1986年10月に創刊され、30年以上の歴史を誇る格闘技雑誌『ゴング格闘技』が、秘蔵写真と共に過去6月にあった歴史的な試合や様々な出来事を振り返る。第34回目は2003年6月1日、Zepp Tokyoで開催された『ZST.3』より、所英男(チームPOD)とレミギウス・モリカビュチス(リングス・リトアニア)の衝撃KO決着。
レミギウスは2002年11月23日のZST旗揚げ戦に初来日。タッグマッチで矢野卓見&今成正和組と対戦し、判定で敗れている。しかし、第2戦では坪井淳浩をヒザ蹴りでマットに沈め、一躍注目を集めることとなった。
そして迎えた日本での3戦目では、ZSTの日本人四天王の一人、所と対戦することに。
1R、サウスポーに構えるレミギウスに所はいきなりの両足タックル。レミギウスは両足を開いてクラッチさせず、上からガブって逆にテイクダウンを狙う。所は後方へ倒れると同時にレミギウスの足を取って足関節へ。所がヒールホールドの体勢となるがレミギウスは起き上がり、ボディへパンチを見舞う。
執拗に足関節を仕掛ける所だったが、レミギウスはこれを凌ぎながら上になると脇腹へ左のヒジを打ち下ろす。これが明らかに効いた反応を見せてしまう所。レミギウスはボディへのパンチをを連打し、ヒザ蹴りも入れる。
立ち上がると足に蹴りを見舞い、所が立ち上がった瞬間に飛びヒザ蹴りから首相撲でのヒザ蹴り連打。全く攻撃の手を休めないレミギウスに所は頭部へヒザをもらい続け、最後は右ヒザが顔面へ。所が前のめりに倒れ、レフェリーは即座にレミギウスのKO勝ちを宣した。1R1分45秒だった。