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【ONE】若松佑弥「“有名になりたい”じゃなくて、“最強になりたい”」「殺しに行くような勢いで戦う。絶対に王者になる」×モラエス「堀口恭司と練習してきた。自分がなぜ王者でいるかを証明する」=3.26『ONE X』

2022/03/03 00:03
 2022年3月26日(土)にシンガポール・インドアスタジアムで開催される、ONE Championship10周年記念大会『ONE X』の記者会見が2日、都内にて行われ、「ONE世界フライ級選手権試合」(5分5R)に臨む、王者アドリアーノ・モラエス(ブラジル/ATT)と、挑戦者・若松佑弥(日本/TRIBE TOKYO M.M.A)が記者団の質問に答えた。  若松は、MMA15勝4敗。2018年2月のPANCRASEでフライ級王座にも挑戦した若松は、2018年9月にONE初参戦。ダニー・キンガド、元UFC王者のデメトリアス・ジョンソン相手に2連敗も、その後、ゲヘ・エウスタキーオ、キム・デファン、キム・キュサン、リース・マクラーレンに勝利すると、2021年12月3日の前戦で中国のフー・ヨンに判定勝利、5連勝を飾り、王座挑戦を決めた。15勝のうち11KO・TKOを誇るハードパンチャーだ。  王者モラエスはMMA19勝3敗。2016年8月のONE世界フライ級暫定王座決定戦でタイレック・バティロフをリアネイキドチョークで極め、2R一本勝ち。暫定王座獲得に成功した。  2017年8月のONE世界フライ王座統一戦で正規王者カイラット・アクメトフと再戦し、判定勝ちで王座統一に成功。同年11月には、ダニー・キンガッドの挑戦を受け、リアネイキドチョークによる1R 一本勝ちで初防衛を果たすも、2018年6月にゲヘ・エウスタキーオにスプリット判定負けで王座陥落。しかし、2019年1月にエウスタキーオとのラバーマッチで判定勝ちし、3度目の王座獲得に成功している。  2021年4月の前戦「ONE on TNT 1」のONE世界フライ級タイトルマッチでは、元UFC世界王者のデメトリアス・ジョンソンと対戦。2Rに右アッパーでダウンを奪い、追撃のグラウンドの左ヒザ蹴りとパウンドでKO勝ち、王座初防衛に成功した。  会見で若松は、「今回、初のONEのタイトルということで、チャンピオンベルトは自分が求めていた夢なので、今まで生きてきた集大成を見せていきたいなと思っています」と決意を表明。  さらに「狩りにいくような。相手をほんとうに殺しに行くような勢いでいくので皆さん、楽しみにしてください。絶対にチャンピオンになります」と戴冠を宣言した。  モラエスの印象を問われると、「アドリアーノ選手は、トータル的に全部できて、特にグラップリング能力にすごく長けているのと、何回もチャンピオンを防衛しているので、メンタル的にどうやればチャンピオンになれるかを分かっている。そこが一番の強み」と、王座戦の経験値の高さを挙げる。  王者攻略に向け、「戦略は何パターンかを用意している。一番の理想は、打撃で1RでKOして僕がチャンピオンになるのが理想」という若松は、「打撃を初めてパーソナルでやって磨きをかけてきました。右だけじゃないというところも。相手は(右のパンチを)警戒していると思うので、いろいろ武器はいっぱい育ててきたので、どんな局面でも殺傷してやろうかなと思っています。(リブートボクシングジムで?)そうですね。ほかにもTRIBEに新しいトレーナーだったりいっぱいいますので」と、前戦で見せた組みでの粘り強い戦い、さらに強化してきた打撃がキーになると語った。 [nextpage] 堀口恭司のファイトスタイルが好きで、影響を受けている(モラエス)  一方、オンラインで会見に出席したモラエスは、「若松はオールラウンダーでとても強い選手。フライ級のプロスペクト、期待の選手だけど、自分はレガシーを、積み上げてきたものを守る。3月26日、自分がなぜチャンピオンでいるかを証明します」と防衛に自信を見せた。  ATTでは堀口恭司とも練習。強いグラップリングを軸にスクランブル、際の打撃も強力で、これまで漆谷康宏、ランボー宏輔、渋谷莉孔の3人の日本人選手に勝利している。  これまで対戦した日本人選手と比べて若松を「彼らより全体的にとても強くて速そうだ。ノックアウトパワーを持っていて、エウスタキーオも倒した。彼はコンプリートでグッドファイターだ」と評する。  また、若松戦に向け、ATTで「“ブラザー”キョージと昔から一緒にトレーニングをしているし、キャンプでも互いにサポートし合っている。彼はベストファイターでサムライだ。彼のファイトスタイルが好きで、影響を受けている」と、堀口との練習で、そのスタイルを採り入れていることを語った。  試合展開については、「ほんとうに長い夜になるから、僕は色々と多くの動きを見せたいと考えている。僕のカポエイラを見せたいし、テイクダウンにもトライするし、テコンドー、空手スタイルもトップポテンシャルであることも見せたい。どんな場面でもウェルラウンドに戦う。試合が待ち切れない」と、5Rを通して全局面で引き出しの多さを見せて戦うと語った。  モラエスは飢えたピラニアを料理できるか、それとも若松が悲願のONE世界王者のベルトを腰に巻くか。  今回の『ONE X』の日本版イメージでは、階級を越えた「青木真也vs.秋山成勲」の試合が、タイトルマッチより大きくフィーチャーされる形となっているが、若松は、「日本はエンタメ要素しか見ないと思うので、僕は“本物の格闘家”というところを見せたいだけで、それが日本で受けないというのも分かっているんで、とりあえず実力でのしあがっていきたいし、“有名になりたい”じゃなくて、“最強になりたい”という夢があるので、とりあえずチャンピオンになることだけを考えています。(ビジュアルの大小は)あまり気にしていないですね」と、ファイターとして誰よりも強くあること、その証であるベルトを獲ることが最も重要だと語った。
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