2020年5月20日、『RIZIN』のYouTubeライブ配信番組「榊原社長に呼び出されました」に矢地祐介が出演。新型コロナウイルスの影響により所属ジムのKRAZY BEEが閉鎖されるなか、公園などでの練習も控えているという矢地は、「もし(コロナに)かかったら迷惑をかける人がたくさんいるから、自分のわがままや意思だけで出来ない」と、自宅で独自の“自粛トレーニング”に専念していることを語った。
前戦は大晦日、さいたまスーパーアリーナで開催された「Bellator JAPAN」で、上迫博仁(和術慧舟會HEARTS)を相手に先にダウンを奪われるなど窮地に陥ったが、最終3Rに起死回生の右フックでダウンを奪い返し、立ち上がり際をサッカーボールキック。逆転のKO勝ちを決めた。
対談のゲストに迎えた榊原CEOは、「あのまま判定だったら負けてたね。あんなに綺麗にサッカーキックが入るなんて」と、矢地の逆転勝利を振り返ると、「最後は“映っちゃいけない人”まで映っちゃって。でもバズってYahoo! トップにもなって、ドラマチックでした」と、さいたまスーパーアリーナに来場し、生観戦で矢地の劇的勝利に号泣した交際中の女優川口春奈についても言及した。 矢地は「そんなことありましたっけ?」ととぼけたが、試合内容については「冷や冷やさせちゃいました」と苦笑。榊原CEOは、「プロとしては最高です」と、注目を集めた戦いぶりを評価した。
「迷惑をかける人がいる」という矢地は現在、「完全に自粛していて“対人”はしていないです。公園などでトレーニングしようかと誘ってくれたりもするんですけど、プロ選手といえどリスクはあるんで、電車を使って来る子もいるだろうし、(対人練習が出来ないのは)しょうがないのかなと思います」と話し、自宅での“自粛トレーニング”の内容について明かした。
準備運動として、半年前のYouTube撮影で出会った相撲の四股踏みが効果的で「最近、家でずっとやっている」という。
2019年10月に、元関脇・寺尾こと錣山(しころやま)親方が創設した錣山部屋に出稽古に向かった矢地は、「四股はすごく難しい。これをやると下半身がどっしりして安定感が出る」と語る。
番組中にRIZINアンバサダーのくるみに指導した矢地はそのコツを、「まずはしっかり股を割るところから。体重をゆっくり軸足に乗せて片足を上げる。軸足は親指でぐっと地面を掴むようなかんじで、挙げたつま先は上を向ける」と説明。
「足を止めるのが難しい」と苦戦するくるみに、矢地は「たしかに。僕も初めて(錣山部屋に)行ったときは、足がプルプルして……最近、やっと出来るようになりました」と、継続することで股が割れるようになり、安定感も増したと語った。
「内腿、お尻周りの筋肉や体幹と下半身を鍛えるのにすごくいい」といい四股踏みを終えた後は、「新しく見つけた趣味」という「ベランダ活動」で、「ベランダに出てコーヒーのんだり、飯食ったり。ちゃんとしたいい椅子を買って『いいなあ』って(笑)。最近はドラマから映画まで『(闇金)ウシジマくん』をひたすら見てます」と、まったりとした時間を過ごしているという。
自宅トレーニングのみと言いながらも、長そでTシャツ越しに引き締まった身体をのぞかせた矢地は、番組中、ファンから「今、戦いたい相手は?」と問われ、「RIZINで負けた選手には全員リヴェンジしたい。(中でも)連敗街道を走るきっかけとなったルイス・グスタボとはやり直したい」とリヴェンジを宣言。
最後にファンに向けて、「自分のみならずファイターはみんなたぶん一日一日、試合が開催されることを願って強くなっていると思うので、開催されたとき、全放出というか、今まで溜まっていたものをリング上で出してくれると思う。そのときを楽しみに、いつでも格闘技のことを考えて、想ってもらえればなと思います。そのときのために僕らも一日一日頑張るので、また会場で会えたら嬉しいです」と、メッセージを送っている。
矢地祐介と石井東吾氏の対談「ジークンドーへの道 with “考えるな、感じろ!!”」は、5月23日(土)発売の『ゴング格闘技』7月号(NO.308)にて掲載。