2021年3月21日(日)東京ガーデンシアター『K'FESTA.4 Day.1』にて、K-1 WORLD GPフェザー級タイトルマッチで王者・江川優生(POWER OF DREAM)に挑戦する椿原龍矢(月心会チーム侍)が、大阪府内の所属ジムで公開練習を行った。
椿原はK-1甲子園2017 -55kg王者。2020年7月にフェザー級に階級を上げ、その一戦目ではかつて江川に勝利した桝本翔也を左ハイキック一発でKO。そして前回は2020年9月のK-1で江川から番狂わせの勝利を奪い、今回タイトルマッチでの再戦となった。戦績は10勝(3KO)3敗1分。
昨年9月K-1大阪大会のスーパーファイトで江川に判定勝利し、今大会でのタイトル挑戦を手繰り寄せた椿原。「やりたいことも練習したこともできた」とする一方「もっと出来ることもあるし、やりたいこともあった」と満足はしていない。
タイトルに挑む形でのダイレクトリマッチに向けて「ベルトがかかっているという部分で前回よりも試合が楽しみやし、練習にも身が入っている。技術的にも上がっていて、確実に強くなっていると思う」と自分を磨き続けてきた。
前回の勝利が椿原にとってプレッシャーになることはない。あくまで今回のタイトル戦も狙うは江川への“下剋上”だ。
「言っても江川選手がチャンピオンですし、僕が気負う必要はないんちゃうかなって思っています。前回からリセットして、一から格上のチャンピオンに挑むので今までどおり番狂わせ、下克上を起こせるように頑張ろうと思ってます。
チャンピオンの評価が高いのは当たり前のことですし、江川選手が強いのも分かっています。周りに勝てへんと思われてるなら『お前らみとけよ!』ぐらいの気持ちで練習しています」
江川にすでに勝利していることで浮足立つことはないかと聞かれると「僕にとってはベルトを獲ることが第一目標。僕はプロでベルトを持っていないし、それで浮き足だっていたらそれこそベルトを獲れない。そうなったら何の意味もないので、浮き足立つことなく、ベルトを獲ってから調子に乗りたいと思ってます」
K-1アマチュア出身で、K-1甲子園王者からK-1のベルトに手をかけた椿原にとって“K-1年間最大のビッグマッチ”『K'FESTA』のメインイベントでタイトルマッチを戦うことには特別な想いがある。
「僕が初めてK-1 JAPAN GROUPの試合に出たのは、高校1年生の時で中学を卒業して半年くらいやったんですね。当時は世間知らずで、まだアマチュアやったんですけど、その頃から『俺が世界で一番強い』『誰にも負けへん!』ぐらいの気持ちでやっていて、K-1チャンピオンになるつもりでした。
自分はずっと毎日必死に練習して、目の前の相手に勝って、ここまで上がって来ました。今から格闘技を頑張ってK-1 JAPAN GROUPに来たいと思っている人、学生でアマチュアから頑張る人…色んな人がいると思いますが『椿原が一から頑張ってK-1チャンピオンになったから俺も頑張ろう』と思ってもらえたら嬉しいです。
(K'FESTAは)第1回大会からずっと見ていて、めっちゃ出たかったんです。でもなかなか声をかけてくれへんくて『もう出られへんやん!』と思っとって。そしたらメインイベントでタイトルマッチを組んでもらって、むちゃくちゃかっこいいポスターも作ってもらえて本当に嬉しいです。
メインでやる以上、めちゃめちゃ派手な試合もしたいし、タイトルマッチは一番最後に勝った選手のためのセレモニーがあるじゃないですか。僕はあれをやりたくて、特効で宙を舞う金色のテープを全部持って帰ったろかなって思ってます(笑)。K-1のベルトと金テープはめっちゃかっこいいんで、タイトルマッチであれを経験するのが楽しみですね。でもここで負けたらただ辛い思い出で終わるだけなので、しっかり勝って最高の思い出で終わりたいと思います」
前回の試合後には歓喜の涙を流した椿原は「ずっとK-1のベルトが欲しくて、準備を続けてきた試合なので準備完了です。15年間の格闘技人生をすべてぶつけてベルトを獲る。今回は涙じゃなくて笑って、笑顔でみんなに手を振って終わりたいと思います」と笑顔の王座奪取を宣言した。