KOできなかったことが課題だとして、次を見ていた王者・安保
2020年3月22日(日)さいたまスーパーアリーナで開催された『K-1 WORLD GP 2020 JAPAN ~K'FESTA.3~』。同大会でK-1 WORLD GPスーパー・ライト級王座2度目の防衛戦に臨み、挑戦者の“五冠王”不可思(クロスポイント吉祥寺)を判定3-0(30-27×2、29-28)で退けて防衛に成功した、王者・安保瑠輝也(team ALL-WIN)の試合後の映像が公開された。
安保は2019年6月、ゲーオ・ウィラサクレックを延長戦の末に判定で破り、第4代王座に就いた。12月28日にはゲーオを相手に初防衛戦を行い、またも延長戦の末に判定勝ち。わずか3カ月のスパンで防衛戦を行うことになった。挑戦者の不可思はKNOCK OUTやREBELSなど様々な団体で活躍し、これまで5本ものベルトを獲得。K-1 JAPAN GROUPに参戦して4戦目(2勝1敗)でK-1王座挑戦となった。
山場はいきなり1Rに訪れた。安保が飛びヒザ蹴りからの右フックでヒットを奪い、フラつく不可思へ胴廻し回転蹴りを放つ。右ストレートで不可思の足が泳ぐとさらに右ストレートを打ち込んでダウンを奪う。
2Rは安保のヒザ蹴り、右ストレートに攻められる不可思だったが、下がらない不可思はボディを中心に反撃。3R、不可思のボディ攻めにクリンチが多くなる安保。それでも左ハイ、左サイドキックで不可思を引き離し、判定3-0(30-27、30-27、29-28)で勝利を収めた。
(写真)試合直後からセコンドや周りの関係者に反省点を聞きまくっていた不可思
試合後、不可思は控室へ向かう間もセコンドに意見を求め、早くも反省点を洗い出す。「悔しいですね。K-1チャンピオンの意地をすげぇ感じました。どうやってまた、もうちょいK-1を俺なりに盛り上げられるかなっていうのを考えて頑張っていきたいと思います」と、気持ちは次へ向いているようだった。
(写真)不可思の気迫を褒めながらもKOできなかった自分に悔しそうだった安保
一方、安保は「攻撃は他の選手の方が(力が)ありましたけれど、気迫や気持ちの部分に関しては、不可思選手も他団体から来てK-1のベルトを獲って立ち技最強の位置を獲得したいんだなっていう気迫が凄いありましたね。K-1まだ4戦目でタイトルマッチが組まれることはなかなかないと思いますけれど、タイトルマッチが組まれる位置までファンをついてこさせたのは不可思選手の凄さだと思う。不可思選手は不可思選手で絶対に負けられない気持ちはあってそれが出ていたと思います」と、挑戦者の気迫を褒めた。
試合直後も「最近KOできないけれどなんでなんやろな、ほんま」と話していた安保は「一応ダウンも取れたんですけれど、僕としては4戦目でタイトルに挑むのは早いと思ったし、それを結果で分かりやすく倒すことで見せたかったけれど、それは課題と言うことで。まだまだ頑張っていこうかな、と」とKOできなかったことに不満そうで、やはり次を見ているようだった。