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レポート

【UFC】バーンズがウッドリー下し6連勝、マッケンジー・ダーンがUFC女子初の足関節での一本勝ち=5.30 UFN APEX

2020/05/31 01:05
 UFCは5月30日と6月6日(共に現地時間)に、お膝元である米国ラスベガスにカムバックし、UFC APEXで「無観客」のUFCイベントを開催。  5月30日のメインでは、ウェルター級でタイロン・ウッドリー(米国)とジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ(ブラジル)が対戦。1Rに右クリンチアッパーの連打を効かせたバーンズがダウンを奪うなど大差判定で勝利。ライト級からウェルター転向後、4連勝。通算6連勝を決めた。  ハード・ノックス365で、現UFC世界ウェルター級王者カマル・ウスマン(ナイジェリア)からウッドリー戦のアドバイスを受けていたバーンズは、試合後、王座戦をアピール。同門対決を辞さない構えを見せた。  メインカードの第1試合では、女子ストロー級戦で、マッケンジー・ダーン(米国)がハンナ・サイファース(米国)にヒザ十字で一本勝ち。UFC女子の試合で初めて足関節での一本勝ちをマークし、MMA戦績を8勝1敗としている。 UFC on ESPN 9:Woodley vs. Burns ▼ウェルター級 5分5R〇ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ(ブラジル)[判定3-0] ※50-45,50-44×2×タイロン・ウッドリー(米国)  ウェルター級の5R戦。前王者ウッドリーは1位、バーンズは6位。ウェルター級で5度の王座防衛を果たしたウッドリーは、前戦3月にカマル・ウスマンに判定負けし王座陥落、1年3カ月振りの再起戦となる。  バーンズはライト級からウェルター級転向後、3連勝。アレクセイ・クンチェンコとグンナー・ネルソンに判定勝ち後、2019年3月にはデミアン・マイアを左フックで1R KOに下している。通算5連勝中。  1R、ともにオーソドックス構え。互いの右が同時に交錯するなか右ストレート、クリンチから右アッパーをヒットさせたバーンズにウッドリーは足もとをふらつかせ首相撲に振られてダウン! バーンズはすぐさまマウントに。パウンド&ヒジ打ちに左目上から出血するウッドリー。上のバーンズはワンハンドギロチン狙い。頭を抜き抱きつくウッドリーに左で枕に巻いたバーンズ。ウッドリーは腰をずらしてリーバーサル。スタンドに。左ミドルをガード上に当てるウッドリー。バーンズは左ジャブ、右ローをヒット。さらにボディに前蹴りを突く。  2R、ともにワイドスタンス。バーンズは右ロー。左ミドル。距離を取るウッドリーのワンツーの入りにカウンターのダブルレッグでテイクダウンを奪う。金網際で立とうとするウッドリー。左で差すバーンズは押し込み立ち際に右手でダブルを放つ。  3R、右ローを打つバーンズから圧力をかけていく。ウッドリーもその打ち終わりにワンツーを狙うが遠い。左ミドル、右ストレートはバーンズ。前蹴りにバランスを崩すがウッドリーはグラウンドには行かない。バーンズの走り込んでの右ローが効き始めたウッドリー。  4R、静かな場内の神経戦。左ジャブを上下に突くバーンズ。ウッドリーはその打ち終わりにダブルレッグに入るが差し上げるバーンズ。体を入れ替え四つで押し込むウッドリーだがブレーク。声を挙げて左ジャブを刺すバーンズ。ついにワンツーで飛び込みさらに右をヒットさせるが、すぐに組むウッドリー。四つでいったん左に浮かしてから右に回してテイクダウンを奪うバーンズ。ハーフガードから多少強引にアナコンダチョークに入るがホーン。  5R、圧力かけ左ハイを狙うバーンズ。金網に詰めたところでダブルレッグへ。差し上げるウッドリー。右は差しているバーンズは、四つの長い攻防から大内刈を狙うバーンズ。足を抜いて耐えるウッドリーが体を入れ替える。離れて右フックはウッドリー。バーンズの右ローは空振りに。互いに腰が強く四つでは倒れず。スタンドに。バーンズの左ローに右ストレートを合わせに行くウッドリー。残り時間少ないなか右のロングフックを振るがホーン。  判定は50-45,50-44×2と大差の3-0でバーンズが勝利。ウェルター級で4連勝をマークした。ハード・ノックス365で、現UFC世界ウェルター級王者カマル・ウスマン(ナイジェリア)からウッドリー戦のアドバイスを受けていたバーンズは、試合後、王座戦をアピール。同門対決を辞さない構えを見せた。 ▼ヘビー級 5分3R〇アウグスト・サカイ(ブラジル)[判定2-1] ※29-28×2, 27-30×ブラコイ・イワノフ(ブルガリア)  ヘビー級12位のイワノフと、13位のサカイの対戦。2008年11月、コンバットサンボ100kg超級でエメリヤーエンコ・ヒョードルに判定勝ちしたイワノフ。Bellator、WSOF、PFLを経て2018年7月にUFC初参戦。ジュニオール・ドス・サントスに判定負けも、ベン・ロズウェル、タイ・トゥイバサに判定勝ち。前戦でデリック・ルイスにスプリット判定負けからの再起戦となる。  サカイはBellatorでカンゴ相手に初黒星を喫し、「DW's Contender Series 2018」を経て、チェイス・シャーマン、アンドレイ・アルロフスキー、マルチン・ティブラ相手に3連勝。ティブラ戦では1R KO勝利している。  オーソドックス構えのサカイに対し、サウスポー構えのイワノフは遠間から左ストレートを打つが、避けるサカイは細かい左右を突きながら右ミドルをヒット。金網に押し込んでヒザも突き上げる。イワノフは左ボディストレートもヒット。2R、右ミドルが当たり始めるサカイ。しかし右を返し、左ヒザをキャッチしたイワノフがテイクダウン。上体を離した際にサカイが立ち上がる。3R、サカイは前足に左右からローキックをヒット。身体が流れるイワノフの大きな左は空を切る。イワノフの首投げを金網を掴んで凌ぐサカイ。判定は2-1でサカイが接戦を制した。 ▼150ポンド契約 5分3R〇ビリー・クアランティーロ(米国)[判定3-0] ※29-28×3×スパイク・カーライル(米国)  ライト級からフェザー級に転向した両者。今回は150ポンド契約に。「Contender Series 2019」から2019年12月にUFCデビューしたクアランティーロは、前戦でジェイコブ・キルバーンに三角絞めで一本勝ち、MMA13勝2敗に。  CCW、CXF、LFAを経て、2020年2月にUFCデビューしたカーライルは1R パウンドでTKO勝ち、MM9勝1敗だ。  互いに目まぐるしくスクランブルする展開。1Rにマウント奪うなど攻勢に立ったカーライルだがガスを使い、終了間際に背を向けたところに背後からパンチを浴びてダウンを喫する。2Rにカーライルはシングルレッグに入るも、柔術黒帯のクアランティーロは下から三角絞め&ヒジ打ち。3Rも際で下になる場面が増えたカーライル。バックマウントを奪ったクアランティーロがリアネイキドチョーク狙いなど判定勝利。 ▼キャッチウェイト 5分3R〇ルーズベルト・ロバーツ(米国)[2R 3分26秒 リアネイキドチョーク]×ブロック・ウィーバー(米国)※ウィーバーが、1.5ポンド体重超過 ▼女子ストロー級 5分3R〇マッケンジー・ダーン(米国)[1R 2分36秒 ヒザ十字]×ハンナ・サイファース(米国)  柔術世界王者のマッケンジー・ダーンは、実父が世界的な柔術家のウェリントン・“メガトン”・ディアス。義母のルシアーナ・タバレスも世界柔術選手権で準優勝の実績を持つ。  マッケンジーは3歳から柔術を学び、19歳で黒帯に。アブダビコンバットや世界柔術選手権など数々の国際タイトルを獲得。2015年のアブダビ・ワールド・プロ柔術では、40kg以上重いギャビ・ガルシアから勝利を収めて無差別級王者に輝いた。  2016年7月にLegacy FC 58で総合格闘技デビューすると、2018年3月の「UFC 222」でオクタゴンデビュー。今回の試合までUFC2勝1敗の戦績を残している。2戦目は体重超過もあったが、出産と黒星を経て、今回はストロー級ウェイトに合わせてきた。  対するハンナ・サイファーズはTitan FC、JacksonWink Fightなどローカル大会を経て、UFC2勝2敗。スタンドを得意としている。  1R、ともにオーソドックス構え。頭を振って左右で詰めるハンナは右で差すと、マッケンジーは小手に巻くが投げられず。突き放すハンナ。  マッケンジーも強い右ストレートを放つが遠い。ジャブからワンツーで右ヒザを打つマッケンジーだが、キャッチするハンナ。内股で投げるも下になるマッケンジーはハンナの左足を右手ですくい、足をインサイド三角に組みヒザ十字へ。最後は左足を脇に挟んで極めた。「柔術で勝った」というマッケンジーは、UFC女子戦で初の足関節での勝利者となった。 ▼女子フライ級 5分3R〇ケイトリン・チューケイジアン(米国)[判定3-0] ※30-25×3×アントニーナ・シェフチェンコ(キルギス) 女子フライ級2位のチューケイジアンと、12位のシェフチェンコ。 1R、シェフチェンコの前蹴りを掴み、ボディロックからテイクダウンしたチューケイジアン。バックマウントからリアネイキドチョークを狙う。後ろ手を剥がすシェフチェンコだが、亀のまま背後からパウンドを浴びる。シングルレッグから立つシェフチェンコ。 2R、金網に押し込み組んで両脇を差すチューケイジアンは右に回してテイクダウン。そのままマウント奪取。パウンド、鉄槌にシェフチェンコは亀で凌ぐ。 3R、チューケイジアンがボディロックでテイクダウンからマウント&パウンドで圧倒。3者30-25大差の判定でチューケイジアンが勝利した。 ▼ウェルター級 5分3R〇ダニエル・ロドリゲス(米国)[判定3-0] ※30-27×3×ガブリル・グリーン(米国) ▼ライトヘビー級 5分3R〇ジャマール・ヒル(米国)[1R 1分51秒 TKO] ※首相撲&左ヒザ→パウンド×クリジソン・アブレウ(ブラジル) ▼フライ級 5分3R〇ブランドン・ロイヴァル(米国)LFA同級王者[2R 3分18秒 肩固め]×ティム・エリオット(米国) ▼バンタム級 5分3R〇ケイシー・ケニー(米国)[1R 3分03秒 ギロチンチョーク]×ルイス・スモルカ(米国) ▼バンタム級 5分3R〇クリス・グティエレス(米国)[2R 2分47秒 TKO] ※左カーフキック×ヴィンス・モラレス(米国) UFC 250 6月6日(日本時間7日)米国ネバダ州ラスベガス UFC APEX 【メインイベント】 ▼UFC世界女子フェザー級選手権試合 5分5Rアマンダ・ヌネス(ブラジル)フェリシア・スペンサー(カナダ) 【セミメインベント】 ▼バンタム級 5分3Rハファエル・アスンソン(ブラジル)コーディ・ガーブランド(米国) 【メインカード】 ▼バンタム級 5分3Rアルジャメイン・スターリング(米国)コーリー・サンドヘイゲン(米国) ▼ウェルター級 5分3Rニール・マグニー(米国)アンソニー・ロッコ・マーティン(米国) ▼バンタム級 5分3Rエディ・ワインランド(米国)ショーン・オマリー(米国) 【プレリム】 アレックス・カサレス vs.チェイス・フーパー イアン・ハイニッシュ vs.ジェラルド・マーシャート コーディ・ステーマンvs.ブライアン・ケレハー チャールズ・バード vs.マキ・ピトーロ 【アーリープレリム】ジュシー・フォルミーガ vs.アレックス・ぺレス アロンゾ・メニフィールド vs.デビン・クラーク
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