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那須川天心vs.武尊、対戦決定会見の全発言(1)「天心選手がいたから僕はここまで格闘家としてやってこれた」(武尊)

2021/12/24 14:12
那須川天心vs.武尊、対戦決定会見の全発言(1)「天心選手がいたから僕はここまで格闘家としてやってこれた」(武尊)

2022年6月、大会場での激突がついに決定した那須川と武尊

 RISE世界フェザー級(57.5kg)王者・那須川天心(TARGET/Cygames)とK-1スーパー・フェザー級(60kg)王者の武尊(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)が、2022年6月に対戦することが12月24日(金)都内にて行われた記者会見で発表された。

 会見には両選手と榊原信行RIZIN CEOが出席。以下、その全文の第一弾。


榊原 こんにちは。ついにこの日が来ました。天心、武尊、この2人、2022年6月、戦うことが正式に決まりました。今日の発表は、この2人が、そしてこの2人を取り巻く両陣営が、この戦いを実現させるということに対して、正式に、気持ち良く、全ての問題をクリアして、やるぞと正式決定して、このカードを実現させるんだと。どうでしょう。日本の格闘技史、世界の格闘技史においても、ここまでファンに求められ、希望され、夢を託されて、実現してほしいと強く願われたカード。僕が格闘技界に少し関わらせていただいている人生の中では、見たことがないですね。夢のカードと言うと本当に安っぽくなっちゃうけど、世紀の一戦、まさに、ザ・マッチ。これが実現することを正式に発表させていただきます。以上です。

武尊 こんにちは。武尊です。今日はたくさんお集まりいただき、本当にありがとうございます。やっと那須川天心選手と試合することが決まって、本当にすごくうれしく思います。この試合は本当数年前、5、6年前くらいからずっと対戦が熱望されてた試合だったんですけど、いろいろな事情で試合がなかなか決まらなくて、僕も天心選手も、お互いたぶん苦しい思いをたくさんしたと思うんですけど、この試合が決まったことで、格闘技界だけじゃなくて、日本だったり、世界のスポーツ界、もっともっと盛り上がっていく試合になると思うし、この試合が実現するところは、やっぱり中立なリングじゃないといけないと僕はずっと言ってきたんですけど。

 その中立なリングで試合をすることで、団体の垣根とか、昔の格闘技界みたいに、団体関係なく、強い選手同士がやり合って、最高に盛り上がる夢のある舞台にしたいなと思っているので、そのために、この中立なリングで実現することがやっぱり一番意味のあることかなと思って、それでたぶんすごい時間がかかったところはあったんですけど、今回、無事こうやって試合を確定することができたので、この試合、僕がこの5、6年、やっぱりいろいろなことを言われたときに、それでも離れずについてきてくれたファンの人たちだったり、応援してくれる人たちだったり、K-1の後輩だったり、いろいろな人の気持ちを背負って僕はこの試合に挑もうと思ってるので、全ての気持ちを背負って、この試合に必ず勝ちます。

那須川 こんにちは。那須川天心です。皆さんメリークリスマス。クリスマスイブにこういったプレゼントができて、本当にうれしいなと思いますし、ファンからしてみれば、ずっと待望してたことだと思うので、最高のクリスマスプレゼントを皆さんに渡せたんじゃないかなと思っています。今回の試合は、僕もずっと昔からやりたかった試合ですし、なかなか団体の、いろいろあってできなくてというのが続いたんですけども、ようやくこういう中立な立場でというか、中立な舞台で試合ができることを僕はうれしく思います。

 そして、本来僕、4月でキックボクシングを引退するというはずだったんですけども、この試合のために6月に引退を延ばしてやるということに関して、本当に格闘技が好きな人からしてみたらうれしいことだとは思うんですけど、それ以外の、僕だけを応援してくれた方とかは、なんだよと思う人もいると思いますし、本当いろいろな、ボクシングの関係者だったりとか、テレビの関係者だったりとか、その人たちにも申し訳ないなという気持ちはあるんですけども、しっかり僕の最後のけじめとして、この試合をおこなって、キックボクシングを勝って、キックボクシングを引退しようと思ってるので、この試合、しっかりと締めたいと思います。


【質疑応答】

――榊原CEOに質問です。今この大晦日のイベントの直前に発表になったというのは、どんな理由があって?

榊原 いずれにしても、この天心と武尊が戦う試合を実現させるというのは、この大晦日に別に照準を絞って積み上げてきたことではなくて、それぞれの思いとか、両団体、両陣営の思いとかを含めて、いろいろと。去年の年末に武尊選手がRIZINに来場したことも含めても、大概長い時間をかけてやってきていることで、ようやく本当に、天心じゃないけど、この2021年の12月24日にいろいろなことの調整がついて間に合った。我々からすると、あと1週間後に控える大晦日の前に、きちっとこの件に決着をつけるということを、一つの旗印に調整したことで、いろいろな発表ができたかなというところではあります。

――榊原CEOにお聞きしたいのですが、この試合の具体的な日にちですとか、場所ですとか、体重ですとか、ルールですとかは、現段階では発表できないということですか?

榊原 現時点、本当に両陣営との調整がついて正式に戦うということが決まって、今日現在決まっていることは、まず両選手からも出ているように、これはRISEさんでも、K-1さんでも、RIZINでもないです。この日本の格闘技界が、この試合を実現することを一つのきっかけにして、新しい格闘技イベントを立ち上げるというか、つくり出すということで、この後、主催者を含めて、製作委員会とかをつくって組成していくということになると思うんですけど、いずれにしても、私が総合プロデューサー的な立場に立たせていただいて、このイベントを、RIZINだけでつくり出せるものでもないので、スケール感からするとですね。もうK-1もRISEもRIZINも、みんなで力を合わせて、日本中、世界中がぶったまげるようなイベントをつくってやると。そういう求心力として、十分このカードであれば、この2人が戦うことであれば、格闘技界だけじゃない、日本のスポーツ界、世界中のエンターテインメントの注目を、エンターテインメントの中でも注目を集めるものがつくり出せる、そういうものをつくるということで、現時点で決まっていることを言います。

 契約体重58kg、前日計量。翌日4kgまで戻し(てもOK)、62kgで当日計量。この体重が決まっています。そしてルール。ワンキャッチワンアタックありのキックボクシングルールで、本当に中立ということでいうと、レフェリーどうするの、ジャッジどうするのもそうですけど、ジャッジの基準とかも明確化、明文化していく。これは今後いろいろ、各両陣営の皆さんとも調整をしてですけど、判定も見えるようにしたいんです。どういう形で、ファンの人たちがこの2人の戦い。まあ、当然KO、TKOでの勝利もあると思います。判定になることもあると思います。だから、判定基準を明確化することと、できればラウンドごとに、このラウンドが10対9だったとか、10対10だったとか、本当にここはクリーンに見えるようにしていくようなことを、これは両陣営とも調整をして、ルールはこれから詳細を詰めるということになります。

 ですので、ルールに関していえば、キックボクシングの、ワンキャッチワンアタックをベースにして、この後ルールは詳細は組成する。あとはこれからです。日付と場所、日程に関しては、6月某日。当然この2人が戦うので、日本の中の、スケール感でいえば、一番でかい会場、一番インパクトのある場所で、大観衆を迎え入れる形での会場をこれから最終調整していくということになります。

――両選手にお聞きしたいのですが、お互いを今までどういう存在だと思ってきたでしょうか。

武尊 やっぱり僕が55kgでチャンピオンになった後くらいに天心選手も55kgでチャンピオンになって、団体は違いますけど、ライバル的な存在だなとはずっと思っていたし。ただのライバルじゃなくて、僕はやっぱりこの5、6年実現できなかったことで、いろいろな溝が生まれた中で、最初は存在を恨んだ時期もあったし。でも、今回実現して、やっとそう思えるんですけど、天心選手がいたから僕はここまで格闘家としてやってこれたんだなという、今は感謝のほうが大きいかなと思ってますね。


那須川 本当同じだとは思うんですけど、本当に僕がいない、別の世界というか、アニメでいうとワンピースとナルトみたいな、それくらい違う、絶対交わらないよねといわれていた……。あ、違うな。そこは交わるか。あれですね。ディズニーとユニバ。そのくらいの世界の違いがあったと思うんですけど、そこが本当に交わるというか。なので、2人とも別の世界をつくってきたんですけども、ここでやっと交わるというか。で、お互いの団体をずっと盛り上げてきましたし、ここまで、僕が最初にお互いに言ったときからもう6年くらい経ってるんですけど、2人とも1回も負けてないんですよね。これも何かの運命かなと思うので、正直すごいなと。こんな上手いことがあるのかっていうのは思いますけど、非常にうれしく思います。

――両選手に伺いたいんですけども、来年の6月に試合が決まって、まず天心選手は大晦日をどうするのかなというのと、あとたぶんRISEさんのラストマッチもあると思うんですけど、6月に至るまでの、試合スケジュールを伺えたらなと思います。

那須川 大晦日は出ます。あと、4月の(RISEの)試合も出ます。それは言った以上、格闘家としてというか、男としてというか、やらなくてはいけないことなので、しっかりとそこにけじめをつけて、そこから最後の試合を迎えたいなと思ってます。

――武尊選手は6月までに試合をするような予定とか、つもりはあるんでしょうか。

武尊 そうですね。正直僕は今年の大晦日に向けてずっと追い込みで身体づくりをやってきて、天心選手のことだけを考えて生活と練習をしてきたので、他の相手というのが今頭に浮かばないですけど、6月ということで、前回試合をやってから1年以上空いてしまうので、6月までに1試合どこかで挟みたいなと思います。(続報あり

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