【RISE】鈴木真彦と江幡睦が初対決、「会場が一体になって盛り上がるような試合をする」（鈴木）「自分の強さをぶつけられる相手」（江幡）

　2022年4月2日(土)東京・国立代々木競技場第一体育館で開催されるRISE年間最大のビッグマッチ『Cygames presents RISE ELDORADO 2022 ～Tenshin Nasukawa Finalmatch～』の対戦カード発表記者会見が、2月22日（火）都内にて行われた。 　SuperFight！バンタム級（-55kg）3分3R延長1Rで、鈴木真彦（山口道場）vs江幡睦（伊原道場）の対戦が決定。 　鈴木は軽量級離れしたパンチ力と卓越したテクニックで、2018年11月にトーナメントを制してRISEバンタム級のベルトを獲得。2015年8月の『BLADE FC JAPAN CUP -55kgトーナメント』で那須川天心に敗れて以降、連勝記録を重ね5年間無敗、20連勝という驚異の記録を打ち立てたが、2020年11月の「那須川天心挑戦者決定トーナメント」の決勝で志朗にダウンを奪われて連勝がストップ。2月に溜田蒼馬、7月にテーパリットに勝利して9月に那須川天心との再戦を実現させたが、判定3-0で再び敗れた。11月大会では江幡塁を初回KOに沈めて再起を飾ると、1月に拳剛も初回KOして2度目の王座防衛に成功した。戦績は31勝（19KO）5敗。 　江幡睦は双子の弟・塁と共に幼い頃から極真空手を学び、中学生でキックボクシングを始めた。2007年9月に兄弟そろって新日本キックボクシング協会でプロデビューすると連戦連勝ですぐに頭角を現し、2010年3月に19歳で日本フライ級王者に、2014年4月にはWKBA世界バンタム級王座も獲得。2019年10月、最大の目標とするラジャダムナンスタジアム王座に4度目の挑戦を行ったが、ドローで王座獲得はならなかった。長年にわたって新日本キックのエースとして活躍し、破壊力抜群のパンチ＆ローで国内外の強豪をマットに沈め、ほぼムエタイルールで38勝（27KO）6敗3分の戦績を誇る。2020年9月にはRIZINに初参戦し、RISEバンタム級1位・良星から2度のダウンを奪って勝利。しかし、2021年7月の「RISE DEAD or ALIVE 2021 -53kgトーナメント」では1回戦で風音に延長戦で敗れている。 　伊藤隆RISE代表は「鈴木真彦は55kgを無双したい。そのためには江幡睦選手を避けては通れない。睦月選手は前回53kgでトーナメントに出ましたが、減量のダメージが感じられたので55kgでベストを見せて欲しい。弟のリベンジ戦でもある」と、この試合のテーマを説明。 　続いて江幡は「55kgで鈴木選手と戦えるのを楽しみにしていました。1回戦で敗退しましたが、55kgで本来の自分の強さをぶつけられる相手としてはいい選手だと思っています」と鈴木との対戦が楽しみだとする。鈴木は「この大会は那須川天心選手のラストマッチという風に取り上げられているんですけれど、それがとても悔しいので江幡選手と最高の試合をして会場が一体になって盛り上がるような試合をするので期待していてください」と、激闘を予告した。 　鈴木が弟の塁に2度勝っていることで、今回の試合のアドバンテージになるかとの問いには「その辺は分からないですけれど、睦選手も何でも出来て上手い選手で、塁選手より凶暴性があるのかなと思っています。僕も正面から打ち合うし、いい試合になると思いますね」と答える。 　江幡はそのことを意識しているかと聞かれると「そこはあまり意識してないですが、興味あるのは塁に2度勝ったのは僕も面白い、戦ってみたいと思います。鈴木選手自体に僕も興味がありましたし、彼のファイトスタイルが凄く面白いなとずっと見ていたので、ここで交われるのが楽しみです」と、塁に勝っていることは意識していないとした。 　塁とは「2人でいつも対策をするので、分かっているところは分かっています」というが、「双子であっても僕と塁とも違うので、得意なところも違っているので僕は僕らしい戦いをしようと思っています」と、塁とはまた違う対策を練るだろうという。 　前回53kgで試合をしたことについては「53kgの話はけっこう前からもらっていたので、減量はちゃんとしていました。なので途中で練習できなくなったことなどは一切ありません。でも55kgでやれるのは嬉しいですね。僕のスタイルにも合っていますし」と、それを負けた言い訳とはしなかった。 　鈴木は江幡について「交わることがなかった選手で、普通に何でもできて攻撃力もありますし、距離を取って上手く戦うのもできるんでしょけれどそういうタイプではないので、いい試合になると思います」と評し、前回のRISEでの試合については「普通に上手い選手だなと思いました。負けてはしまいましたが、格闘技は何があるか分からない。それが面白い。評価は高いです」と侮ることはないとした。 　江幡はRISEルールでの試合をやってみて「7月に風音選手とやらせてもらって、僕自身の感想的には面白いなって思いました。確かにヒジ（打ち）がないというのはありますが、僕もそこは直してきているので。ただあれは風音選手の意気込みと僕の意気込みが交わってああいう試合になったと思っているので、そこには何も言うことはありません。反省点は彼の気持ちに付き合ってしまったところですかね。でも僕もああいうファイターが好きなので、ああいう戦い方をされたら僕もアツくなるし、ファイターだなって思いましたね」と、特に違和感はなさそう。 　鈴木も打ち合いに来るファイターであることには「それは凄く楽しみにしています。彼の攻撃力、スピード、アグレッシブな戦い方を見て今回は凄く楽しみにしています」と、楽しみだとした。前回の鈴木のKO勝ちについても「面白い試合でしたね。凄い打ち合って、どっちも負けん気があるような試合で。ああいう試合は盛り上がっていいと思います。ただ、あそこは僕はスタイルも違うし参考にしていない。気持ちのぶつかり合いの試合だと思いました」と話す。 　鈴木自身は「完全に仕留めに行けたのは打ち合いの中でもタイミングをずらしたり、練習していることが少し出たので自信にもつながりました」と言い、元プロボクシング3階級制覇王者の長谷川穂積と練習していることで「それも前回の試合の打ち合いの中での攻防だったりでいろいろあるんですけれど、まだ完璧に実感は出来ていないというか。穂積さんにもまだまだノビシロがあると言っていただいているので、、これからもっと期待していただければと思います」と、さらなる進化がありそう。 　鈴木から発言があった「会場が一体になるような盛り上げ方」について、江幡は「僕の生きざまを見せる。僕の試合で多くの人が期待して僕のことを見て、希望をもらって明日も頑張ろうと思える試合をしたいと思っています。僕の戦う姿を見て多くの人たちが頑張ろうと思える、そして希望がもらえるような試合をしたいと思っています」とアツく語り、鈴木も「僕も同じで、自分の生き様や格闘技というか1対1の人間の気持ちと気持ちのぶつかり合いを見せて行けたらと思います」とした。 　そして、江幡は「塁と僕が代々木を盛り上げたいと思います」、鈴木は「4月2日は那須川ファイナルマッチだけではなく、僕たちの存在もしっかり見せるような試合をするので期待していてください」とアピールした。 　また、伊藤代表からは“ブラックパンサー”ベイノア（極真会館）、YA-MAN（TARGET SHIBUYA）、中村寛、(BK GYM）、那須川龍心（TEAM TEPPEN）の相手も後日発表すると告知された。