々決勝まで進出している。さらに女子相撲にも出場し、2019年の全日本選手権で準優勝と、組み技のハイブリッドガールだ。  2020年10月のDEEP JEWELSでプロMMAデビューし、54.5kg契約でARAMIに判定勝ち。12月の2戦目でDEEP JEWELSストロー級(-52.2kg)王者・本野美樹といきなり対戦し、判定勝ちで番狂わせを起こした。2021年6月にはタイトルマッチでの再戦で本野を1R3分32秒、腕十字で破りデビューから3戦、わずか8カ月で第4代DEEP JEWELSストロー級王者となっている。2021年10月にはパク・シウに苦戦の末判定勝ち。2021年大晦日の浜崎戦で番狂わせを起こし、一躍注目を浴びる存在になった“女子格闘技の超新星”。  先に入場の笑顔の伊澤に続き、浜崎はリング下で藤井恵に背中と頬を叩かれマットに上がる。  1R、オーソドックス構えの浜崎に、サウスポー構えの伊澤は右の蹴り。それを掴む浜崎に、伊澤は跳びついてのギロチンチョーク! グラウンドに持ち込まず立ったまま首を抜く浜崎。  オーソにスイッチし右カーフキックを打つ浜崎。伊澤は右ロングフックを振ってダブルレッグでクラッチし、大内刈を合わせてテイクダウン! 左手でオーバーフックする浜崎をパスする伊澤は右ヒザ! 浜崎は下から腰を切り腕十字狙いから上に。しかしその際で三角に組む伊澤。三角を組ませずインサイドガードに入る浜崎。下からヒジを打つ伊澤。浜崎も鉄槌から立ち上がる!  下のままの伊澤は下からアリキック。上の浜崎もその足に蹴り。立ち上がり右を打ちながら組むが、そこに浜崎は左を突く。伊澤はは腰に組んでコーナーに押し込み、ゴング。  2R、ワンツーから右フックは浜崎。しかし左から右のダブルを突いて組む伊澤。ロープを背にする浜崎にボディロックからテイクダウンは伊澤! レッグドラッグから上で攻める伊澤に足を戻しハーフガードにする浜崎。伊澤は右で脇差し、右の鉄槌とともに左にパスガード! 上四方に回り頭を尻で抑え込み、キムラ狙い。  浜崎は足を手繰り亀に戻すが、そこにがぶりの伊澤はヒザ! 立ち上がる浜崎をネルソンにとらえると崩してテイクダウン! ハーフからノーアームのギロチンチョーク! しかし極めさせない浜崎に、アームロック狙い。ここでリバーサルする浜崎に、伊澤は下から腕十字へ。ここへ察知している浜崎が体を離し、上から蹴り、フットスタンプで飛び込み、下の伊澤に蹴ってゴング。  3R、伊澤の打ち終わりにニータップ気味にテイクダウンは浜崎! 下の伊澤に上四方を奪うと、得意の頭つきのキムラ狙いへ。さらに腕十字へ! クラッチを組む伊澤に右腕を伸ばそうとする浜崎。  じっくりクラッチを切ろうとする伊澤は下から顔面に蹴り上げ。クラッチが切れた瞬間に万歳して後転して、十字を外すとすぐにトップを奪う! 首を抱えネルソンに組みヒザを突く伊澤! 頭を外した浜崎に伊澤は上から三角絞め狙い。それを落とした浜崎が上に。しかし、伊澤も下から肩固めを狙う。  ハーフガードの伊澤に上からヒジを脇に連続で突く浜崎。ゴングに2人とも座り込み、先に挑戦者・伊澤が立ち上がった。  判定は3-0で伊澤が勝利。浜崎が王座陥落。伊澤が第4代、新王者に。超新星・伊澤は、MMA戦績6戦無敗でベルトを巻いた。  試合後も新王者は、涙が止まらず。涙声で「DEEP JWELSチャンピオン、RIZINチャンピオンになった伊澤星花です。RIZIN関係者の皆さん、練習してくださった皆さん、指導してくださった横田(一則)さん、セコンドの風我、お兄ちゃんもありがとう。応援してくださる、ファンの皆様、ありがとうございました。RIZIN、DEEP JWELSの皆さんありがとうございます。途中で気持ちが折れて、まだまだ甘いんですが、これからしっかり胸を張ってチャンピオンでいけるように、RIZINで一番強いことを証明できるようにやっていきます。榊原さん、女子スーパーアトム級トーナメントをやってください。強さを証明します。RIZINファンの皆さんありがとうございました」と挨拶した。 ・伊澤星花 試合後インタビュー [nextpage] ▼第7試合 120kg契約 5分3R○高阪 剛(ALLIANCE)[1R 2分05秒 TKO] ※右フック→パウンド×上田幹雄(BRAVE)  上田は高校時代から頭角を表し、2013年第30回全日本ウェイト制空手道選手権大会軽重量級優勝、2015年第11回全世界空手道選手権大会第6位、2018年第50回全日本空手道選手権大会優勝などの実績を収め、2019年11月に開催された「第12回オープントーナメント全世界空手道選手権大会」で24歳にして優勝。2003年に開催された第8回大会以来、実に16年ぶりに空手母国である日本に世界王座を奪還。2021年4月には極真最大の荒行・百人組手にも挑戦した(60人でドクターストップ)。  その後、2021年8月31日をもって退会したことを極真会館が発表。9月5日には幕張ベイパークアリーナにて開催された『GRACHAN 50』でMMA転向を正式表明していた。身長186cm、体重104kg。26歳。  高阪は中学から社会人まで柔道を経験し、1994年8月にリングスでプロデビュー。1998年にUFC初出場を果たすと日本人初のUFC定期参戦を実現し、“世界のTK”として一躍有名に。リングス時代にはエメリヤーエンコ・ヒ ョードルにTKO勝ちを収めるなど数々の強豪と対戦。2006年5月のPRIDE無差別級GP1回戦でマーク・ハントに負けを喫し現役を引退したが、2015年RIZINのリングで現役復帰。ジェームス・トンプソンに文句なしのTKO勝利を収めたが、その後はバルト、ミルコ・クロコップ、サシャ・ミリンコヴィッチに3連敗を喫して2020年1月以降はリングから離れていた。52歳。  極真の道衣をまとい入場した上田。セコンドには宮田和幸BRAVE代表。対する高阪は柔道の黒帯を左手に登場。目を閉じ、両手を合わせてリングイン、四方に礼。家族がリングサイドで最後の試合を見守る。リングスの盟友・田村潔司、坂田亘の姿もリングサイドに。  1R、ともにオーソドックス構え、左の前蹴りを連続で腹に突くと高阪が後方に飛ばされる。さらに左上段廻し蹴りの上田! 右の中段蹴りを高阪の顔面に入れる。高阪はそれでも前に出てシングルレッグテイクダウン! ハーフの高阪に、上田は下から掌底、さらに腰を切り蹴り上げで立ち上がる!  すぐに詰める高阪にヒザを突く上田! コーナーを背にする高阪は上田の腕を脇に入れてクリンチ。離れると、上田の左ストレートに外から右フックを合わせてダウンを奪い、パウンド! レフェリーが間に入った。  レスリングを学んでいる息子に背中を見せたい、と言っていた高阪は、26歳差若い上田をKOし、勝者コールに両手を挙げてガッツポーズ。そして涙、涙。妻、長女、長男から花束を受け取りようやく高阪は、笑顔を見せた。  試合後、リング上で高阪は「今日の引退試合に向けて、たくさんの“ありがとう”があります。希望を聞いてくださり、実現してくださった榊原社長、スタッフの皆さん、ご尽力いただいたすべての方々にありがとうございました。もうひとつは、格闘技をやっていく上で練習仲間、家族の支えとか、応援してくださった方々、すべての方々にありがとうございました。  総合格闘技を通して、一生懸命頑張る気持ちを教えてもらえいました。試合をしてくれた世界中の“化け物”たち、ハント、ミルコ、クートゥアー、ヒーゾ、ルッテン……いつもボコボコにされるたびにもっと強くならないといけないと思ってきました。世界中の化け物たち、ありがとう、  自分の頭の骨、骨折の痕があるらしいです。それは致命傷に至らず自然と治ってきて、この歳でもこうしてリングに立つことができています。こんな頑丈の身体に産んでくれた両親と兄弟に感謝します。そして今日見てくださった皆さん、長い間、ありがとうございました」と引退の挨拶。  最後に10カウントゴングを聞き、大きな拍手とともに25年目、50戦目のリングを降りた。 [nextpage] ▼第6試合 女子スーパーアトム級(49.0kg)5分3R○浅倉カンナ(パラエストラ松戸)[判定3-0]×SARAMI(パンクラスイズム横浜)  レスリングベースの浅倉は、2019年8月からアリーシャ・ザペテラ(現Invicta FCアトム級王者)、ジェイミー・ヒンショー、古瀬美月、あい相手に4連勝をマーク。2021年3月に「RIZIN女子スーパーアトム級タイトルマッチ」で浜崎朱加と約2年3カ月ぶりに再戦し、スプリット判定負け。7カ月ぶりの再起戦となった大島沙緒里戦でも判定2-1で敗れて連敗中。  SARAMIは3歳より柔道を習い、富山県大会52kg級優勝、北信越大会52kg級準優勝、全国高校総体団体戦で優勝するなどの実績を残した。高校2年生で柔術を習い始め、大学進学時に柔道を辞めてMMAへ。2012年7月のJEWELSでプロデビューし、2018年3月には黒部三奈のDEEP JEWELSアトム級王座に挑んだが王座戴冠ならず。その後、2020年11月からは修斗に参戦し、2021年11月には3度目の対戦となる黒部とベルトを懸けて対戦し、フルマークの判定勝ちを収め第2代修斗女子世界スーパーアトム級王者に輝いた。現在3連勝中。  浅倉のセコンドには鶴屋浩代表と扇久保博正、SARAMIのセコンドには北岡悟代表と川村亮がつく。  1R、浅倉のグローブタッチにSARAMIは応じず。オーソドックス構えのSARAMIに、サウスポー構えの浅倉は遠間に立ち、右ロー。SARAMIも右ミドル、左ローを返す。左の前手のジャブで牽制するSARAMIは前蹴りも。  左の前蹴りを突き、圧力をかけるSARAMIに、低いダブルレッグからドライブする浅倉。コーナーを背にするSARAMIに四つで組む浅倉は左で差して崩して脇潜りバック狙いも、すぐに立ちコーナーまで歩くSARAMI。  正対するSARAMIに、左で差してコーナーに押し付ける浅倉。SARAMIはヒザを突くと浅倉はダブルレッグかたシングルレッグに移行し尻を着かせるが、アームロック狙いのSARAMIに浅倉は頭に踏みつけを狙い、ボディロックしたまま背後に投げるが、SARAMIもすぐに戻す。浅倉のスタミナはいかに。  2R、左ジャブを見せながら圧力をかけるSARAMIは右インロー。さらにワンツー、しかし浅倉は左フックを返す! ワンツーボディの打ち終わりに右を突く浅倉。  ロープを背負わせ低いダブルレッグでテイクダウンは浅倉! クローズドガードのSARAMIに左のパウンド。しかし下のSARAMIは左でオーバーフックからオモプラッタ狙い。またごうとする浅倉の上を取るSARAMIだが、この際でダブルレッグで立ち上がり、レッスルアップでテイクダウンは浅倉!  抱え込んで後方に回そうとしたSARAMIだが、浅倉はハーフの中で背中を着かせ鉄槌! 蹴り上げを狙うSARAMIに浅倉はいったん体を離して飛び込むが、そこにSARAMIは腕十字! しかしすぐにヒジを抜いた浅倉は上から休まず鉄槌。足関節を狙うSARAMIにヒザを立て拳を落とす。  3R、遠間からのSARAMIの左に浅倉のヒザが落ちる! すぐに立て直す浅倉はコーナー背に組む。アゴ下に頭をつけるSARAMI。コーナーから出る浅倉が体を入れ替え、押し込む。ブレーク。  ワンツーの右の打ち終わりにダブルレッグテイクダウンは浅倉! 右で差して左足をまたぎハーフにしようとするが、腰を切りフルガードに戻すSARAMIは下からギロチンチョーク狙いも、腰を上げ頭を立てて空中に腰を切り、パスした浅倉が上に! インサイドガードの浅倉右で差しては背中を着かせて鉄槌。腰を切る腕十字狙いから、蹴り上げ! 上の浅倉もサッカーキック狙い。立ち上がるSARAMI。  SARAMIの詰めに右を当てる浅倉が最後もノンストップの左右にゴング。使い果たした浅倉はゴングに大の字に。  判定は3-0で、打撃でSARAMIの間合いにさせず、テイクダウン&パウンドを決めた浅倉が、我武者羅ファイトで勝利。  リング上で「すみません、やっと勝てました。2連敗からしんどい状況もあって、ジムの仲間や家族の応援、何よりファンの声が励みになりました。派手な試合は出来ませんが、もっともっと格闘技に向き合って、頑張っていきます。昨日、ジムの先輩の征矢選手が勝って励みになりました」と最後は笑顔で語った。 [nextpage] ▼第5試合 ライト級(71kg)5分3R×武田光司(BRAVE)[2R 1分35秒 ギロチンチョーク]○スパイク・カーライル(米国)  武田は6歳から始めたレスリングで小学・中学生時代に全国優勝。、埼玉栄高校時代には1年生でJOC杯カデット優勝、3年生で全国高校選抜大会、インターハイ、全国高校生グレコローマン選手権、国民体育大会の高校主要大会全てで優勝し4冠を獲得した。高校卒業後、オリンピック出場を目指して専修大学に進学したが、2年で中退しBRAVEに入門。  2017年8月にMMAプロデビューし、8戦目で北岡悟を破り第9代DEEPライト級王座に就いた。2019年4月からはRIZINにも参戦し、川名雄生と久米鷹介を撃破したが、2021年9月には矢地祐介に敗れて14戦目にして日本人相手に初敗北を喫した。大晦日の再起戦では“ブラックパンサー”ベイノアを腕十字で破っている。  カーライルは空手を2年間、レスリングを4年間、ブラジリアン柔術を11年間学び、18歳の時にMMAファイターになることを決意。アマチュアで20戦近く経験をし、2017年9月に地元カリフォルニアで開催されたローカルイベントCCWでプロデビュー。CXF、LFAなどで経験を積み、CCWではフェザー級のベルトを巻くなど活躍し、2020年にUFCの切符を手にするまでに8勝1敗の好成績を残した。  UFCデビュー戦ではアーロン・クルーズを相手に1R1分25秒でTKO勝利を奪ったが、その後自身のキャリア初の連敗を喫し、UFCからリリースされてしまう。しかし2021年からはLFA、Ballys FightNight、CageWarriors130で全てKO/一本勝ちで3連勝を飾り、ベラトールとの契約をつかんだ。2021年12月のベラトール272では同じくUFC経験者のダン・モレットを相手にチョークを決めて一本勝ちし、この年を4連続KO・一本勝利で4連勝を飾っている。  日本のアニメファンのカーライルは、『BLEACH』で自身と同じ赤毛の黒崎一護のコスプレで登場。斬魄刀を持って花道を進む。続いて武田は、宮田和幸らと登場。紫色の髪色でリングイン。  1R、いきなり中央に飛び込むカーライルだが、先に組んで両脇を差したのは武田。そのまま得意の脇を潜りボディロックへ。投げられるのを防ぐカーライルは片ヒザを着く。武田は背後からヒザ! 右手で足を手繰ろうとするが右足を逃がす武田はバックからスープレックス! カーライルも立ち上がるが、その際を狙って武田は投げ! カーライルは亀からズリ落ちそうなパンツを戻してから立ち上がりスクランブルへ。  左ローを連打で打つ武田。カーライルは右を振るが、その奥足にもローを突く。左右で飛び込むカーライルに武田はボディロックする。  2R、詰めて右ヒザを突くカーライルに1Rの組みで自信を深めたか、武田はすぐに組んでボディロックからダブルレッグへ。四つに組み直したところにカーライルはヒザもローブローに。息が荒い武田はインターバル。カーライルは吠える。  再開。すぐにワンツーで詰める武田は組みに。そこに右フックを合わせたカーライル。嫌った武田はシングルレッグで押し込むが、右脇に首を出した武田にカーライルは右手で首を巻き、ノーアームでハイエルボーのギロチンチョーク! 左足を背中にかけてフタをして絞め上げ、武田を失神させた。  試合後、カーライルは、「ありがとうございます」と日本語で語ると、英語で「ここに立てていることが信じられない。タケダは1Rはとても強かった。カーフキックも強かった。チャンスが来ると信じて戦いました」と笑顔で語って両手を合わせた。 [nextpage] ▼第4試合 120kg契約 5分3R○シビサイ頌真(パラエストラ東京/巌流島)[1R 1分36秒 TKO] ※マウントからヒジ×リハーズ・ビギス(ラトビア)  シビサイ頌真は、MMA7勝3敗。ラオスと日本のハーフで柔道&柔術がバックボーン。190cm超えの恵まれた体格を武器に、2011年にKrushでキックボクシングプロデビューを果たすと、2012年からHEATに参戦し、DEEP、ZST、GRACHAN、巌流島と様々なリングで戦ってきた。RIZINには2018年7月から参戦し、初戦は敗れたものの、その後はキム・チャンヒ、セルゲイ・シュメトフ、そして2021年6月にはスダリオ剛と連続一本勝ち。しかし、大晦日では関根“シュレック”秀樹にTKOで敗れた。  ビギスは9戦9勝のパーフェクトレコードを持ち、5つのKO/TKOと2つの一本勝ちと、フィニッシュ率は8割に迫る。国内及びヨーロッパのボクシングやキックボクシングの大会に出場し、WKTSFキック世界選手権、パンクラチオンバルチック選手権、パンクラチオンラトビア選手権、キックボクシングラトビア選手権、ボクシングラトビア選手権など数々の大会で優勝。  2015年にラトビア国内のMMA大会FREONでプロデビューし、三角絞め、リアネイキドチョークなどで白星を積み重ねてきた。2018年にはポーランドで行われたボクシング大会にも出場し、4R43秒でKO勝利、翌2019年4月にもポーランドのボクシング大会ボクシングナイト15にて1R1分25秒でKO勝利を挙げた。さらに5vs.5で試合をするTFC(チーム・ファイト・チャンピオンシップ)という変わり種の大会にも出場し、TFC世界選手権でもチームを勝利に導いている。  1R、ゴングと同時に組むのはシビサイ。首を固めて崩してテイクダウンを奪う。下のビギスはクローズドガード。足を解いたビギスにパスからマウントを奪ったシビサイは上から左右の鉄槌連打! さらにヒジを打ち落とすとビギスの動きが止まり、レフェリーが間に入った。  歓喜のシビサイはトップロープを飛び込え、足を引っかけてリング下にダイブ。それでもリング下のパラエストラ東京のチームメイトと熱いハグをかわした。  シビサイは、「年末、関根選手に負けてしまって気持ち的に浮ついていた自分に気付き、心を入れ替えて練習しました。お父さんが、誕生日なんです。おめでとうございます。会長も4月の誕生日と聞き、何としても勝たなくちゃいけなかったんです。だから嬉しいです。言いたいことがたくさんあったんですけど、忘れちゃいました」と締めて、リングを後にした。 [nextpage] ▼第3試合 バンタム級(61.0kg)5分3R○元谷友貴(フリー)[判定3-0] ×アラン“ヒロ”ヤマニハ(ボンサイ柔術)  ボンサイ柔術のヤマニハは、PANCRASE時代に瀧澤謙太にもTKO勝ちし、2021年6月にバンタム級GPに参戦。1回戦でグレコローマンレスリングの猛者・倉本一真に判定勝ち後、9月の2回戦で朝倉海に判定負けも、2022年3月20日の『RIZIN.34』で、実力者・手塚基伸に2R、リアネイキドチョークで一本勝ち。再起を飾っていた。  対する元DEEP王者の元谷は、2021年6月のバンタム級GP1回戦で、岡田遼に判定勝ち。9月のGP2回戦では瀧澤謙太に1R TKO負け。大晦日に金太郎に判定勝ちしている。1カ月足らずの連戦に臨むヤマニハと、4カ月ぶりの試合で連勝を目指す。  金髪でイメチェンで天に弓を射る仕草を見せたヤマニハ。ALIVEなど名古屋で練習中の元谷のセコンドには春日井“寒天”たけしがつく。  1R、ともにオーソドックス構え。先に右ローを当てた元谷。詰めるヤマニハは「来い」と手招き。右を返すと、元谷が右を差して押し込み。ヒザを突き、四つからテイクダウン! ヤマニハは下から左腕をオーバーフックしてアームバー狙い。下からヒジを突き、元谷を出血させる。しかし元谷も左足を抜き、パウンド。元谷のカットのチェックが入り、スタンドで再開。すぐに四つに組んだ元谷。足を効かせてテイクダウンしハーフで固めて殴る。ゴング。  2R、いきなり右の前蹴りは元谷、そこに組むヤマニハを突き放す元谷は左右。しかしヤマニハはまたも詰めて、右カーフキックを当てる。左で差して四つに組む元谷は左右に回して小外がけテイクダウン! ハーフガードのヤマニハは背中を着かされる。左で差したヤマニハを剥がす元谷。左のパウンド! ヤマニハも左脇を潜り立ち上がりに成功。  詰めるヤマニハは左ハイ、ローにはガードを固めて左右を打ち下ろす元谷。上下に突く。ヤマニハはシングルレッグから背中に乗ろうとするが、向き合う元谷。ヤマニハはボディロックに切り替えるもテイクダウンならず。  3R、右を振って四つに組む元谷が早々に小外がけテイクダウン! 下から腰に足をあてるヤマニハ。しかし、元谷も胸に顔をつけて外から細かいパウンド。コーナーに押し込み頭を詰まらせて仕掛けを作らせず。腰に足を当て三角も狙うヤマニハだが、元谷は作らせず。残り20秒で上体を離した元谷はパウンドで飛び込み。残り時間少なくヤマニハは下のまま立ち上がらずグラウンドに誘うが、ゴング。  判定は3-0で打撃から全ラウンドでテイクダウンを奪い、ヤマニハの寝技も封した元谷が勝利。金太郎戦に続く2連勝を飾った。 [nextpage] ▼第2試合 フェザー級(66kg)5分3R○ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)[1R 2分00秒 三角絞め]×中島太一(ロータス世田谷)※PANCRASEバンタム級暫定王者 ケラモフはトフィック・ムサエフと同門のファイター。ムサエフ同様に、体幹の優れたフィジカルと豪快な打撃を武器とし、これまでに15勝3敗の好成績を残す。2015年1月から2019年11月まで約4年にわたり、土付かずの10連勝、2020年2月のRIZIN.21に初参戦するとカイル・アグォンに3-0で判定勝利を収めてたが、2021年6月に斎藤裕に判定2-1で敗れて連勝がストップした。また、この斎藤戦では反則技を連発し、物議をかもしている。 中島はPANCRASEでプロデビューするとロシアのプロモーション、ACBなど海外団体でも経験を積み、2018年、再びPANCRASEマットへ。2019年にフェザー級次期挑戦者決定戦でカイル・アグオンに判定で敗れたが、2020年2月大会ではロシアのボリス・フェドロフを相手に判定勝利を挙げた。2020年9月大会で堀江圭功を相手に「フェザー級 次期挑戦者決定戦」を戦い、スプリット判定で勝利。挑戦権を手にして王者ISAOに挑んだが判定3-0で王座奪取ならず。しかし2021年12月、階級を落として臨んだバンタム級暫定王者決定戦で井村塁を2RでTKOし、悲願の戴冠を果たした。  中島のセコンドにはロータス世田谷の練習仲間の青木真也がつく。  1R、ともにオーソドックス構え。ケラモフの左ローに中島も右ローを返す。ワンツーから左を当てるケラモフ。中島もカーフから右を返すが、ケラモフは左右から右! しかし組んで左で差して崩しへ。ケラモフは残す。 ケラモフのローブローで中断。再開。中島は右カーフ、ジャブ、左フック! しかし、ケラモフはシングルレッグから片足をなんと片手で脇下まで持ち上げ、軸足を払いテイクダウンすると、中島の亀からの正対際に足を超えてそのままマウント!  中島が残していた右腕をとらえ、その脇に左足を差し込み、マウントで上から三角絞めに組んで前三角絞めで中島の頭を引き付け、失神させた。  試合後、ケラモフは「素晴らしい試合が出来ました。日本は第二の祖国です。またお会い出来て嬉しいです。サポートありがとうございました。支えてくれたトフィック・ムサエフ(22日にBellatorハワイ大会で試合)にも感謝します。アゼルバイジャン!」とマイクで語った。 [nextpage] ▼第1試合 フェザー級(66kg)5分3R○カイル・アグォン(グアム)[判定3-0]×芦田崇宏(BRAVE) 芦田はレスリングをバックボーンに持ち、2010年10月にDEEPでプロデビュー。一時は7連勝を飾った。2017年3月にPXCでライト級タイトルマッチを経験。同年5月のDEEPに3年ぶりの参戦を果たすと、9月にはDJ.taikiから殊勲の勝利、同年12月には上迫博仁を破りDEEPフェザー級王座を奪取した。2019年大晦日のRIZIN初参戦ではキックボクシングルールで平本蓮にKO負けを喫したが、2020年9月の萩原京平戦でキャリアの差を見せつけての勝利を収めている。しかし、2021年10月には金原正徳にTKO負けを喫した。  アグォンは、MMA13勝10敗。グアムPXCの元バンタム級王者。山本美憂の夫でコーチとしても知られている。2019年4月にパンクラスで中島太一に勝利しているが、2019年10月にはかつて判定勝ちしているISAOとの再戦に臨みスプリット判定負け。2020年2月のRIZIN浜松大会でヴガール・ケラモフと対戦し、接戦の末、判定負け、2020年大晦日にはクレベル・コイケと対戦し、1Rにダースチョークで敗れた。強豪相手に3連敗中。  1R、サウスポー構えのアグォン。芦田もサウスポー構に。互いに右インロー。アグォンは左ロー、右インローも。右前蹴りを放つ芦田。右ストレートの刺し合い。芦田は左ローを前足につく。さらに左ロー&ミドル。  詰めるアグォンに足を滑らせる芦田。中腰からパウンドを打つアグォン。左でオーバーフックする芦田に、右腕を抜くアグォンはパウンド。ロープを頭に乗せる芦田だが、芦田は右腕をアームバー狙い。しかし背中を着かせてパスガードのアグォンは、潜る芦田に強いパウンド! ヒジも。ハーフからフックガードで両足を戻す芦田。上から上体を離したパウンドに芦田も立つ。ゴング。  2R、左ローから入る芦田。遠間からダブルレッグ、シングルレッグで尻を着かすアグォン。コーナー背に三角絞めに入る芦田に、インサイドガードから強いパウンドはアグォン! その際でバックに回るとリアネイキドチョーク狙い。左手を掴んで組ませない芦田は亀に。アグォンはサイドバックからパウンド。右足をかけて背中を着かせると、上からヒジ! 鉄槌! 亀になる芦田の背後からパウンド。芦田は下から正対際にキムラ狙いも腕を抜き、コーナーに押し込み、左腕を挟んで右の強いパウンド! ギロチンを挟み、首を解いて右のパウンド連打! ハーフの芦田は凌ぐ。  3R、先に詰める芦田。アグォンは左ローからダブルレッグもそこにギロチンチョークを合わせる芦田。しかし足を解いた芦田は手を組めず、上のアグォンは左足をまたいでヒジ! さらに左にパスしてサイドポジションから右で脇を差し、頭つきのキムラロック狙い。顔に座り腕を後方に回そうとするアグォンに、芦田は下からヒザを突く。アグォンは腕を解き、頭をまたぎパウンドを入れながら、三角に固める。芦田は下からセンタク挟み狙いも、首を抜き、上のまま尻の下の芦田の顔にパウンド、さらに腹にも声を挙げながらパウンド!  判定は3-0でポジションを奪い、パウンドを落としたアグォンが勝利。嬉しいRIZIN初白星を掴み、妻・山本美憂と山本アーセンと歓喜のハグをかわした。
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