2021年6月20日(日)東京・ニューピアホール『skyticket Presents DEEP JEWELS 33~アトム級GP 2021 FINAL~』の対戦カードが一部変更となった。
「アトム級GP 2021」の準決勝で青野ひかる(ストライプル新百合ヶ丘)との対戦が決まっていた村上彩(フリー)が病気により現在入院中のため欠場、リザーブファイトに出場が決まっていたにっせー(フリー)が敗者復活で青野と対戦することになり、にっせーとの対戦が決まっていた富松恵美(パラエストラ松戸)は対戦相手がいないため試合中止に。
このカード変更で1試合減ったため、国内女子では珍しい“重量級”のカードが追加された。ライト級(70.2kg以下)5分2Rのひしぬまjujcyさやか(和術慧舟會GODS)vsぽちゃんZ(ねわざワールド品川&パラエストラ東京)である。両者は今年3月のDEEP JEWELSアマチュアでもアマチュアSPルール(パウンド無し、防具無し)で対戦し、ひしぬまが判定3-0で勝利を収めている。この階級は国内女子選手がほぼ見当たらず、2人での再戦となった。
急遽プロデビュー戦が決まったぽちゃんZは「前回、負けたらダメだと思い、緊張しすぎてやりたい事もやれないまま試合が終わってしまってかなり悔いの残る試合になりました。必ずリベンジして応援してくださってる方々と喜び合いたいです」との意気込み。
再戦となるひしぬまについては「あんなに小さいのに、同じ(物理的な)重みを背負って一生懸命に練習していらっしゃるんだなあと思いました」と、自分より身長が低いながらも同じ階級であることに感心する。
今回の再戦では「実は得意な技があります! 何をするかはお楽しみに! 身体の通りダイナミックな内容で会場の皆さんを沸かせていきます」と、何かダイナミックな技があるのだと予告した。
ぽちゃんZは「かなりの多趣味で、趣味を仕事につなげたりして色んなことをしています。ヘアメイクしたり、お洋服リメイクして売ったり、お人形のお洋服や靴を作ったり、作詞作曲したり、声のお仕事をしたり…と自分でも何ができるんだっけなって忘れるくらい色んなことが趣味です。アニメや漫画や格闘技観戦も大好きです」と、多様な趣味が仕事につながっているという。
好きな格闘家を聞くと「瀧谷渉太選手、中井祐樹先生、堀口恭司選手、ゲイリー・トノン選手、エメリヤーエンコ・ヒョードル選手、元谷友貴選手、今成正和選手、浜崎朱加選手、前澤智選手、KINGレイナ選手…まだまだ沢山いすぎてあげきれません」と、次から次へと名前が出てくる。
そんなぽちゃんZだが、かなり波乱万丈な人生を歩んできたようだ。
「8歳上の兄がDVで子供の頃からずっと殴ったり蹴られたり、酷い言葉を浴びせられてきて、ぽちゃんZは16歳で東京に逃げてきました。だから腹の中で沸々と強い者が弱い者を虐めたり卑怯なのが許せないと思っていたんですが、よく飲みに行っていたバーで食い逃げをするおじさんを捕まえようとしたら殴られてしまい、プツンとキレてしまって。はちゃめちゃやって何とか捕まえたけれと、おじさんも私も無駄な怪我をしたので、格闘技を習ってたらお互い怪我も少なく制することができたんじゃないかと思って格闘技を始めました。その時、自分がちゃんと強くなれば自分より非力な人を守れるなと思ったんです。重くて長々しくなりましたが、格闘技を始めたきっかけは"食い逃げおじさんをつかまえたから"です(笑)」
小4で空手をやっていたものの、すぐにバレーボールの楽しさに目覚め、中2で静岡選抜に選ばれるほどだったが、その後怪我が続き中学卒業と同時にバレーボールを辞めた。兄から逃げて東京へ出てきてからは、“ぽっちゃりアイドル”エルチャンスのメンバーとして活動していたが2016年大晦日に解散。その後はぽっちゃりモデル(プラスサイズモデル)として活躍し、バラエティ番組にも出演。そのほか声優、舞台、ラジオなどにも進出した。その肩書きに格闘家が加わるようだ。
ぽちゃんZは「アマチュアの時から応援してくださってる方のおかげでプロデビュー戦を組んでいただくことが出来ました。本当に皆様に感謝しています。わんわん泣いてしまった事もありましたが、これからは勝って泣こうと思います! まだまだ発展途上ですが、ノビシロしかないと自分に言い聞かせて頑張るので、これからも応援宜しくお願い申し上げます」と、デビュー戦へ向けてコメントした。