年末にゴタゴタはあったが、再びRIZINで戦う吉成(C)RIZIN FF
2022年3月6日(日)都内某所で開催される『RIZIN LANDMARK vol.2』の第3試合で、元KNOCK OUT-REDスーパーフライ級王者の白幡裕星(Battle-Box)とRIZINキックボクシングルール(※ヒジ有り)52.5kg契約3分3Rで対戦する吉成名高(エイワスポーツジム)が4日(金)、個別インタビューに応じた。
2月25日に電撃参戦が発表された吉成は「5度目の出場になりますが、(昨年末から)いろいろな件があったけれど、こうしてRIZINで試合が出来るのを嬉しく思います。だいぶ減量して仕上がっている状態なので、試合になったらいいパフォーマンスが出来ると思うので楽しみです」と、再びRIZINで試合を見せられることを喜び、仕上がりもいい状態だとする。
試合では「RIZINに出場した1回目から言っていますが、ムエタイの強さを見せたいと思っているので、試合の中で他の選手には出来ない動きとか吉成名高の動きは凄いと言われるような動きを見せてムエタイの知名度を上げたいと思います」と意気込む。
対戦する白幡は名高が所属するエイワスポーツジムで練習していた時期があり、「1~2カ月くらい一緒に練習していた期間がありました。試合が決まってからは練習していませんが、僕の得意技ややることを知っているのでやりづらさはありますね。何となく相手の癖は分かる部分はあります。ただ試合と練習は全然違うので、それはお互いに言えるので試合ではどうなるかが楽しみですね」と、やりづらいのはお互い様だとした。
白幡の印象は「オールラウンダーで何でも出来る。キックボクシングのリズムもムエタイのリズムも出来る、状況に応じて変えられる選手。それとファイティングスピリットがありますね。KOで勝ちたいですがなかなか難しい相手だと思います。でも、その上を行ってそれでもKOを狙いたいと思います」と、強敵だと認識しているようだ。
試合展開については「自分の中のプランでは最終目標はKO。でも前半は白幡選手もタイミングを計る選手なので、落ち着いた展開になるかな。始まってみないと分からないので楽しみです」と、最終的にはKOを目指すが前半は距離やタイミングの取り合いになるのではないかと予想。
白幡も蹴り技を得意としており、蹴り合いの展開も予想される。「蹴り合いでも、見ている人が面白いと思ってもらえる蹴り合いが出来ると思っています。キレもあるし、美しさもある、ムエタイならではの蹴りのリズムも見せられると思っています」と、パンチの打ち合いばかりではなく蹴り合いにも注目して欲しいとした。
(写真)昨年12月、無理やり増量してスーパーバンタム級(-55.35kg)で戦った名高だがフィジカル差を痛感したという
また、白幡は組んでコカして相手を削る戦い方もここ2戦で見せているが、「首相撲の展開になったら同じ階級の選手には負けない自信があります」と吉成は絶対の自信を持つ。しかし、「首相撲を何度かやりましたね。練習時は何度か崩しましたが、僕が崩されてもいます」と圧倒的な差ではないと冷静に分析。「練習と試合はまた違うので。練習では弱いけれど試合では強い、逆に練習では強いけれど試合ではその力が発揮できない選手もいるので。試合になると変わるので、それも楽しみにしています」と、互いに試合になれば変わるので練習の時と同じとは思わないという。
昨年12月の『BOM』では初めての55kgでの試合に臨んだが、「それまで自分のスタイルを貫いて(連続)KOしていた中で判定決着になってしまいました。自分の技術・スピードは通用すると思った反面、相手の打たれ強さに壁を感じた試合になりました」と、フィジカル面での差を感じた様子。
今回は52.5kg契約となり「12月は無理やり体重を上げていた時期でもあったので、今は焦らずに身体を作っていく感じです」と、急激に体重を増やす必要がなくなったため、徐々に身体を作って自然に階級を上げていきたいとした。
「今回は52.5kgで階級は下がったんですが、自分の今のベストの体重になりました。ヒジが自分の武器だと思われていると思いますが、他の技でも倒せるってところを見せたいですね。同じことを前回も言っていたんですがヒジでの決着になってしまったので(苦笑)、そこにこだわりすぎずノビノビと試合をしたいと思います」と、ヒジ以外の技でも倒せることを見せたいとの目標も掲げた。
昨日の皇治参戦の記者会見でも、榊原信行RIZIN CEOは那須川天心のボクシング転向によりキックボクシングの試合がRIZINの中で微妙となっている、との発言をしている。今後もRIZINでキックボクシングの試合が行われるかどうかはファンの反応にかかっているが、吉成は「天心選手のRIZINキックボクシングの実績は凄いものなので、自分がそこの存在にならないといけないとの気持ちはあるんですが、簡単なものではないです。選手としてはもちろんですが、人間としても成長していかないといけないと思っています。試合ではどの展開になっても、見ている方を盛り上げるのは必須だと思っています」と、簡単ではないが自分が盛り上げていきたいと語った。