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2022年3月26日（土）にシンガポール・インドアスタジアムで開催される、ONE Championship10周年記念大会『ONE X』の記者会見が2日、都内にて行われ、出場日本人選手が登壇。以下の通り、意気込みを語った。
ONEバンタム級で活躍中の佐藤将光（坂口道場一族／FIGHT BASE）がロシアのユサップ・サーデュラエフと対戦。ONEフェザー級で高橋遼伍（KRAZY BEE）が地元シンガポールのアミール・カーンと対戦。
さらに、ONEストロー級では、池田仙三（パラエストラ千葉ネットワーク）と澤田龍人（シンガポール・EVOLVE MMA所属の）が日本人対決に臨む。
佐藤将光「“持たざる者”でも生き残る術がある」
▼ONEバンタム級（※65.8kg） 5分3R
佐藤将光（坂口道場一族／FIGHT BASE）
ユサップ・サーデュラエフ（ロシア）
佐藤とサーデュラエフは、元トップ5ランカー対決。佐藤は、2018年7月からMMA6連勝・ONE3連勝で2021年2月にファブリシオ・アンドラージ（ブラジル）と対戦。判定で敗れたものの、2021年11月の『VTJ 2021』で河村康博に1R TKO勝ちし、再起を遂げている。
サーデュラエフは、2015年6月から2018年1月の今成正和戦まで5連勝も、2019年5月に現ONEフェザー級王者のタン・リーに敗れ、約5年ぶりの敗北。しかし、キム・デファン、竹中大地、トロイ・ウォーセン相手に3連勝。しかし、2021年12月にBrave CFでの連勝からONE初参戦したチームラカイのマーク・ステファン・ロマンの左オーバーハンドに1R TKO負け。ロマンもランキング3位入りを果たしていることから、サーデュラエフにとっても上位戦線に残るサバイバルマッチとなる。
「『ONE X』という錚々たるメンバーのなかで、試合をさせてもらうことになったんですけど、そういうメインの人達がいて、僕なんかは脇役だと思いますが、自分がメインになりたいという気持ちはなくて、こう……弁当でいえば漬物。生態系でいえば、別にライオンじゃなくて生き残っていければいいと思っているんで、自分らしく自分の試合をして、僕の試合を楽しみにしてくれる人に届けられるような試合を精いっぱいできればいいかなと思っています」
「ユサップ選手の印象はすごくパワーがある選手という感じで、どう戦おうかなとずっと考えているんですけど、彼に無くて僕にあるもので勝負していこうかなと思っています」
「（今後）もともと格闘技を始めて、修斗のチャンピオンになれると思っていなかったし、ONEの舞台に立てるとも思っていなかったので、ずっとやりながら、“持たざる者”というか、何も持っていない者がどうやったら生き残っていけるか、毎回対戦相手のこともそうですが、相手のいないところでも戦うようにして、レベルを上げて、こういうところまで何とか来れたのがいまなんで、僕はずっと格闘技を続けていきたいと思っているので、どうやったら長く格闘技を続けていけるかを、僕なりのMMAを体現していけたらと思います」
高橋遼伍「今回はアキレス腱切りたい。いつも通り、“解体ショー”」
▼ONEフェザー級（※70.3kg） 5分3R
アミール・カーン（シンガポール）
高橋遼伍（KRAZY BEE）
高橋は、2021年3月配信のタン・カイ戦で119秒、カウンターの右ストレートをもらいTKO負けを喫して以来、1年1カ月ぶりの再起戦。カーンも、2020年12月にパク・デソンにスプリット判定負けから、1年3カ月ぶりの復帰戦。今回はフェザー級に階級転向しての初戦となる。
「今回オファーが早くて、心も身体も凄く良い状態で試合に向けてトレーニングを積んでしっかり調整できているんで、勝つことは大前提、そこからどれだけ面白い熱い試合ができるかっていうのが重要だと思うので、勝ちもボーナスも全部取りたいと思います。さっき『カーフキックといえばこの人』と紹介してもらったんですけど、いままで対戦相手の筋肉もぶっ壊してきたし、骨も折ったこともあるので、今回はアキレス腱切りたいですね。いつも通り、“解体ショー”してくるんで、楽しみにしてください」
「対戦相手のアミール・カーン選手について思うことは特に無いです。カーン選手の得意なのが打撃で、自分も打撃が得意なので、その2人が組まれるということは、ONEから求められていることが自分でも分かっているつもりなので、打撃で真っ向勝負したいと思います」
「正直、アミールが試合に出るから、自分に試合のオファーが来ているので、結果が出せずに来ているので、しっかりチャトリ代表の思惑だったりを潰していきたいというのはあります。今回は、毎度毎度、試合のオファーが遅くて調整不足で隔離があって、シンガポールで寝て、体力を回復するような感じでしたが、今回、2カ月前にオファーが来ているので、いいパフォーマンスが出来ると思います。しっかり勝ちたいと思います」
仙三「澤田選手とは1回、柏でやったことがあって──」
▼ONEストロー級（※56.7kg） 5分3R
池田仙三（パラエストラ千葉ネットワーク）
澤田龍人（EVOLVE MMA）
日本人対決に臨む仙三と澤田は、千葉ベースとシンガポールベースの戦いとなる。
仙三は、2019年10月のリト・アディワン戦で右ヒジ負傷も、2020年12月のリャン・フイ戦の判定勝ちで再起。しかし、1Rに右拳を骨折し、2022年1月に1年1カ月ぶりの復帰戦でインドネシアのエリピツア・シレガーと対戦し左ボディを効かせて3R TKO勝利。たび重なる怪我を経てのONE2連勝で「パフォーマンスボーナス」5万ドル（約570万円）も獲得している。
「今回、1月に試合をして。また3月にこんなに大きな大会に呼んでいただいて凄く嬉しいです。とにかくファンの皆さんに喜んでもらえる試合をしたいなと自分は思っているので。もう最初からガンガン、倒しに行って、勝ち負けもそうですけど、勝ち負け以上に全力で戦って皆さんを楽しませるファイトをして、自分も試合を楽しんでやりたいと思っています。全て出して行きたいと思うので応援よろしくお願いします」
「オールラウンダーで打撃も寝技も出来てスピードもあって、すごいいい選手だなと思います。自分がやることは決まっているので、打撃でガンガン倒しにいって殴って、しっかりKOして勝ちたいと思います」
「オファーで少し考えたのは……正直に言って体調面です。1カ月くらい休んで身体の……年齢もあるんで、どうかなと思ったんですけど、すぐにその日にここはチャンスだ、ベルトを獲りに行くならここでしっかり連勝して勝たないとダメだと思って、すぐに受けました」
「千葉ネットワークで、澤田選手とは1回、柏でグラップリングをやったことがあると思うんですけど……澤田選手、ありますよね？（『あります』と返答）すごい昔なんですけど、一回やったことはあって、まあ、澤田選手とはやることはないだろうなと思ったんで、普通に応援していたんで、前回の試合でも話もして、でも今回は試合なんで関係なくガンガン行って殴り倒したい。自分は……今からでも全然、チャンピオン行けると思っているので、ここで勝たないとという気持ちです」
澤田龍人「（ロックダウンでも）いい練習は出来ている」
対する澤田は、「EVOLVE MMA」のトライアウトに合格し、シンガポールに移住して3年目。コロナ禍で厳しいロックダウンのなか、得意のレスリングのみならず、柔術やムエタイのトップファイターたちとの練習や指導を受けて磨いてきた。
澤田は「ONE Warrior Series」での2連勝後、2019年8月にONE本戦デビューし一本勝ちスタートも、2019年12月に現ONEストロー級1位のボカン・マスンヤネに判定負け。その後、ミャオ・リータオ、ロビン・カタラン相手に連勝するも、2021年4月にミアオにリベンジを許すと、同年7月の前戦グスタボ・バラート戦では、グレコローマンレスリング元五輪戦士相手にドミネートされ判定負けで2連敗中だ。
「このような記念大会に出場できるのもそうですし、日本人対決ができるのも凄く嬉しく思います。自分自身は2連敗中で後がない状況なので、この試合はしっかりと勝ちたいと思いますし、日本人同士の力を世界中のファンの皆さんに届けたいと思います。もちろん日本のファンの皆さんに熱い試合を届けたいと思います」
「（パンデミックのなか）すごいシンガポールでも規制があって練習にも規制がある部分もない部分もあるんですが、自分のなかで濃い練習はできているかなと思います。アレックス（シウバ）だったり、（ション）ジンナンだったり、階級の合う選手もいると思うので、自分にとっていい練習は出来ているかなと思います」
「（仙三は）すごいボクシング力の強い選手で、前回の試合もそうですが、すごい最後まで諦めないで向かってくる選手だと思います。リーチ差があるので、相手の間合いに入らないように、自分の攻める距離を保ってしっかりフィニッシュを狙いたいと思います」
