武尊vsレオナの一戦でレオナが有利かもしれないとの予想を立てた魔裟斗 (C)K-1
2021年3月28日(日)東京・日本武道館『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN~K’FESTA.4 Day.2~』で行われる【フュディアルクリエーション Presents】K-1スーパー・フェザー級タイトルマッチ、王者・武尊(K-1GYM SAGAMI-ONO KREST)vsレオナ・ペタス(THE SPIRIT GYM TOP ZEROS)。
この注目の一戦をK-1のオフィシャルYouTubeチャンネルにて、K-1 WORLD MAX 2003・2008世界王者の魔裟斗が語った。
魔裟斗は「先日レオナの練習の取材に行ってきたんですけれど、レオナ強いですよ。まず身体が大きいじゃないですか、60kgの階級で。あまりパンチの強い選手ってイメージではなかったんですけれど、距離感とか上手く戦う選手なのかなって思っていたんですが、パンチ上手いですよ。パンチが速い。ミットを持ったんですがスピードがありますね。あとヒザ蹴りも。テンカオってカウンターのヒザ蹴りとか。ああいうのは武尊を想定して詰めて練習してきているなって凄く感じましたね」と、レオナのパンチのスピードとテンカオを高く評価。
「遠い距離からのジャブとか、手を前に出しているので顔が遠く感じるんですよ。身長も高いし。武尊が入りにくいと思うんですよ。そこへ武尊は強引に入って来ると思うので、その強引に入ってきたところにヒザ蹴り行くんですよ。というパターンは自分の戦うパターンは出来ているなと。多分そういう作戦だと思うんですよ」と、レオナの作戦を予想する。
「ただ武尊も前に出る圧力は今までレオナがやってきた相手とは違うと思うんですね。武尊の前へ出る圧力は60kgで世界で一番強いくらいな圧力を持っていると僕は思っているので。ここも距離ですよ。どちらの距離で戦えるか。武尊がレオナの懐に入って行ければ面白い展開になっていくだろうし、レオナが距離に入れなければレオナの一方的なペースになることもあるし」と、武尊が得意な接近戦か、レオナが得意な距離を取った展開かで大きく試合模様が変わるとする。
「武尊は去年の年末に天心の試合を見に行ってるじゃないですか。この試合の後に自分が嫌でも外からいろいろ言われるはずなんですよね。そこで気持ちがちょっと先を見てしまうと、足元をすくわれちゃうぞと。そこが不安な要素でもありますよね。この間、話した時に『いや、先のことなんか全然見ていません』ってことは言っていましたけれど、武尊もレオナのことを考えてやっているとはいえ、周りが言うじゃないですか。まあ、僕も言ったんですけれど。ちょっと心の隙ができていなければいいなと」と、周りに煽られて先を見てしまうと足元をすくわれてしまう可能性を指摘。
武尊が勝つためには「自分の距離に入ることですよ。ブロッキングして相手の攻撃をよけながら蹴りもしっかりカットしながら前に行って、自分の射程距離圏内に入ってから戦うってことですね。そういう戦い方が武尊はできるので。今までもずっとやってきているので」と、今まで通りに自分の得意パターンに持っていくことだとしたが「ただ、今までやってきた相手よりもレベルは高いんじゃないのかな」と、レオナが最強の挑戦者であることを危惧する。
「下から突き上げられてくると下の選手の方がラクなんですよね。喰ってやろうと。逆に俺は挑戦者なんだという風に自分で言い聞かせていましたね。その方がラクなんですよ。受けて立つというより、俺が挑戦者だから俺から行くよっていう風に思い聞かせた方が絶対にいいと思いますね。僕はそういう風にやっていました」と、自分が挑戦者との気持ちを持つことが大事だと自らの経験から話す。
この試合を2008年10月の魔裟斗vs佐藤嘉洋と重ね合わせて見るファンが多いとの話を聞くと、「僕のインスタにも書いたんですが、死闘になると書いたんですね。死闘になった時に勝つ方法は、本当にこの試合に勝ちたいと思っている方が勝つんですよ。俺と佐藤の試合は頭なんてガンガン当たっていたんですよ。頭がガンガン当たってもどっちも退かないから。頭が当たったなんてアピールすらしないですからね。でも、あの試合は僕の方が勝つって気持ちが強かったんですよ。あの時の2008年の大会は何が起ころうとどんなことがあろうと絶対に勝つって気持ちでリングに上がっていたんですよ。だから佐藤にダウンを取られた後も取り返したし、その後の決勝戦でキシェンコにダウンを取られた後も取り返した。あれはもう絶対に勝つって気持ちがあったので」と、武尊vsレオナも“絶対に勝つ”との気持ちが強い方が勝つとする。
さらに「その気持ちが強いのが、レオナなんじゃないのかなって気がするんですよね」と、魔裟斗はレオナの方が“絶対に勝つ”との気持ちが優っているのではないかと予想した。「(武尊が)そこで先を見ていなければ、武尊は先を見ちゃいけないよっていう」と、少しでもレオナ戦の先にある那須川天心戦のことを考えたら、負けにつながる可能性があると語った。