現DEEP&LFXバンタム級王者のビクター・ヘンリー(米国)のUFC緊急参戦が決定した。
2021年12月18日(日本時間19日)米国ラスヴェガスのUFC APEXで開催される「UFC Fight Night: Lewis vs. Daukaus」にて、バンタム級でハオニ・バルセロス(ブラジル)と対戦する。
DEEP参戦経験のあるトレヴィン・ジョーンズの欠場により、16勝2敗の強豪バルセロスの対戦相手として白羽の矢が立った。
(C)LFX
MMA21勝5敗のヘンリーは、ジョシュ・バーネットに師事してCSWでトレーニングを積み、2010年にプロMMAデビュー。米国で6連勝後、日本のRIZINやDEEP、PANCRASE、GRANDSLAM等で活躍。所英男、上田将勝、中島太一、アラン“ヒロ”ヤマニハ、大塚隆史、カイラー・フィリップス、元谷友貴、トレント・ガーダム、金原正徳といった実力者たちから勝利を挙げている。
新型コロナウイルスの影響で、来日が途絶えた間、2020年11月にかつて勝利しているデニス・ラヴレンティエフ(ロシア)に判定負けを喫したものの、2021年10月の『LFX6』でバンタム級王者アルバート・モラレスにリアネイキドチョークで一本勝ち、戴冠を果たしていた。
(C)Zuffa LLC
対するハオニ・バルセロスも、打撃にテイクダウン、極めと全てを持つ強豪だ。
黒帯柔術家のラエルチ・バルセロスを父に持つハオニは、ムンジアル紫帯で優勝後、レスリング南米選手権で2度優勝、2008年の北京五輪代表は逃したものの、2012年にMMA転向すると修斗ブラジルでプロデビュー。
打撃はMMA転向後に始めたものの、MMA16勝のうち8勝がKOでの勝利。RFAなどを経て11勝1敗でUFC入りを果たすと、5連勝で2021年6月の前戦で、フランキー・エドガーの練習パートナーのティムール・ワリエフと対戦。2Rに2度のダウンを奪うなど打撃の精度で上回ったものの、手数・積極性でワリエフに反撃を許し、UFC6戦目で初黒星を喫している。
現在、ヘンリーと同じ34歳で、2021年2月にハファエル・アスンサオとの試合が組まれていたが、新型コロナウイルス感染でアスンサオとともに欠場。今回のヘンリーとの1戦が組まれた。
UFCのバンタム級は、18勝2敗のワリエフ(ロシア)や、このバルセロスですらトップ15位に入らない「鬼の階級」だ。
◆UFCバンタム級ランキング(※12月15日付)
王者 アルジャメイン・スターリング(米国)20勝3敗暫定王者 ピョートル・ヤン(ロシア)16勝2敗2位 TJ・ディラショー(米国)17勝4敗3位 ジョゼ・アルド(ブラジル)31勝7敗4位 コリー・サンドハーゲン(米国)14勝4敗5位 ロブ・フォント(米国)19勝5敗6位 メラブ・ドヴァリシヴィリ(ジョージア)14勝4敗7位 ドミニク・クルーズ(米国)24勝3敗8位 マルロン・ヴェラ(エクアドル)20勝7敗1分9位 マルロン・モラエス(ブラジル)23勝9敗1分10位 ペドロ・ムニョス(ブラジル)19勝7敗11位 フランキー・エドガー(米国)24勝10敗1分12位 ハファエル・アスンサオ(ブラジル)27勝8敗13位 ショーン・オマリー(米国)15勝1敗14位 ソン・ヤドン(中国)18勝5敗1分15位 コディ・スタマン(米国)19勝4敗1分
果たして、オマリーの次に15位入りを果たすのは、バルセロスかヘンリーか。現在、RIZINで開催中のバンタム級GP出場ファイターとの対戦経験もあるヘンリーを通して、北米MMAのいまを感じることも出来る、厳しいカードだ。