2021年11月21日(日)東京・後楽園ホールで開催されるジャパンキックボクシング協会主催『KICK Insist 11』の全対戦カードが発表された。
ダブルメインイベントでは日泰国際戦が行われ、第1試合ではジャパンキック&WBCムエタイ日本統一ライト級王者・永澤サムエル聖光(ビクトリージム)が元泰国イサーンバンタム級王者トーンミーチャイ・FELLOW GYM(タイ)と62kg契約3分3R、WMOインターナショナル・フェザー級王者の瀧澤博人(ビクトリージム)が元ルンピニースタジアム認定フライ級&バンタム級王者ウィサンレック・MEIBUKAI(タイ/MEIBUKAI)と56.5kg契約3分3Rでそれぞれ対戦する。
瀧澤は2014年10月に新日本キックボクシング協会日本バンタム級王座に就いたが、2017年5月に3度目の防衛に失敗。2018年9月にはKNOCK OUT参戦も果たしている。2020年8月大会でNJKFフェザー級1位・小田武司にヒジ打ちによるTKO勝ち、11月大会ではジョムラウィーに勝利してWMO王座を獲得、今年5月にはコンゲンチャイにもハイキックでTKO勝ちして3連勝。また、シンガーソングライターとしてライブ活動もしていることから、“歌うキックボクサー”と呼ばれている。
ウィサンレックはルンピニースタジアムでフライ級とバンタム級の2階級制覇を成し遂げ、ムエタイ時代のゲーオ・ウィラサクレックにも2度勝利した実績を持つ。ムエタイで300戦近いキャリアを持ち、トレーナーとして来日後も勝利を収めていたが、2017年8月の『KNOCK OUT』で那須川に3RでTKO負け(ヒジありルール)。2020年6月には『RISE』で鈴木真彦に3RでKO負け、9月の『KNOCK OUT』では安本晴翔に2RでTKO負け(-57.5kg契約)、2021年7月は花岡竜に判定負け(-59.5kg契約)と国内トップクラスには連敗を喫している。
瀧澤としてはウィサンレックを超えることが国内トップへ行くための登竜門。この壁を乗り越えることが出来るか、それともウィサンレックが壁となって立ちはだかるのか。
永澤は新日本キックボクシング協会で日本ライト級1位まで昇りつめ、トップランカーとして活躍。ジャパンキック旗揚げ後は2020年1月大会で興之介を右フックでマットに沈めて第2代ライト級王座に就き、9月にはNJKFで鈴木翔也からダウンを奪っての判定勝ちでWBCムエタイ日本統一バンタム級王座も獲得した。しかし、11月に古豪シラー・Y’ZDに判定で敗れ、今年2月の『NO KICK NO LIFE』では森井洋介に判定2-0で惜敗。6月の『スックワンキントーン』でラックチャイに判定勝ちして再起している。
対戦するトーンミーチャイの詳細は不明。大阪のFELLOW GYMでトレーナーを務めながら選手として試合にも出ているようだ。
また、第8試合のダブルセミファイナル第2試合でもジャパンキックミドル級王者・今野顕彰(市原ジム)がボーイ・OZ GYM(タイ/OZ GYM)と73kg契約3分3Rで対戦。日本vsタイの3対3マッチとなる。
第7試合のダブルセミファイナル第1試合では、スックワンキントーン・フライ級王者の細田昇吾(ビクトリージム)がWMC日本フライ級3位・阿部晴翔(チームタイガーホーク)と51kg契約3分3Rで対戦。第6試合ではジャパンキックライト級4位・興之介(治政館)がNJKFライト級1位・吉田凛汰朗(バーテックスジム)を迎え撃つ。
そして、第3試合には唯一の女子マッチとしてミネルヴァ・ピン級6位の藤原乃愛(ROCK ON)vsミネルヴァ・アトム級5位ほのか(KANALOA)の女子アトム級2分3R。
藤原は3歳で父親の空手道場で空手を始め、小学5年生で伊藤紗弥に憧れてキックボクシングに転向。アマチュアで50戦以上を経験し、アマチュアKNOCK OUT 45kgリーグ戦で優勝。2021年5月のジャパンキックでプロデビュー戦を行い、蹴りを主体としたムエタイスタイルで3勝(1KO)2敗の戦績を持つミネルヴァ・ピン級6位の須藤可純を圧倒。判定3-0(30-27×3)の完勝を収めた。8月大会でも世莉JSKに判定3-0(30-27×3)の完勝と連勝している。
スピードのある蹴りを持ち、特に左の前蹴りは顔面・ボディともにタイミングよく放ち、思い切りもいい。左ミドルキックの威力もある。また、首相撲からのヒザ蹴りもしっかりとしたテクニックがあり、今後注目の女子キックボクサーだ。現在高校2年生。
ほのかはシュートボクシング、ムエロークなどで試合を行い、2020年11月には仙台の『戦場』でKARENと初代DBS女子アトム級タイトルマッチを争っている。アグレッシブなファイタータイプ。