2021年8月21日(土)東京・後楽園ホール『Krush.128』の前日計量&記者会見が、20日(金)都内にて13:00より行われた。
メインイベント(第8試合)の「第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント」1回戦3分3R延長1Rで対戦する、璃明武(=りあむ/K-1ジム総本部チームペガサス)は54.9kgでパスするも、第6代Krushバンタム級王者・吉岡ビギン(team ALL-WIN)は56.3kgでリミットの55.0kgを1.3kgオーバー。再計量でのパスを目指すため会見は欠席した。
セミファイナル(第7試合)の同1回戦、小巻海斗(真樹ジムAICHI)は54.8kg、黒田勇斗(K-1ジム心斎橋チームレパード)は54.9kgでそれぞれパス。
会見で璃明武は「明日に向けてしっかり準備して来たので明日は自分の力を出して勝ちたい」、黒田は「明日はこの試合へ向けてやってきたことを出してのびのびと暴れたい」、小巻は「明日はしっかり盛り上げて自分がKOで勝ちます」と、それぞれ意気込みを語った。
対戦相手が会見にいない状況で璃明武は「1回オーバーしている人間なので、もう1回オーバーしてもそこまでビックリしない。自分は自分の仕事をするだけなので試合が出来ればと思います」と、前回の試合でも体重超過してしまった吉岡に痛烈な一言。「1.3kgなので落ちないかなと正直思っていますけれど、試合は自分はしようと思っています」と、吉岡が体重をリミットまで落とせなくても試合がしたいとした(その場合、吉岡にはグローブハンディと罰金が課せられ、トーナメント1回戦は勝敗に関わらず璃明武が準決勝へ進出)。
黒田と小巻は計量で顔を合わせた互いの印象を「目を見て何も感じなかったんですが、身体の仕上がりはよさそうだったので楽しみがさらに増しました」(黒田)、「とりあえずデカいなと思ったくらいです」(小巻)とぞれぞれ評した。
(写真)小巻(左)と黒田。両者の身長差は12cm 改めて、このトーナメントで勝ち抜くためには何が必要だと思うかと聞かれると、璃明武は「自分の実力をしっかり伸ばして自分の力が出せれば自然と優勝はできる。だから自分の実力を出したい」、黒田は「ベストパフォーマンスを出せるメンタルかなと思います」、「パンチをとにかく磨いてきました。立ち上がってこれないようなパンチで潰していきたい」とそれぞれ答える。
今大会へ向けての練習中に強く想っていたこと、それは「試合に勝つことは当たり前なので、しっかり自分の弱点を消して自分の強いところを伸ばしてきたので、相手の隙を突いていくだけです。いつも通りの感じ。今回だからとは特に気にしてないです」(璃明武)、「キツい時は自分がベルトを巻いている姿を想像していました」(黒田)、「いつもと変わりない。とにかく相手が立ち上がってこないようなパワーを付けようと思っていました」(小巻)と三者三様。
今日から試合までの残り時間、どのように過ごすかとの問いには、「試合の時間になれば試合をするだけなので、今日はリカバリーしながらゆっくりします」(璃明武)、「リラックスして明日のイメトレもして気を引き締めます」(黒田)、「今日は何も考えずに過ごします」(小巻)とした。
パンチの強化を強調していた小巻に詳しく聞くと、「単純にひたすらサンドバッグを打ってきました。手応えはかなりあります。サンドバッグの感触が変わってきたので当たれば倒れると思います」と、強打に自信を見せた。
また、3選手に“勝負メシ”を聞くと、璃明武は「体調と相談して夜は肉を食べます」、黒田は「ウナギを食べに行きます」、小巻は「いつもの焼肉です」とのことだった。
会見に同席した石川直生Krushエヴァンジェリストは、各試合の見どころを次のように語っている。
「小巻選手は軽量級のスピードで軽量級とは思えないパンチのパワーを持っている。これまでKrushのリングで強烈なインパクトを残してくれている。小巻選手もKrushのリングで何が求められているかを体現してくれる素晴らしいファイターです。黒田選手はトーナメント出場選手中一番の長身。それを活かしたスタイルがもう少しで完成するところまできていると思います。小巻選手のスピードに乗った攻撃にヒザを突き刺すことができれば、黒田選手はこのトーナメントで手が付けられない選手に覚醒すると思う。小巻選手は百戦錬磨なので、そういう背が大きい相手との戦い方を心得ていると思うので、そう簡単にはさせてくれないと思いますが、お互いに相手の個性を消してどちらが自分の個性を輝かすことができるか。お互いの個性がぶつかり合うことが楽しみな試合です。
吉岡選手と璃明武選手は優勝候補同士が1回戦からぶつかるというところなんですが、吉岡選手が体重をクリアしてくれることを願うばかりです。璃明武選手の顔つきを見ると自分は自分の仕事をやるだけとの気持ちを持っている、プロ意識のある顔をしてくれているので安心しました。両選手とも2000年生まれとは思えないファイター同士で落ち着きと確固たるファイトスタイルを持っている。明日、メインの試合をしっかり果たしてくれることを期待しています」